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レビュー
優秀録音ハイレゾ音源レビュー
Fink's Sunday Night Blues Club, Vol. 1
Fink ロック 無 FLAC WAV44.1kHz/24bit
レーベル:R'COUP'D 配信サイト:e-onkyo music
■高橋 敦レビュー
手短な紹介コメント「ヴィンテージ・マイク1本で録ったいぶし銀な真夜中のモダン・ブルース・アルバム!」にやられてしまった。他を見ると加えて「ヴィンテージ・マイク1本、ヴィンテージ・アンプ1台」との記述もあり、マイクプリアンプにもこだわったと思われる。「マイク1本で録ったブルース」とのことで弾き語り一発録音な作品かと思って聴き始めたが、見逃してはいけないのは「モダン・ブルース」という部分だった。モダンというよりコンテンポラリーと伝えた方がわかりやすいかもしれない。現代的なものも含めて様々な楽器やサウンドが多重録音でレイヤーされているし、エフェクトも効果的に大胆に使われている。音の定位、空間の使い方も広い。しかしやはり、ひとつひとつの録り音そのものへのこだわりの強さも感じる。深いエフェクトを経てもその歌やギターにはなお生の手触りがあるのだ。このブルースの生感とテクノロジーのエフェクト感のごちゃ混ぜさは、60年代70年代のサイケデリックに近いのではないだろうか。幻惑的な音楽、そして録音だ。
(44.1kHz/24bit FLACで試聴)
総合点
9.4点
低域の伸び9.1点
高域の伸び9.1点
セパレーション9.1点
ディテール9.3点
透明感9.1点
空気感9.3点
質感9.4点
静寂感9.4点
残響
奥行き
音像
アタック