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レビュー
優秀録音ハイレゾ音源レビュー
シューベルト：歌曲集《冬の旅》
ジョイス・ディドナート、ヤニク・ネゼ＝セガン クラシック 無 FLAC96kHz/24bit
レーベル：Warner Classics 配信サイト：e-onkyo music
■山之内 正レビュー
メゾソプラノのジョイス・ディドナートがシューベルトの歌曲に挑戦した注目の録音。この作品は男声での歌唱が多く、女声で歌う場合も少年の視点など男性目線での解釈が目立つのだが、今回ディドナートはあえて視点を変え、旅人が残した日記を読む女性という微妙な距離を置いた目線で歌っている。歌詞の設定が多面的になり、陰影の描写が複雑になるので、歌手にとって挑戦しがいのある解釈だが、聴き手にも新たな刺激を与えてくれる。その解釈を支えるネゼ＝セガンの起伏に飛んだ伴奏も秀逸だ。声の音像を広げすぎず、自然な距離感を保った録音のアプローチも演奏の方向と合致している。
（FLAC 96/24にて試聴）
総合点
9.3点
低域の伸び9.2点
高域の伸び9.2点
セパレーション9.3点
ディテール9.2点
透明感9.3点
空気感9.2点
質感9.3点
静寂感9.3点
残響
奥行き
音像
アタック
