【PR】アコースティックラボ「第65回Acoustic Audio Forum」に編集部記者が潜入
“高音質な”防音工事のプロが教える「定在波」対策。オーディオファン必見イベントを密着レポート!
オーディオやホームシアターのファンが“音質”を追求していくうちに直面するテーマのひとつに「定在波」がある。そんな定在波問題を、部屋の形という観点から部屋づくりのプロが解説するイベント「第65回Acoustic Audio Forum」が開催された。
■ちょっとした音の違いも如実にわかる「AL式オーディオルーム」
本イベントは、防音工事会社アコースティックラボが毎回テーマを変えながら定期的に開催しているもの。同社は、オーディオファンがオーナーである物件の防音工事のみならず、プロのエンジニアやミュージシャンが使う音楽スタジオも多数手掛けるなど、“音楽を鳴らす部屋”をつくるための豊富なノウハウを持っている。そんな“音がいい部屋”構築のノウハウを学べるというわけだ、
なお同社では、音がいい部屋をつくる上で「縦/横/天井高という部屋の各辺の寸法比(低音の定在波対策)」、「壁/床/天井の剛性(不要高調波輻射音対策)」に留意すること、そして、そのうえで響きの長さを調整するなどといったことがポイントだと説明。これらをちゃんと踏まえて構築した部屋を、社名にちなんで「AL(Acoustic Lab)式オーディオルーム」として提唱している
イベント会場となっているのは、そんなAL式オーディオルームの代表例である同社防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」。実際に音出しデモを体験してみると、音が心地よく響くだけでなく、ちょっとしたセッティングの変化も音質に大きく影響することが如実にわかる。同社では「部屋もオーディオシステムの一部である」と主張しているのだが、なるほどそれも納得できる体験だ。
■定在波対策に重要な「部屋の形」
今回レポートする回のテーマとなったのは「部屋の形で定在波の分布が決まる」。特に、定在波の影響が出やすい低音の響きの質について考える回となった。
同社代表の鈴木氏は、「定在波や固有振動という問題はプレーヤーやアンプ、スピーカー、なんにでも関係してくる。部屋も例外ではない」とコメント。「ただ、その性質上、部屋の定在波対策は簡単ではない。そこでどうするべきかということで今回のテーマを設定した」と語る。
そして鈴木氏は、部屋の形によって定在波の分布が決まると解説。定在波の分布が偏らないように部屋を設計することが重要だと説明する。
また、「定在波は平行面だけで発生するものではないため、壁を斜めにすればいいというわけでもない。4つの壁で共鳴する接線波や、床と天井を含めた6つの面で反射して発生する斜め波もある」とし、「そのなかでも平行面に起こる定在波が目立って気になりやすいということだ」とも言葉を添えた。
そして「部屋の形が変だったらどう対策しても駄目だと言えるくらい、部屋の形は重要だ」とコメント。「例えば8畳の部屋は、音響的にはかなり不利な条件だ。(縦幅・横幅・天井高の)寸法比の関係から定在波の分布が偏りやすく、防音をしっかりすればするほど厳しい」と解説した。
このように、部屋の定在波対策を考える際に重要なのが「部屋の寸法比」であり、前述の通りAL式オーディオルームではこの寸法比が理想的なものでつくられている。「寸法比が良い部屋は、音楽リスニングにおけるスイートスポットが広がるので、例えば部屋の端で聴いても満足感が得られる」と説明した。
なお、一方で定在波は必ずしも悪者ではないことも紹介。「楽器が豊かに響くのは定在波をうまく利用しているから。定在波が変に重なってしまうと響きすぎたりして音質にとってマイナスに働くということだ」とも語られた。
■SOULNOTEのアンプも登場。ユニークな開発思想も明かされる
イベントではアコースティックラボが注目するオーディオ機器が紹介されることもあり、今回はSOULNOTEのアンプ「A-2」が登場。開発者の加藤氏もゲスト参加し、ユニークな製品開発思想も紹介された。
例えば「A-2」では天面が非常に軽い。「重く・固く」というオーディオのセオリーとは一線を画すつくりだ。
「車にエアサスペンションがあることに代表されるように、空気には粘性がある。それと同じように、オーディオでも蓋をしっかりすると空気の粘性が音に影響すると考えている」と加藤氏は理由を説明。「本当は蓋ナシにしたいのだがそういうわけにもいかない。そのため、共振をつぶしあうような素材を組み合わせた上でダンプしないようにしている」と言葉を続けた。
