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レビュー
優秀録音ハイレゾ音源レビュー
ベートーヴェン:交響曲第9番《合唱付き》
アンドレア・バッティストーニ、東京フィルハーモニー交響楽団 クラシック 無 FLAC WAV96kHz/24bit
レーベル:DENON 配信サイト:e-onkyo music
■山之内 正レビュー
オペラ公演の見事な采配で聴き手を魅了したバッティストーニが、今度は交響曲で度肝を抜く演奏を展開、その生々しい記録がハイレゾ音源とSACDで発売された。《第九》の演奏は70分を超える例が大半だが、この録音は60分を切る快速ぶり。テンポの速さだけでなく、間(ま)をとらない独特の解釈に最初はとまどうが、聴き進むにつれて推進力や刺激の強さに引き込まれ、次第に違和感が薄れていく。19世紀から今日まで長い時間をかけて「作り込まれた」ベートーヴェンのイメージに異議を唱えるバッティストーニの解釈には他の演奏とは違う意味で説得力があるので、一度は聴いてみることをお薦めする。演奏の勢いと集中力の高さをありのままに伝える優れたライヴ録音である。
(96kHz/24bit FLACで試聴)
総合点
9.3点
低域の伸び9.4点
高域の伸び9.3点
セパレーション9.3点
ディテール9.3点
透明感9.2点
空気感9.3点
質感9.2点
静寂感9.3点
残響
奥行き
音像
アタック