HOME > レビュー > 製品批評 > 2005年6月22日号(6/15発行)
レビュー
80周年記念の超弩級モノラルパワーアンプ
- LUXMAN
- モノラルパワーアンプ
- B-1000f
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音楽を演出せずに自然で生き生きと再現してくれる
ラックスマンは大正14年(1925年)ラジオの本放送開始と同時に大阪において錦水堂ラジオ部として創業され、今年で80周年を迎えた。それを記念し、超弩級のモノラルパワーアンプB-1000fが生み出された。
出力回路は独創的なもの。3段ダーリントンで構成された4パラプッシュプルの電流増幅回路を4モジュール搭載し、それを組み合わせた4×4構成のアウトプットステージを採用。
電源部も凝ったパーツが投入されている。平型銅巻線を直出しした高結合低損失なEI型スーパーレギュレーション・トランスの採用が凄い。その結果、かつてないほど高性能なトランスが完成したのである。
動的パワーに優れたアンプだけに単なるハイパワーアンプとは異なり力でスピーカーを鳴らしパワー感を前面に押し出すことはない。音楽の流れ通りにスピーカーを正確に駆動し音楽の姿を生き生きと描ききるという印象だ。
空気感など超低域成分も、素早く立ち上がりダンピングの効いた質の高い低音が聴けるのである。その上に緻密な音楽情報を有した中高音域が正確に構築され、再生するソフトに込められた音楽の表情を忠実に甦らせてくれる感がある。あまりにも自然に再現するため凄みが感じられないが、それこそ本当に高い実力を有する証といえるだろう。
本機は世界最高水準のパフォーマンスを有した製品として高い評価を受けるのは間違いない。
<この製品の詳細は「オーディオアクセサリー」117号にも掲載されています>
スペック
【SPEC】●連続定格出力:250W /(8Ω)、500W (4Ω) ●最大出力:1000W(2Ω)、2000W1Ω) 入力感度:1V / 250W8Ω ●入カインピーダンス:Coaxial 51kΩ / Att.Off 50kΩ / Att.On Balance 67kΩ ●全高調波歪率:0.005%以下 / 1kHz 250W 8Ω ●周波数特性:+0、 -3.0dB / 〜 300kHz以上 ●SN比:120dB以上 (IHF-A) ●ダンピングファクター:480 / 8Ω ●消費電:439W(電気用品安全法) / 232W(無信号時) / 0.7W(スタンバイ時) ●外形寸法:428W× 295H×592Dmm ●質量:65.0Kg ●取り扱い:ラックスマン(株) TEL:045-470-6991