低遅延モード搭載機かドングル付きを!
【完全ワイヤレス特集 PART.9】動画・ゲーム用のおすすめモデルは?
毎号300機種以上の取材を行っているヘッドホン専門誌のスタッフが、10個の切り口から推奨モデルを厳選。春夏シーズンを一緒に過ごす完全ワイヤレスイヤホンを見つけましょう。
映像と声がズレないようにする!
音楽とは異なり、映像と音声を同時に楽しむ動画やゲーム用途の場合は「音の遅延対策」に注目しましょう。
というのも、人は100ms(0.1秒)の遅延があると違和感を覚えますが、Bluetoothの基本コーデックであるSBCの遅延は220ms(0.22秒)もあります。つまり何も対策していないモデルを使うと、口の動きとセリフが同期しないといった現象が起きてしまうのです。
そこで選ぶ際は、ANIMAのように低遅延コーデックを採用していたり、低遅延モードを備えたりする機種を選ぶことが大切です。一方、PCやゲームプレイする人なら、CLEERやソニー、LogicoolのようにUSBドングル付きならば、より確実に接続できます。
■ANIMA「ANW02」¥OPEN(直販サイト価格¥33,980/税込)
有線イヤホンの開発で知られるAcoustuneが、サブブランドとして展開するANIMA。音のチューニングをゲーム楽曲で知られるサウンドプロデューサー・TAKU INOUE氏が監修した音質重視のモデルです。コーデックは50〜80msの遅延で済むaptX Adaptiveに対応します。
■CLEER「ARC II Game Edition」¥OPEN(直販サイト価格 ¥42,770/税込)
「CLEER」はオーディオメーカー出身のメンバーが設立したアメリカの会社。本機はオープンイヤー型スタイルなので長時間のゲームプレイも快適なのが特長。59msという低遅延を謳う専用ドングルが同梱しますし、ゲームの特性に合わせたFPSモード/RTSモードを選べるものポイントです。
■LOGICOOL G「G FITS」OPEN(直販サイト価格¥36,190/税込)
イヤピを耳の形状にあわせて成形できる個性溢れるゲーミングイヤホンです。プログレードの独自低遅延技術「LIGHTSPEED」に対応した専用ドングルを付属するほか、チューニングはカスタムIEMで知られるUltimate Earsのエンジニアが手掛けており、音楽リスニングにもお薦めできます。
■SONY「INZONE Buds」¥OPEN(直販サイト価格¥27,500/税込)
プロeスポーツチームが監修したゲーミングイヤホン。音の核となるドライバーには、ソニーの完全ワイヤレス「WF-1000XM5」と同じ「ダイナミックドライバー X」を搭載。さらにノイズキャンセリング機能、音場の個人最適化機能なども備えます。付属の専用ドングルで30ms未満の低遅延も高水準!
■SONY「PULSE Explore ワイヤレスイヤホン」¥OPEN(直販サイト価格¥29,981/税込)
PlayStation 5のアクセサリーとして発売しましたが、ドライバーに独自の平面磁界駆動型を採用するなどリスニング用途としても見逃せません。専用ドングル以外にAAC接続でBluetooth接続できるなど、マルチに利用できます。また平面磁界駆動型ドライバーならではの繊細で緻密な音を再生します。
※この記事は2024年春に刊行された「プレミアムヘッドホンガイド」VOL.31の内容をもとに加筆・修正をおこなったものです