優秀録音ハイレゾ音源レビュー

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...Nothing Like The Sun

Sting ロック FLAC
192kHz/24bit 96kHz/24bit
レーベル:A&M 配信サイト:e-onkyo music

■高橋 敦レビュー
1987年発売のスティングさん2ndアルバム。音楽ファンに向けては「『Englishman in New York』を収録のアルバム」の一言でアルバムの雰囲気も重要度も、録音の素晴らしさも、おおよそ伝わるかと思う。音調はスムースでクリア。それこそ冬のニューヨークの冷気を思わせる、ピシッとしたクールさも印象的だ。ニューヨークの空気を体感したことなど季節を問わず一度もないが。ハイハットとリムのコンビネーションが洗練の極みなドラムス演奏はマヌ・カチェさんによるもの。他のプレイヤー人ももちろん凄腕で、ジャジィな間奏部分も聴き応えがあるというかシンプルに盛り上がる。
そのクールさや背景の静かさもあり、演奏にせよ響きにせよ、高域側の繊細なところは特に際立つ。響きで言えばいわゆるレゲエ、ダブのテイストかと思われるエコーやリバーブの部分でも高域のニュアンスは重要だ。であるので再生システムでもそこにはこだわりたい。超高域まで滑らかに再現できるシステムで聴けば本作の音の魅力をストレートに楽しめるのはもちろん、あえて高域が丸くなったり粗くなったりするシステムで聴いても、全く違った聴こえ方になってそれもまた面白い。
(FLAC 192/24にて試聴)

総合点 9.4
低域の伸び9.2点 高域の伸び9.4点 セパレーション9.3点 ディテール9.3点 透明感9.3点 空気感9.3点 質感9.4点 静寂感9.4点 残響 奥行き 音像 アタック