オンキヨーのC-777はCD専用機として中級価格ゾーンで音質性能を追求した製品だが、クロック周波数の微調機能まで装備しているのは興味深く驚いた。VLSC回路やスーパー・プリシジョン・クロックなどの技術を投入し、この価格で脚には真鍮削り出しインシュレーターが装着されている。マニア向けのこだわりを導入して音質を徹底追求した製品という意気込みが伝わってくる。 |
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一般にはローパスフィルターによって対策されているが、オンキヨーはデジタルノイズのようなパルス性ノイズを完全に除去するには不十分と考えた。超高域へ伸びる微小な倍音スペクトラムを聴こえにくくしたり、帯域内に新たなノイズを発生してクオリティを低下させるからだ。これは高S/N、低歪化によってより純度の高いアナログ出力を得られるように重視したものと解釈できる。 |
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リモコンで操作するCLOOK調整モードは、標準を中心に±40ステップで周波数を変化させることができる。クロックの発振周波数は16,934,400Hzで、これを最大約70Hz変化できる機能となっている。聴感によって調整設定することが可能だ。 試聴を繰り返し調整していくと、混濁が少なくなり、くっきりと繊細性を高め、中低域は締まり、立ち上がりは勢いがよくなる。写真でいうピントが合った状態のようになるポイントがある。よりS/Nを高め解像度が改善され、初期状態よりもさらに明瞭にすることができた。 ただし、どのポイントがベストかを見いだすのはかなり難しい。ここでは-11がベストであった。一度設定するとどのCDもこれで最良のようだ。調整に使うCDは繊細な情報が高S/N、高解像度で録音されているものがよく、最初は10ステップ程度変化させながらリピート再生して、あたりをつけてから微調するのがよさそうだ。かなり高度なマニア向きの機能で一般にはシステムの能力にもより、わからないということも多いはずだ。その場合は出荷時の設定である標準にして使うことで問題はない。 |
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そのほか、高精度トレイを採用したメカ、英国ウォルフソン社の最高ランクWM8740 SED/RVを採用したDAコンバーター、インレット方式の電源ケーブル、高剛性真鍮インシュレーターなど数多くの特徴を持つ。 |
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【SPECIFICATIONS】 | ||||||
<音声部> |
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