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感性に訴える”楽しさ”を感じる希有なモデル、ニコン「Z6III」特別レビュー
■超高感度撮影にも強く余裕を感じさせる画質
画質も上々だ。イメージセンサーの有効画素数は2450万画素。感度や階調に余裕があり、超高感度撮影にも強く、ISO12800クラスなら余裕、最高感度のISO64000になると、平滑な部分でのノイズが目立つものの、SNSならば十分実用になるレベルだ。
特筆すべきは、被写体の微妙なグラデーション表現。その滑らかさは素晴らしく、極めて立体感溢れる描写が得られる。その滑らかさは小さな表示になるSNSでも十分感じることができるだろう。
解像感も十分。実際には有効画素数が2400万画素もあれば、A3ノビのプリントでも十分な解像感が得られるため、余程大伸ばしする場合や高精細で超緻密な描写が必須でなければ、実際にはこの画素数で十分といえる。もし、より高い解像度が必要な場合には、最大約9600万画素の高解像度画像が得られるピクセルシフト撮影も搭載している。
Z9、Z8は有効画素数が4571万画素と高画素であるがゆえ、やや高感度に弱い面もある。それをうまくカバーしてくれる存在として、Z6IIIはZ9、Z8ユーザーのサブ機的な使い方にも適している。
■多彩な表現を堪能させてくれる新たな“50mm”
話がやや脱線するが、今回のレビューの作例撮影には、私が特に気に入っている「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」をメインに、複数本のNIKKOR Zレンズを使用した。その中で「DGPイメージングアワード2024」で審査委員特別賞を受賞した新レンズ「NIKKOR Z 50mm f/1.4」も使ったので、そのインプレッションも簡単にお伝えしたい。
NIKKOR Zレンズには、焦点距離50mmのレンズとして、F1.2、F1.4、F1.8、F2.8(マイクロレンズ)の4本をラインアップしており、NIKKOR Z 50mm f/1.4は、その中でも最も手頃な大口径レンズだ。
正直、他の3本と異なり「絞り開放から画面四隅までキッチリ高画質」という方向ではないが、F1.4ならではの大きなボケ味と、適度に柔らかな立体感描写という点では、他を上回る心地よさを感じさせてくれるレンズに仕上がっている。
絞り開放時のボケは美しく、しかも少し絞るだけで収差が大幅に減り、キリッとした描写が得られるため、1粒で2度美味しい昔ながらの大口径レンズのような、描写が変化する楽しさを味わうことができる。
軽量で携帯性もよく、価格も実売8万円台前半と極めてリーズナブル。ズームレンズとはひと味違う、単焦点レンズのならではの描写を楽しませてくれる、ハイコストパフォーマンスなレンズだ。