HOME > レビュー > ビクタースタジオ・エンジニア名鑑:川 洋氏

ビクタースタジオ・エンジニア名鑑:川 洋氏

公開日 2014/11/27 12:00
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

川 洋 氏
ビクタースタジオFLAIR所属マスタリングエンジニア

日本ビクターのアナログレコード・カッティングエンジニア出身の貴重な経歴を持つ、 “若き”ベテラン。通称、「川楓シ人」。四半世紀のキャリアに裏打ちされた感性と技術は、メーカーの枠を越えて誰もが認める業界の至宝。音が出た一瞬でその楽曲のポイントを掴み、最適なエッセンスを注ぎ込む感覚とテクニックを発揮。プロデューサーやアーティストとのリレーションを最大限に尊重しながらも、エンドユーザーへの感動提供も決して怠らない。

総てのジャンルで圧倒的な仕上がりの高さを誇るが、中でも唄ものは神業。本当の意味での“派手”を表現し、手掛けた作品が何しろ「ヒットする」との業界中で評判だ。数多くのヒット曲を手掛けながら、日本プロ音楽録音賞の常連の正統派。ビジネスとクオリティーの両面で隙なしの存在だ。

アナログ世代でありながら、コンピュータを独自に改造もするなど、デジタルテクノロジーへの造詣も深い。趣味は写真と釣り。特に写真は幾つもの授賞歴を持ち、CDのジャケット写真の依頼も受ける程のプロ級でもある。

「音楽は夢」と語るロマンチシズムと錬磨されたテクニックは、メジャーシーンが手放さない。

最近では「No Reason 3 〜洋樂想ひ〜 / 高橋真梨子」をはじめとして、数々のハイレゾマスタリングを手掛けている。



<川崎氏からのコメント>
「No Reason 3 〜洋樂想ひ〜 / 高橋真梨子」では、CDとはまた異なるサウンドが表現できています。特に真梨子さんの声が、複雑な倍音構成を録音できることで生に近い音で表現でき、柔らかい音質でありながら輪郭やエッジも無理なく引き立っているのがお分かり頂けると思います。ハイレゾではマスタリングでやりたかったことがそのまま伝わるので、非常に便利で有難い部分と、また逆に作り手側としての緊張感があります。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE