オーナーのBさんがホームシアターを作ろうと思い立ったのは、知人宅でのホームシアター体験がきっかけであった。もともと映画好きであったBさんはホームシアターに魅了される。B邸ではちょうどゲストハウス建築の計画が進んでいた。Bさんはゲストハウスにホームシアターを設置しようと考え、お嬢様と一緒に秋葉原のショップを訪れた。プロジェクターをいくつか試聴するが、納得できる製品がなかった。そこで銀座のソニービルにあるQUALIA東京に足を運ぶ。ここでBさんはQUALIA
004と出会った。
決め手は「色の美しさ、特に赤の鮮やかさ」だった。医療関係のお仕事をされているBさんは、キセノンランプが使われている内視鏡に日常的に接している。精密な発色が求められる医療機器や測定機器などに重宝されるキセノンランプの発色のよさを常日頃から体験しているのである。そのため、QUALIA
004の次元が違う色の美しさをすぐに理解した。その後、奥様とQUALIA東京を再度訪れ、ホームシアター導入を決意した。
さて、ホームシアター竣工から3ヶ月あまり経ったが、Bさんは映画好きのお嬢様と一緒に映画を楽しむことが多いという。また、ゲストハウスにホームシアターがあるため、友人を招いた際に一緒に上映会を開くこともある。あるいは、時には一人で見ることも…。「先日『カサブランカ』を見ましたが、古い映画だし映像も汚いだろうと思っていました。しかし、とても美しくて…。感動しました。私は高校時代にもよく映画を見ていましたが、そのころに見た映画がDVDになっていますよね。懐かしい映画をこれからじっくり楽しんでいきたいですね」(Bさん)。
QUALIAとは表象不可能な感動・経験を意味する。お嬢様と、または友人と、時には一人で、Bさんは映像を見る度に新しい感動に出会っているが、その経験はまさにQUALIA=言葉では表現できない感動だろう。QUALIA
004のあるB邸は、言葉で表現できない感動に包まれている。
[ Report from: ホームシアターファイル28号]
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