また、無帰還回路を採用している点もSOULNOTE製品の大きな特徴。「実は、無帰還は静特性(カタログスペック)としては不利なのだが、動特性が良くなる。音の立ち上がりなどの部分で効果がある」と、そのメリットを加藤氏は紹介する。
「例えば車でも、どちらが速いのかを決めるサーキットでのタイムであり、単純な最高速度とはほぼ関係ない。カタログには謳えないコーナリング性能も大きく関係してくる」とコメント。
「一方、オーディオでは『126dBが128dBになったから静かになりました』などのように、意外とまだみんな静特性で考えている」とし、「本当のところ、人間は聴感というあいまいな部分で音を判断している。車のコーナリング性能みたいな部分をオーディオで重要視しようととすると、いままでの設計とは案外真逆になったりする」と、同社のユニークな製品開発の根底にある考え方を示した。
この日のイベントでは、天蓋に重りを乗せての比較試聴も実施。アコースティックラボの部屋の効果もあってか、その違いは確かに感じられ、SOULNOTE加藤氏も「部屋もお金をかけるに値するオーディオ装置なんだなと感じた」と述べていた。
■次回は10月25日(金)・26日(土)に開催
このように、オーディオにとって最適な響きを計算してつくられた防音オーディオルームで様々なことを体験できる本イベント。次回は10月25日(金)・26日(土)に開催が決定している。
テーマは「VOCAL再生に適する部屋の響きの長さとは?」で、音の再生音のニュアンスの違いがわかりやすいボーカル再生を通して最適な響きを探るという。
話題の最新機器の実力を確認することもサブテーマにし、デノン「PMA-SX1 LIMITED」と「DCD-SX1 LIMITED」の試聴も実施。
25日(金)は18時〜20時 (17時開場・自由試聴時間)の開催で、26日(土)は13時〜15時 での開催。26日はイベントの前後10時〜12時と15時〜17時にオーディオルーム工事に関する個別相談会も受け付ける。
会場は同じく同社防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」で、金曜日、土曜日の両日とも基本的な内容は同一。公式サイトのメールフォーム、または下記問い合わせ先から参加申し込みを受け付けている。
【問い合わせ先】
アコースティックラボ
担当:草階(くさかい)氏
TEL/03-5829-6035
E-mail/kusakai@acoustic-designsys.com
■ちょっとした音の違いも如実にわかる「AL式オーディオルーム」
本イベントは、防音工事会社アコースティックラボが毎回テーマを変えながら定期的に開催しているもの。同社は、オーディオファンがオーナーである物件の防音工事のみならず、プロのエンジニアやミュージシャンが使う音楽スタジオも多数手掛けるなど、“音楽を鳴らす部屋”をつくるための豊富なノウハウを持っている。そんな“音がいい部屋”構築のノウハウを学べるというわけだ、
なお同社では、音がいい部屋をつくる上で「縦/横/天井高という部屋の各辺の寸法比(低音の定在波対策)」、「壁/床/天井の剛性(不要高調波輻射音対策)」に留意すること、そして、そのうえで響きの長さを調整するなどといったことがポイントだと説明。これらをちゃんと踏まえて構築した部屋を、社名にちなんで「AL(Acoustic Lab)式オーディオルーム」として提唱している
イベント会場となっているのは、そんなAL式オーディオルームの代表例である同社防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」。実際に音出しデモを体験してみると、音が心地よく響くだけでなく、ちょっとしたセッティングの変化も音質に大きく影響することが如実にわかる。同社では「部屋もオーディオシステムの一部である」と主張しているのだが、なるほどそれも納得できる体験だ。
■定在波対策に重要な「部屋の形」
今回レポートする回のテーマとなったのは「部屋の形で定在波の分布が決まる」。特に、定在波の影響が出やすい低音の響きの質について考える回となった。
同社代表の鈴木氏は、「定在波や固有振動という問題はプレーヤーやアンプ、スピーカー、なんにでも関係してくる。部屋も例外ではない」とコメント。「ただ、その性質上、部屋の定在波対策は簡単ではない。そこでどうするべきかということで今回のテーマを設定した」と語る。
そして鈴木氏は、部屋の形によって定在波の分布が決まると解説。定在波の分布が偏らないように部屋を設計することが重要だと説明する。
