【PR】アコースティックラボ「第64回Acoustic Audio Forum」レポート
“おいしい低音”を楽しめるオーディオルームをつくるコツは? 防音のプロが徹底指南!
オーケストラでもバンドでも合唱でも、低音を専門で受け持つパートがいることに代表されるように、音楽における「低音」は非常に重要な要素。オーディオにとっても、こうした低音をいかにして再生するかは多くの人が興味のあるところだろう。
では、そんな「低音の魅力」は「部屋」という環境に左右されるとしたらどうだろうか? “オーディオ再生に適した”部屋づくりのプロがこうした点を解説するイベントが開催された。防音工事会社アコースティックラボによる「第64回Acoustic Audio Forum」である。
■高音質な部屋づくりのポイントを防音のプロが徹底解説
イベントを主催するアコースティックラボは、オーディオファンが住む物件や、プロのミュージシャンやエンジニアも使うスタジオなど、音楽を鳴らす部屋の防音工事に特化した会社。音が外部に漏れない/外部の音が入ってこないたんなる防音工事ではなく、音楽再生にとって最適な響きを持った部屋をつくる防音工事のノウハウを持つ集団だ。
そんな同社では、音がいい部屋をつくる条件を揃えて構築した部屋を、社名(Acoustic Lab)にちなんで「AL式オーディオルーム」と呼んで提唱している。
「縦/横/天井高という部屋の各辺の寸法比(低音の定在波対策)」、「壁/床/天井の剛性(不要高調波輻射音対策)」に留意すること、そして、そのうえで響きの長さを調整するなどといったことがポイントだ。
そして、そのAL式オーディオルームの代表例である同社ショールーム「蔵前ヴィレッジ」を舞台に、定期的に開催されているイベントが「Acoustic Audio Forum」。毎回テーマを変えながら様々な角度から部屋づくりのノウハウを体験することができる。なお、イベントは部屋づくりの説明だけでなく音出しデモの実演も交えて進行。この日はSOULNOTEの最新D/Aコンバーター「D-2」も登場した。
■部屋が低音を吸って「安定感のないというか腰高な音に」
さて、部屋が低音再生に影響を与えるとは、具体的にどういうことなのか。同社では、現代の住宅は戸建て・マンションともに低音域で共振しやすい構造になっており、低音を吸ってしまうと説明する。つまり、何も対策をしていない一般的な部屋では、低音を物足りなく感じやすい傾向にあるということだ。
この「部屋の共振」を起こす大きな原因が、躯体と部屋との間に空気層を設けることが一般的な現代住宅の構造。太鼓のように中空層を設けた構造が原因であるため、「太鼓現象」と呼ばれることも多い。空気層が振動を増幅するため、壁や床、天井が共振しやすくなってしまうわけだ。そしてこの太鼓現象は、主に低音の周波数帯域での共振を生むのである。
イベントでは、同社スタッフ宅の周波数特性の計測データも紹介。吸音アクセサリーなどを設置していないにもかかわらず低音の残響時間が短いというデータを示し、壁や床が特に低音を吸音しやすいことを解説した。高音域や中音域に比べて低音域がへこむことで、オーディオの再生音も「安定感のないというか腰高な音になっていた」という。
「100Hz〜200Hzくらいの帯域が低音の“おいしい”部分。オーケストラで言えばコントラバスやチェロが受け持っているような部分だ」と説明するのは、同社代表の鈴木氏。「この周波数帯をしっかり再生できると聴いていて『おっ!』と感じるようになる」と言葉を続け、低音再生の重要性を説明する。
では、壁・床・天井に低音を吸われ過ぎないようにするにはどうするのか。その答えのひとつが、重い材料を使って防音工事を行うということ。重く振動しにくい壁や床にすることで共振周波数を下げることで、オーディオ再生の音質を向上させるのだ。
■実例をもとに防音工事を具体的に紹介
また、同社が過去に手掛けた実例紹介パートも展開。この日は、改装で防音ホームシアタールームを構築した物件が紹介された。
この物件では、約15畳の部屋にサラウンドスピーカーをビルトイン。天井に4個、左右に2個、背後に2個の壁を埋め込んだ。部屋全体のトータルデザインを邪魔しない形での部屋づくりが行えることがわかる。
もちろん、防音性能も充分。とある事情で部屋の外への音漏れは厳禁というケースだったが、そんな環境でも問題ない高いレベルの防音性能を、音質にも配慮した上で実現できるノウハウを持っていることが紹介された。
なお、イベント時は吸音材の有無による音の違いもデモ。前半は天井に吸音材を配置した状態でスタートし、後半はその吸音材を外しての音出しデモが行われた。個人宅ではなかなか試しづらいこうした実験を体験できるのも、本イベントの魅力と言えるだろう。
■次回は8月30日(金)・31日(土)に開催。低音の質に直結する定在波を考える
このように、オーディオにおける部屋づくりの重要性を具体的に体験できる本イベント。次回は8月30日(金)・31日(土)に開催が決定している。
今回のテーマは「部屋の定在波」と「低音について」。低音の響きの質に直結するについて定在波に考えるという。本稿で紹介した回と同様に低音をテーマにしつつ、違った角度から部屋づくりのポイントを体験できる。
また、ソウルノート製アンプも試聴会に登場。プリメインアンプ「A-2」をバイアンプ駆動で使用する。
30日(金)は18時〜20時 (17時開場・自由試聴時間)の開催で、31日(土)は14時〜16時 (13時開場・自由試聴時間)での開催。会場は同じく同社防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」で、金曜日、土曜日の両日とも基本的な内容は同一。公式サイトのメールフォーム、または下記問い合わせ先から参加申し込みを受け付けている。
