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自宅試聴室の分岐ブレーカーを交換してみた! 〜サブゼロ電源ブレーカー交換工事(林宅)
新築以来の配電盤ブレーカーをオーディオ用に交換した
別にこだわりがあるわけじゃないが、分電盤の中はいじらないという方針できた。電源系の音質はタップやケーブルなどのアクセサリーによって磨きあげるもの。とはいえ新築時の電気工事のまま年月がたち、ブレーカーなどの劣化が考えられるのも事実だ。格別音が悪いわけではないが、そのブレーカーをオーディオ専用に変えたいとずっと思ってきた。
今回話のあったサブゼロ処理研究所の分岐ブレーカーは「SE処理」を施したハイエンドオーディオグレードであり、壁コンのSEバージョンで効果もわかっている。ならば、というわけだ。
何をどう変えるのか。電気の流れをおさらいしておくと単相3線式の引き込み線から電力量計、メインブレーカー、さらに漏電ブレーカーを経てエアコンや照明用、コンセント用などのローカルブレーカーに導かれるのが一般的である。
もちろん自分で交換作業はできない。電気工事士の資格所有者が行うことになっている。問題は電気店選びだが、幸い地元に懇意にしている業者があるので依頼した。これはテレビや扇風機を売っている町の電気屋さんでもOKだ。「SE処理」されたブレーカー(パナソニックの安全ブレーカーHB型:20A用)を研究所から入手しておき、作業のみをしてもらう。
一度下見に来てもらい、設置場所の確認や施工手順も打ち合わせておこう。ただ交換してもらえばよいわけだが、私は極低温のクライオ処理で音がよくなることを説明した。故障じゃなく、オーディオ用のハイグレードなものに交換したいと。「冷やして音がよくなるんですか?」「それは聴いてのお楽しみ!」……。半信半疑であっても彼に興味をもって欲しいからだ。正しくは48時間の深冷処理ののち、内部応力の除去を目的とした物性処理(SE)を加えている。
工事は電気店に依頼。わずか20分、工賃は1万円強
作業そのものは簡単で、まず分電盤カバーを外す。ローカルブレーカーは別室用を含め6系統だ。下段の左から2つめがオーディオルームのコンセント用になる。ネジ2本を外し終わったら、SEマークを貼った「SE処理」バージョンにつけかえる。20分とかからないだろう。
これで工賃が1万円+消費税。製品代を含めて約4万円(注1※)だから高いといえば高いようだが、それより劇的な音質向上に驚いた。サウンドが正しい方向に収れんするというか、S/Nがすごい。静寂さがすごすぎる。まさに無音世界だ。結果、著しく透明度・解像力などがアップし、それがベースとなってあるべき音楽成分のみが生き生きと聴こえだす。対比としてダイナミックレンジやエネルギー感まで大きく伸張し、アンプもプレーヤーも機器全体が冴えわたる。そんな感想だ。
これが同じCDなのか! 電源ブレーカー1個で突然天国にワープした気分
比較はいつもの「幸田浩子/オペラ・アリア名曲集」、「キース・ジャレット」であるが、これが同じCDなのか!空間全体の鮮度と個々の位置情報が、これほどリアルに再現されたのは “新体験” といってよい。息使いも生々しく表情豊かな可憐な歌声だ。ソプラノ音域からさらに倍音の限界までのびやかで、神々しいまでに美しい。ジャズではドラム、ベースが締まりの効いたタイトなサウンドに。ライブの熱気と流れるようなスピード感が楽しめた。
マスターを聴いているようで、同じ音源とは思えない大変化に心底感心する。こうなると新旧ソフトを手当り次第だ。新録ものはさらに鮮度が上がり、カルロス・クライバーやベームなど往年の名盤に命が吹き込まれる。思わぬ発見はSACDとCDの違いがより正確かつ明晰になることだろう。意外な収穫である。さらにアナログ再生やネットワーク再生での効果が楽しみだ。
オーディオルームをつくってから40年。自分なりに一歩一歩、音を磨きここまできたわけだが、今回のジャンプアップは異次元というべきレベルのものだ。大げさだが、電源ブレーカー1個で突然天国にワープした気分を味わえた。機器やアクセサリーの買換えを一時止めてもトライする価値はある。
(注1※)約4万円の内訳
(1)今回、林先生が交換した分岐ブレーカー:「SE処理」を施工した分岐ブレーカー(標準タイプ HB型)HST-20A BS1112(P)-(SE) 24,200円(税込)/個
(2)電気工事費 11,000円(税込)
(1)+(2)=35,200円(税込)(ブレーカー購入時に別途送料1,100円が必要)
(注2※)ほかの併売製品
「SE処理」を施工した分岐ブレーカー(コンパクトサイズ)HST-20A BSH2201(P)-(SE) 16,500円(税込)/個
「SE処理」を施工した屋内配線用電源ケーブル HST-VVF2.0-3C(Y)-(SE) 33,000円(税込)/1m
【購入にあたってのご注意】《本製品はテスト販売品です》
サブゼロ処理研究所では分岐ブレーカー(標準タイプ)、分岐ブレーカー(コンパクトサイズ)、屋内配線用電源ケーブルのテスト販売を2024年5月から行う事になりました。分岐ブレーカーや屋内配線用電源ケーブルは有資格者による取付けが法令で定められており、製品保証の問題や処理証明シールを貼付する事が商標権の侵害にあたる可能性がある事から、現時点では深冷処理製品の製造を目的とした部材の供給を受ける事が難しいと言う情況にあります。
そこで当研究所がユーザーに代わり、部材の購入を代行。その部材にSE処理を施して販売をする形式のテストマーケティングを行います。テスト販売期間は現時点で1年間とし、機種を限定して行います。
また、前述の通り、分岐ブレーカーや屋内配線用電源ケーブルは有資格者による取付けが法令で定められていることから、本記事でも電器店に取付を依頼しています。購入にあたってはこれらのことをご承知おきください。