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レビュー
優秀録音ハイレゾ音源レビュー
ダイヤモンドの純度
雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央) ポップス 無 FLAC WAV48kHz/24bit
レーベル:NBCUniversal Entertainment 配信サイト:e-onkyo music
■高橋 敦レビュー
アニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』エンディングテーマでヒロイン二人によるキャラクターソング。特に気に留まったのはヒロイン二人がそれぞれ歌う、表題曲のBalladeバージョンだ。どちらもピアノメインであるがそこに寄り添うのが結衣バージョンではアコギ、雪乃バージョンではストリングスとなっている別アレンジ。前作『エブリデイワールド』のBallade Arrangeが同じアレンジでYui Solo Ver.、Yukino Solo Ver.、そしてYui & Yukino Ver.と展開されていたのとは対照的であり、ここは『完』の内容を受けての音楽的な表現かもしれない。アコギというパーカッシブに弾ける音色の楽器がここでは切ない表情を見せるというのも、結衣のキャラクター性にぴったり。またあえて声を重ねずに歌い切る雪乃バージョンに対して、結衣バージョンはボーカルハーモニーを多用。合唱部出身東山奈央さんの特性や好みも生かしてアレンジかもしれないが、そこもまた『完』における二人の頑なさと揺らぎを表しているようにさえ思えてくる。サウンド的にもやはり、Balladeでのボーカル描写に注目。息の入れ方や抜き方などでの豊かなニュアンスなどシンガーとしての繊細な表現に心を奪われるが、それと同時にキャラクター性の表現という声優としての演技も行われているのがキャラクターソングならではのすごさ。そういったニュアンスの部分をしっかり届けてくれるシステムで聴いてみてほしい。前述の結衣バージョンのハーモニーの重なりの美しさは、イヤホンではなく良質でスピーカーで聴くとより立体的だ。
(FLAC 48/24にて試聴)