また、「定在波は平行面だけで発生するものではないため、壁を斜めにすればいいというわけでもない。4つの壁で共鳴する接線波や、床と天井を含めた6つの面で反射して発生する斜め波もある」とし、「そのなかでも平行面に起こる定在波が目立って気になりやすいということだ」とも言葉を添えた。
そして「部屋の形が変だったらどう対策しても駄目だと言えるくらい、部屋の形は重要だ」とコメント。「例えば8畳の部屋は、音響的にはかなり不利な条件だ。(縦幅・横幅・天井高の)寸法比の関係から定在波の分布が偏りやすく、防音をしっかりすればするほど厳しい」と解説した。
このように、部屋の定在波対策を考える際に重要なのが「部屋の寸法比」であり、前述の通りAL式オーディオルームではこの寸法比が理想的なものでつくられている。「寸法比が良い部屋は、音楽リスニングにおけるスイートスポットが広がるので、例えば部屋の端で聴いても満足感が得られる」と説明した。
なお、一方で定在波は必ずしも悪者ではないことも紹介。「楽器が豊かに響くのは定在波をうまく利用しているから。定在波が変に重なってしまうと響きすぎたりして音質にとってマイナスに働くということだ」とも語られた。
■SOULNOTEのアンプも登場。ユニークな開発思想も明かされる
イベントではアコースティックラボが注目するオーディオ機器が紹介されることもあり、今回はSOULNOTEのアンプ「A-2」が登場。開発者の加藤氏もゲスト参加し、ユニークな製品開発思想も紹介された。
例えば「A-2」では天面が非常に軽い。「重く・固く」というオーディオのセオリーとは一線を画すつくりだ。
「車にエアサスペンションがあることに代表されるように、空気には粘性がある。それと同じように、オーディオでも蓋をしっかりすると空気の粘性が音に影響すると考えている」と加藤氏は理由を説明。「本当は蓋ナシにしたいのだがそういうわけにもいかない。そのため、共振をつぶしあうような素材を組み合わせた上でダンプしないようにしている」と言葉を続けた。
また、無帰還回路を採用している点もSOULNOTE製品の大きな特徴。「実は、無帰還は静特性(カタログスペック)としては不利なのだが、動特性が良くなる。音の立ち上がりなどの部分で効果がある」と、そのメリットを加藤氏は紹介する。
「例えば車でも、どちらが速いのかを決めるサーキットでのタイムであり、単純な最高速度とはほぼ関係ない。カタログには謳えないコーナリング性能も大きく関係してくる」とコメント。
「一方、オーディオでは『126dBが128dBになったから静かになりました』などのように、意外とまだみんな静特性で考えている」とし、「本当のところ、人間は聴感というあいまいな部分で音を判断している。車のコーナリング性能みたいな部分をオーディオで重要視しようととすると、いままでの設計とは案外真逆になったりする」と、同社のユニークな製品開発の根底にある考え方を示した。
この日のイベントでは、天蓋に重りを乗せての比較試聴も実施。アコースティックラボの部屋の効果もあってか、その違いは確かに感じられ、SOULNOTE加藤氏も「部屋もお金をかけるに値するオーディオ装置なんだなと感じた」と述べていた。
■次回は10月25日(金)・26日(土)に開催
このように、オーディオにとって最適な響きを計算してつくられた防音オーディオルームで様々なことを体験できる本イベント。次回は10月25日(金)・26日(土)に開催が決定している。
テーマは「VOCAL再生に適する部屋の響きの長さとは?」で、音の再生音のニュアンスの違いがわかりやすいボーカル再生を通して最適な響きを探るという。
話題の最新機器の実力を確認することもサブテーマにし、デノン「PMA-SX1 LIMITED」と「DCD-SX1 LIMITED」の試聴も実施。
25日(金)は18時〜20時 (17時開場・自由試聴時間)の開催で、26日(土)は13時〜15時 での開催。26日はイベントの前後10時〜12時と15時〜17時にオーディオルーム工事に関する個別相談会も受け付ける。
会場は同じく同社防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」で、金曜日、土曜日の両日とも基本的な内容は同一。公式サイトのメールフォーム、または下記問い合わせ先から参加申し込みを受け付けている。
【問い合わせ先】
アコースティックラボ
担当:草階(くさかい)氏
TEL/03-5829-6035
E-mail/kusakai@acoustic-designsys.com