ケンウッドの小型の最高級システムであるKシリーズが初の試みとして、レシーバーとCDプレーヤーを別筐体化。新開発のスピーカーシステムも含め、 本格的な単品コンポーネントシステムを完成させた。 そしてこのたび、同シリーズの核となるレシーバー「R-K1000-N」がその優れた技術と 音質の高さにより「オーディオ銘機賞2008」の銅賞を見事受賞した。 |
本機のリア部。入力はPHONO(MM)とAUX入力が各1系統、TAPE入出力が各1系統、デジタル入力は光と同軸が2系統ずつ装備(うち1系統はDP-K1000-N専用)。スピーカー端子はバナナプラグ対応(写真は拡大します) | 独立した電源供給回路を採用することで安定した信号増幅を可能にする(写真は拡大します) |
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微小信号の再現性を高める高音質再現モード「ClearA」を装備。ON時には大型スピーカーも接続可能な10W+10Wの出力を確保。OFF時は50W+50Wの出力により大音量で楽しめる(写真は拡大します) | 放熱効果を高めるため左右分離に配置されたアルミヒートシンク(写真は拡大します) |
音質はデジタル入力が有利に思えるが、アナログ入力系もクオリティが高くしっかりしている。レファレンスの高級CDプレーヤーで試聴すると、むしろアナログ接続で真価を発揮。透明な音質、明快で引き締まるダイナミックな音である。力を十分に備え、立ち上がるレスポンスはすかっとした切れ味のよさで分解力は一級のレベル。低歪で澄みきる音質は現代的な要望を満たすもので、コストパフォーマンスが非常に高い。 動作モードはクリアAを主体にした。繊細なヴィヴァルディの名曲も難題の冴えた倍音スペクトラムを美しく分解して高S/Nである。声楽のニュアンスの細やかさ発声の厚みも納得できる。ジャズは小音量でも極めて明瞭でピアノのアタックがきれいであり、低音の躍動感も力強くレンジが広い。 |
ケンウッド 音質マイスター 萩原光男氏 |
2004年の初代モデルの発売を皮切りに、原音再生をコンセプトにした「Kseries」のラインアップを年々拡充してきましたが、今回、単品コンポ構成のK1000シリーズを新たに加えることとなりました。 その中核を成すレシーバー「R-K1000-N」が銘機賞銅賞の栄誉を賜ることとなりました。K1000シリーズが奏でる最先端の音で、ケンウッド復活を感じていただけるものと思います。 本シリーズの開発にあたり私達は、理想の音質を追求するため、干渉を排除することに注力してきました。「R-K1000-N」には、ノイズ低減のため、最新のフルデジタル技術と独自のアナログ電源技術を組み合わせた、新たな音質テクノロジーを採用しています。 CDプレーヤー「DP-K1000-N」では、デジタル、アナログの分離設計による基本性能を追及。スピーカー「LS-K1000」では、ユニークなキャビネット形状による自然な音場再生をテーマに開発を行いました。 その結果、実現した音は『速い音』です。スピーカーの存在を感じさせずに、演奏する直前、楽器にまさに触れようとする指の動きや弓の動きが分かり、気持ちや気迫といった、空気感や音のリアリティが伝わる自然な音をお楽しみください。 |
次にR-K1000を同シリーズのCDプレーヤーDP-K1000と組み合わせた。この純正同士の組み合わせは、デジタル接続が有利である。中低音は透明で厚く、低歪で音楽の陰影もはっきり表現される。DP-K1000にもD.P.A.C.によるジッターの抑制や波形精度を改善する回路を装備。D/Aコンバーターは高S/NのWolfson社の最上位クラスWM8740が採用され、アナログ出力も解像度の高い、透明性のある表現力を備えている。 |
CDプレーヤー「DP-K1000-N」 (写真は拡大します) |
DP-K1000-Nのリア部。光と同軸のデジタル出力の他、アナログ出力を1系統装備。レシーバーとのシンクロ接続端子も2系統備えている(写真は拡大します) |
デジタル回路部からアナログ回路部への干渉を抑えるため、それぞれを別基板で設計した分離構造を採用 (写真は拡大します) |
DAコンバーターはWolfson社の最上位クラス「WM8740」を採用。他にD.P.A.C.回路を搭載することでデジタル信号のジッターを抑え、デジタル波形を整える(写真は拡大します) |
このスピーカーの高音質の決定的な秘密はどこにあるのだろうか? 注目したのはネットワーク回路に直列型が使われていることである。一般には並列型で構成するのが普通で、直列型は大変珍しい。説明によるとクロスオーバー付近の位相変化が少なく、低域、高域のフィルターカーブが対称になり、つながりがスムースに得られる。こうした手法も大きく関係しているのだろう。 高S/Nで透明度が高く極めて混濁の少ない音質である。厚く締まりの効いた低音でバランスよく帯域が広がる。レスポンスに優れ、高域は純度が高く繊細なニュアンスが美しい。トゥイーターも大変優れた性能を発揮している。 |
