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【特別企画】音楽専門デジタルラジオ「MUSIC BIRD」注目番組レコメンド

“つまみ食い”で楽しむクラシック − 「MUSIC BIRD」ベテラン・ディレクターの新提案とは?

公開日 2013/06/06 12:00 ファイル・ウェブ編集部
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標準モデルよりもさらに音質を追求したチューナー2機種(レビュー記事)を用意するなど、“高音質”であることにもこだわる“音楽専門”衛星デジタルラジオ「MUSIC BIRD(ミュージックバード)」の今後の注目番組を、同社スタッフがレコメンド。50年もの長きにわたって番組作りへ携わってきたベテラン・ディレクターが提案するクラシックの楽しみ方とは?

<スタッフより>

◆音楽番組制作歴50年のベテラン・ディレクターが提案!クラシックにはこんな聴き方だってある

MUSIC BIRDのクラシック専門チャンネルの中で、音楽番組制作50年というスーパー・ディレクターが選曲するチャンネルがあります。それが「KLASSE(117ch)」。

選曲者は池田宏。FM東海時代から音楽番組制作に携わり、FM東京(TOKYO FM)では「音楽の繪本」「音楽萬華鏡」「バロック音楽をあなたに」等、数々の名番組を生み出してきました。ミュージックバードでは開局以来、KLASSEチャンネルを担当。

食物も音楽も飢餓のどん底時代だったという、中高時代(昭和20年代)を振り返ってこう語ります。「音楽は唯一、NHKラジオに稀少な番組を見つけては、間に合うよう学校から急いで帰って大切に聴いた。また偶々家にあったエドウィン・フィシャーの弾くバッハのピアノ協奏曲BWV1055のSPレコードなどをすり切れるまで聴いた。LP時代になっても高価なレコードなど滅多に買えるものではなかった。今、この全てに飽食の時代は夢のよう―」



◆クラシック、美味しいところをつまみ食い!?

続けて、KLASSEのチャンネル・コンセプトを聞いてみました。

「昔はクラシック音楽、と言えば作曲家の国籍、生年、作品の成立年代からくる事情、演奏家の経歴、スタイルの隅々まで、何か教養主義的知識なしには近寄り難いような雰囲気があったと思います。でも、この価値観多様化の時代、クラシック音楽だってもっと違った聴き方があったっていいじゃないか、というところから、KLASSEではクラシックの新しい聴き方を提案しています。

西欧の偉大な先達たちが残した音楽の遺産の中から一番美味しいエキスの部分をピックアップ、長い曲では楽章毎に一旦分解、小品も混え、これらを作曲家の意図とは切り離して、新たに音のインテリア・デザインとして再構成しています。

言ってみれば、クラシック音楽のきき易い、美味しいところを、ポップ感覚でつまみ食いしてしまおう、という不逞な(?)発想から生まれたのが、このチャンネルです。

『モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲』『ベートーヴェン:スプリング・ソナタ』等、クラシック・ファンでなくてもどこかで耳に親しんでいるポピュラーな曲から、『クレメンティ:フルート・ソナタ』『カルッリ:ヴィオラとギターの二重奏曲』など、平常はまず耳にすることのなくても親しみ易い曲を、古今東西のクラシック音楽の中から幅広く選び出し、音楽の緩急、明暗、密度、楽器の種類による音色のコントラストとバエラエティなどを綿密に考慮して、耳に快い音楽の時間の流れを作り出しています。

例えば、洒落たフレンチのミニ・コースのように、選び抜かれた素材の皿が少しずつ味の密度や重さ、色合いなどを変えながら、時間を追って次々に運ばれてくる、というようなイメージかな」

取材当日、選曲に使ったCD



◆音楽って案外こういう聴き方が本当なのかも

「時には、江ノ電の左右に軒の迫る狭い『腰越』から、突然『七里ヶ浜』の青い空と海の中へ抜け出す瞬間のような開放感なども選曲の流れに織り込んでみたり」

自宅近くを走る江ノ島電鉄の話を交えて、そう語ってくれました。ちなみに、鉄道以外に、絵画・写真・文学・落語・ひとり旅・野球・鉄道・猫・船・ヴァイオリン・・・その興味は幅広く、音楽もクラシック一辺倒ではなく、ジャズも大好きだとか。

そんな風にジャンルに問われることなく、もっと自由な発想でクラシックを聴いてみてはどうでしょうか。クラシックを堅苦しいと敬遠してきた方も、また長年クラシックと真面目に付き合ってきた方も、「音楽って、案外こういう聴き方が本当なのかも・・・」と肩の力が抜けた時、新たな魅力を見いだせるかもしれません。

なんと、六十進法の時間計算はそろばんで!


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