【問い合わせ先】
アコースティックラボ
担当:草階(くさかい)氏
TEL/03-5829-6035
E-mail/kusakai@acoustic-designsys.com
では、そんな「低音の魅力」は「部屋」という環境に左右されるとしたらどうだろうか? “オーディオ再生に適した”部屋づくりのプロがこうした点を解説するイベントが開催された。防音工事会社アコースティックラボによる「第64回Acoustic Audio Forum」である。
■高音質な部屋づくりのポイントを防音のプロが徹底解説
イベントを主催するアコースティックラボは、オーディオファンが住む物件や、プロのミュージシャンやエンジニアも使うスタジオなど、音楽を鳴らす部屋の防音工事に特化した会社。音が外部に漏れない/外部の音が入ってこないたんなる防音工事ではなく、音楽再生にとって最適な響きを持った部屋をつくる防音工事のノウハウを持つ集団だ。
そんな同社では、音がいい部屋をつくる条件を揃えて構築した部屋を、社名(Acoustic Lab)にちなんで「AL式オーディオルーム」と呼んで提唱している。
「縦/横/天井高という部屋の各辺の寸法比(低音の定在波対策)」、「壁/床/天井の剛性(不要高調波輻射音対策)」に留意すること、そして、そのうえで響きの長さを調整するなどといったことがポイントだ。
そして、そのAL式オーディオルームの代表例である同社ショールーム「蔵前ヴィレッジ」を舞台に、定期的に開催されているイベントが「Acoustic Audio Forum」。毎回テーマを変えながら様々な角度から部屋づくりのノウハウを体験することができる。なお、イベントは部屋づくりの説明だけでなく音出しデモの実演も交えて進行。この日はSOULNOTEの最新D/Aコンバーター「D-2」も登場した。
■部屋が低音を吸って「安定感のないというか腰高な音に」
さて、部屋が低音再生に影響を与えるとは、具体的にどういうことなのか。同社では、現代の住宅は戸建て・マンションともに低音域で共振しやすい構造になっており、低音を吸ってしまうと説明する。つまり、何も対策をしていない一般的な部屋では、低音を物足りなく感じやすい傾向にあるということだ。
この「部屋の共振」を起こす大きな原因が、躯体と部屋との間に空気層を設けることが一般的な現代住宅の構造。太鼓のように中空層を設けた構造が原因であるため、「太鼓現象」と呼ばれることも多い。空気層が振動を増幅するため、壁や床、天井が共振しやすくなってしまうわけだ。そしてこの太鼓現象は、主に低音の周波数帯域での共振を生むのである。
イベントでは、同社スタッフ宅の周波数特性の計測データも紹介。吸音アクセサリーなどを設置していないにもかかわらず低音の残響時間が短いというデータを示し、壁や床が特に低音を吸音しやすいことを解説した。高音域や中音域に比べて低音域がへこむことで、オーディオの再生音も「安定感のないというか腰高な音になっていた」という。
「100Hz〜200Hzくらいの帯域が低音の“おいしい”部分。オーケストラで言えばコントラバスやチェロが受け持っているような部分だ」と説明するのは、同社代表の鈴木氏。「この周波数帯をしっかり再生できると聴いていて『おっ!』と感じるようになる」と言葉を続け、低音再生の重要性を説明する。
では、壁・床・天井に低音を吸われ過ぎないようにするにはどうするのか。その答えのひとつが、重い材料を使って防音工事を行うということ。重く振動しにくい壁や床にすることで共振周波数を下げることで、オーディオ再生の音質を向上させるのだ。
■実例をもとに防音工事を具体的に紹介
また、同社が過去に手掛けた実例紹介パートも展開。この日は、改装で防音ホームシアタールームを構築した物件が紹介された。
この物件では、約15畳の部屋にサラウンドスピーカーをビルトイン。天井に4個、左右に2個、背後に2個の壁を埋め込んだ。部屋全体のトータルデザインを邪魔しない形での部屋づくりが行えることがわかる。
もちろん、防音性能も充分。とある事情で部屋の外への音漏れは厳禁というケースだったが、そんな環境でも問題ない高いレベルの防音性能を、音質にも配慮した上で実現できるノウハウを持っていることが紹介された。
なお、イベント時は吸音材の有無による音の違いもデモ。前半は天井に吸音材を配置した状態でスタートし、後半はその吸音材を外しての音出しデモが行われた。個人宅ではなかなか試しづらいこうした実験を体験できるのも、本イベントの魅力と言えるだろう。
■次回は8月30日(金)・31日(土)に開催。低音の質に直結する定在波を考える
このように、オーディオにおける部屋づくりの重要性を具体的に体験できる本イベント。次回は8月30日(金)・31日(土)に開催が決定している。
今回のテーマは「部屋の定在波」と「低音について」。低音の響きの質に直結するについて定在波に考えるという。本稿で紹介した回と同様に低音をテーマにしつつ、違った角度から部屋づくりのポイントを体験できる。
また、ソウルノート製アンプも試聴会に登場。プリメインアンプ「A-2」をバイアンプ駆動で使用する。
30日(金)は18時〜20時 (17時開場・自由試聴時間)の開催で、31日(土)は14時〜16時 (13時開場・自由試聴時間)での開催。会場は同じく同社防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」で、金曜日、土曜日の両日とも基本的な内容は同一。公式サイトのメールフォーム、または下記問い合わせ先から参加申し込みを受け付けている。
【問い合わせ先】
アコースティックラボ
担当:草階(くさかい)氏
TEL/03-5829-6035
E-mail/kusakai@acoustic-designsys.com