本機のリア部。バナナプラグ対応の真鍮無垢削り出し金メッキ端子を装備(写真は拡大します) | ウーファーとトゥイーターの音をスムーズにつなげ、位相のずれを制御する直列型ネットワーク回路を採用 (写真は拡大します) |
12cm口径の多層コーティングペーパーコーン製ウーファー (写真は拡大します) |
密閉構造ソフトドーム型ネオジウムトゥイーター (写真は拡大します) |
最後にK1000シリーズトータルでの試聴を行った。なお、CDプレーヤーとアンプはデジタル接続とした。ヴィヴァルディは繊細に澄みきった旋律できれいな音である。室内楽特有の空間の広がりを引き出し、高S/Nで雰囲気が得られる。低音の質感も十分に分解力のある厚みで充実。すっきり立ち上がるピアノ曲は、音のコントラストがはっきりするため、明瞭に透明感の高い音質に特色がある。リー・コニッツのアルトサックスも質がよく、この種の小型コンポとしては特にリアルな音像で、サイズ感も出る。 K1000シリーズは予想以上にシステムとしてのまとまりがあり、新鮮な音が楽しめる。学生の一人暮らしや単身赴任の方はもちろん、本格オーディオファンのサブシステムとしても、このタイプとしてはワンクラス上の音質が狙えるコンポーネントである。 |
筆者プロフィール | |
福田雅光 Fukuda
Masamitsu 哲学よりもピュアオーディオ主体に高純度、リアルサウンドを追求。オーディオアクセサリー誌では、アクセサリーを重視したオーディオシステムの構築、という本誌のコンセプトの確立に大きな影響を与えた。オーディオケーブルの重要性に早い段階から注目。試聴レポートは高級機器と同じ姿勢で一貫。小さなアクセサリーにも大切な意味があることを書く。電源研究にも早期から着手。ホスピタルグレード・コンセントの効果をいち早く本誌でレポート、コンセント重視のブームを起こす。検証をベースにした厳しい視点が、読者との信頼関係を結ぶ絆になるというのがポリシー。 |
【アンプ部】●実用最大出力:[Clear
A:オフ時]50W + 50W(JEITA 6ス)、60W + 60W(JEITA 4Ω)[Clear A:オン時]10W
+ 10W(JEITA 6Ω)、15W + 15W(JEITA 4Ω)●定格出力: [Clear A:オフ時]40W
+ 40W(20Hz〜20kHz、0.7%、6Ω) ●SN比 :120dB ●入力感度/インピーダンス:200mV/82kΩ(AUX、TAPE入力)、100mV/82kΩ(D.AUDIO入力)、3.5mV29kス(PHONE入力)●出力レベル/インピーダンス:200mV/760Ω(TAPE出力)●
全高調波歪み率:0.08%(1kHz、1W、6Ω) 【デジタル部】●Supreme EX(CD、デジタル入力)再生可能周波数: 1Hz〜44kHz ●対応サンプリング周波数:32kHz、44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz 【電源部・その他】●電源電圧:AC100V ●定格消費電力:57W ●外形寸法:約270W×99H×318Dmm ●質量:約5.3kg(写真は拡大します) |
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レシーバー R-K1000-N |
●周波数特性:8Hz〜20kHz ●SN比:105dB以上 ●ダイナミックレンジ :100dB以上●総合歪み率:0.005%以下 ●チャンネルセパレーション:100dB以上 ●出力レベル/インピーダンス:固定出力2V/100Ω ●定格消費電力(電気用品安全法に基づく表示):11W ●外形寸法:約270W×99H×296Dmm ●質量:約3.4kg(写真は拡大します) | |
CDプレーヤー DP-K1000-N |
●形式:2ウェイ2スピーカー/バスレフ型 ●インピーダンス:6Ω ●最大入力: 80W ●トゥイーター:2.5cmドーム型 ● ウーファー:12cmコーン型 ●クロスオーバー周波数:2kHz ●再生周波数範囲 :48Hz〜45kHz ●出力音圧レベル 85dB ●外形寸法:約168W×305H×270Dmm ●質量:約5.2kg(1本)●オプションスタンド:「SR-K800」(¥25,200/ペア)(写真は拡大します) | |
スピーカーシステム LS-K1000 |
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