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どういう機能・価格なら戦える?

ChatGPTに聞いてみた「AirPods Proの倒し方」

公開日 2023/03/26 07:00 風間雄介
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世間は対話型AIの話題で持ちきり。世の中はWBCとAI、藤井聡太のニュースばかりで溢れているようだ。ひょっとしたら、私のニュースアプリが間違った学習をしているだけかもしれないが。

対話型AIの中で最も注目を集めているのは、OpenAIが開発したChatGPTだ。英語版は日本語版より性能が高く、学生が論文作成や試験に使って問題になったり、各種資格試験にも合格するほどの性能で話題になった。

最近になって最新版のChatGPT-4が公開され、その性能はさらに向上。なお、マイクロソフトのBing Aiチャットにも、ChatGPT-4をベースとした技術が用いられている。私も月2,000円程度のサブスクに加入し、いろいろな質問をして遊んでいるところだ。

当サイトはオーディオビジュアルの専門サイトということで、今回はAVに関する質問をしてみた。前から気になっていたのが、完全ワイヤレスイヤホン市場の行く末だ。最新の売上げデータを見ると、アップルのAirPods Proが不動の1位。各社が趣向を凝らした新製品を投入しているが、なかなかその牙城を崩すことができていない。

ならばChatGPTに聞いてみよう。最新のChatGPT-4に、以下のような質問をしてみた。

<質問>
コンサルティングファームのコンサルタントとして、AirPods Proを売上げで上回る完全ワイヤレスイヤホン(TWS)の機能や仕様、価格などを回答してください。

AIチャットボットから優れた回答を引き出すには、優れた質問が必要とよく言われる。シンプルかつ工夫のないプロンプトで少し恥ずかしいが、大目に見てほしい。さて、私の質問に対するChatGPT-4の回答は以下の通りだ。

<ChatGPT-4>
AirPods Proを売上げで上回る完全ワイヤレスイヤホン(TWS)には、以下の機能や仕様、価格が必要だと考えます。

高度なノイズキャンセリング機能
AirPods ProのANC(アクティブノイズキャンセリング)機能を上回る性能を提供し、さらに静かで集中できる環境を実現することが重要です。これにより、オフィスや交通機関など、さまざまな状況での使用に適した製品となります。

高音質
高解像度オーディオや低遅延技術を採用し、AirPods Proよりも優れた音質を実現することが求められます。これにより、音楽や映画の鑑賞、ゲームや通話においても高い満足度が得られます。

快適な装着感
耳にフィットし、長時間の使用でも疲れにくいデザインが必要です。また、複数のイヤーチップサイズや形状を用意し、個々のユーザーに合わせた最適なフィット感を提供することが望ましいです。

長時間のバッテリー持続時間
AirPods Proよりも長時間の再生時間を実現し、ユーザーが充電の心配なく使用できることが重要です。また、充電ケースによる迅速な充電機能も備えることで、さらに利便性が向上します。

価格
競合他社の製品と比較して、優れた機能や性能を維持しつつ、より手頃な価格設定が求められます。これにより、幅広い層の消費者にアピールし、市場シェアの拡大が期待できます。

理由・背景:
AirPods Proは、Appleのエコシステムとの高い互換性や優れたデザイン、性能から高い評価を得ています。そのため、市場で競争力を持つためには、これらの要素を上回る製品が必要です。また、スマートフォン市場の多様化や消費者の価格意識の高まりにより、機能面だけでなく、価格競争力も重要な要素となります。


上記を読んで、私は「うーーん、、それはそうなんだけどさ……」という気持ちになった。ノイキャンや音質など、個々の性能で上回ることが必要なことは間違いないが、アップルのエコシステムとの結びつきでAirPods Proを上回るのは、率直に言ってムリなはず。もっと違う視点、まったく想像もしていなかった機能などがないと、AirPods Proを倒すのは難しいんじゃないかな……。

また、価格についてかなり曖昧な書き方をしているのが気になったので、以下のように追加質問をしてみた。

<質問>
具体的に、販売価格はいくらが良いと思いますか。

<回答>
販売価格については、競合他社の製品と比較して手頃な価格設定が望ましいです。AirPods Proの価格は、2021年9月時点で約249ドル(約27,800円)です。そのため、機能面や性能面で優れた製品を提供しつつ、価格を200ドル(約22,000円)以下に設定することで、市場における競争力を高めることができると考えます。


2021年までのデータしか持っていないChatGPT-4は、第2世代AirPodsの情報を持っていない…
この価格帯であれば、高品質でありながら、幅広い層の消費者にアピールしやすくなります。ただし、価格設定は製品開発や生産コスト、ブランド力などの要素も考慮に入れる必要があります。適切な価格帯を見極めることで、売上げの拡大と同時に利益率も維持することができるでしょう。


ChatGPT-4は、2021年までのデータを元に学習している。だから、昨年発売された第2世代のAirPods Proに関するデータを持ち合わせていない。当然ながら、最新のマーケットデータも持っていない。このあたりは仕様上仕方のないところだ。ただし、AirPods Proを下回る価格で、より優れた機能・製品を提供できれば勝てるはず、という論理には、頷ける部分もある。

……ということで、回答があまりに模範的かつ一般的で、踏み込みが足らず、少しモヤモヤするような感じもある。

とはいえ、ChatGPTがかんたんに答えを出せるようなら、ライバルメーカーも苦労はしていない。むしろ「当たり前すぎる」と思えるような答えであっても、ある程度筋道だった内容を瞬時に返してくる能力を褒めるべきなのだろう。

それにしてもAIチャットボットは面白い。次回は、もっと読者のみなさんに役立てていただけそうな使い方をご紹介しよう。

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