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録音担当エンジニア春日氏のコメントを掲載

ジャズを通じて被災者支援を! チャリティープロジェクト「Jazz Today“AS ONE”」配信に寄せて

公開日 2011/04/13 19:25 ファイル・ウェブ編集部
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オンキヨーエンターテイメントテクノロジー(株)が運営する高音質音楽配信サイト「e-onkyo music」にて、東日本大震災の被災者支援のためのチャリティー・プロジェクト「Jazz Today“AS ONE”」が4月8日よりDRMフリーで配信されている。配信は5月31日までの期間限定。


インターネットラジオ「JJazzNet」の発案によるプロジェクトで、ジャズシーンで活躍する7組のアーティストのライブ収録音源を特別に96/24で販売し、その売り上げを被災者支援に充てるというもの。売上げは配信終了後、著作権使用料やクレジット課金手数料、サーバー使用料など必要経費のみを差し引き、全て日本赤十字社を通じ義援金として寄付されるという。

プロジェクトの対象となるアルバムはこちらから。

今回の対象作を録音したエンジニア・春日 洋氏よりコメントが届いている。


Jazz Today“AS ONE”配信に寄せて
   録音担当エンジニア・春日 洋氏より


ライブ録音とスタジオ録音の違いとは?
オーディエンスの有無、すなわち「熱気」ではないでしょうか。

スタジオ録音と違い物理的制約の多い中、常に気にするのは「現場の熱気は録れているか?」ということです。

たとえばマイクを立てる際、ブース無しの一発録りですから、音源から近ければ近いだけ、のちのミックスが楽になりますが、必要なのは空気感を含んだ現場の音な訳です。カブリを恐れずに最良のポイントにマイクを立てます。

もう一点、現場で気にしていることと言えば、可能なタイミングでヘッドフォンを外すということでしょうか。

現場の音の記憶が、仕上がりを大きく左右します。 後日、スタジオでミックスとなりますが、その段階で出来ることはそう多くはありません。まずは適切な空間配置、それから各マイクの位相合わせ、そしてマイクロフォンの特性を補うための、適切なコンプレッション、あとは、空気感を補う目的の少々のEQ程度です。

録音のフォーマットは、 96kHz/24bitマルチトラックを選択しています。一般的なCDのフォーマット、44.1kHz/16bitと比較すると明らかに音の密度感、立体感、奥行き感に差が出てきます。情報量の差が、空気感を含む響きの違いとなって表れるのでしょう。

ライブ録音で大切な「現場の熱気」を捕らえるために、96kHz/24bitはまさに必要なスペックではないでしょうか。

(春日 洋 - HK sound lab.)

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