■記録レートによりスペースは変わる
DVDとビデオテープのケースを比較すると、体積で3倍弱の違いがある。VHSカセット1本分のスペースに、DVDなら3枚収納できる計算になり、DVDの省スペース性は明らかだ。VHSカセットが60本入る2段のラックを3段に変更してDVDを収納すると、180枚も入る。
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DVDとVHSテープのケースの体積比は1対3。VHSテープ1本分のスペースにDVDが3枚収納できる |
CDで採用されている薄型ケースとの比較。実測でDVDが10mm、CDが6mm。薄型ケースに移しかえると約1/6のスペースになる |
ただし、単純な体積の比較だけでは意味がない。記録時間を揃えて比較する必要がある。S-VHSの場合、3倍モードを多用する人も少なくないだろう。120分テープを使えば1本当たり6時間の記録ができ、ほぼ同等の画質で1枚当たり2〜3時間程度に限定されるDVDとの差は、かなり小さくなる。D-VHSのLS3モードを利用すれば、時間で換算した保存スペースはDVDよりもさらに小さくなる。
数字のうえでは以上のような結果になるが、現実的に手持ちのビデオテープがすべて3倍モードで隙間なく記録されているという人は少ないだろうから、総合的に判断すると、やはりDVDの方が保存スペースは少なくて済みそうだ。手持ちのビデオテープをDVD化してみるとわかるが、実際に収納スペースはかなり節約することができる。CD-Rで多用されている薄型のケースを利用するなど保存方法を工夫すれば、さらに収納スペースを小さくすることも可能だ。
記録モードとスペースの関係(12時間分記録した場合) |
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DVD-R(4.7GB) |
S-VHS(120分) |
D-VHS(480分) |
記録モード |
XP |
SP |
LP |
EP |
標準 |
3倍 |
LS |
数量 |
12枚 |
6枚 |
3枚 |
2枚 |
6本 |
2本 |
0.5本 |
スペース的な割合 (ビデオテープを1とした場合) |
4 |
2 |
1 |
0.7 |
6 |
2 |
1 |
▲DVR-99H/77H/55の記録モードを元にそれぞれを算出(FINE
:1時間、SP:2時間、LP:4時間、EP:6時間)。D-VHSのLSモード(転送レート4.7Mbps)は480分テープで24時間の記録が可能。ビデオテープ1本=DVD3枚のスペースを使用すると仮定して(左の写真)上の表を作成している
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