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レビュー
優秀録音ハイレゾ音源レビュー
Stormbringer
Deep Purple ロック 無 FLAC96kHz/24bit
レーベル：Warner Bros. 配信サイト：e-onkyo music
■高橋 敦レビュー
同じメンバー構成による名盤「Burn」に続くアルバムであり、世間的にはその陰に隠れがちかもしれない。実際、完成度という意味では以前の作品には及ばないだろう。ただ、再結成前のリッチー・ブラックモア氏在籍作品としては、同氏にとっては不本意だったようだが、結果として最も多彩な音楽性を見せた一枚かもしれない。この作品を最後に彼は脱退するため、彼のクラシカル志向とカヴァデール氏やヒューズ氏のファンク志向が本格的に激突し渦巻く混沌の面白さを味わえるのは、この作品だけなのだ。それに嫌々ながらも弾きこなせてしまうブラックモア氏を想像すると少しユーモラスにさえ思えて、くすりとしてしまう。レコーディングの方向性やクオリティは、1970年代のロック作品としては十分にハイレベル。低域側も高域側もワイドレンジではないが、ミドル中心のレコーディング＆ミックスとしてのまとまりは文句なし。特にドラムスのハイスピードに抜けず少しもたるようなアタック、それでいてのナチュラルさ、空間の奥に収まってそこから素直に届いてくる様子などは、最新レコーディングでも容易には再現できない要素だ。
総合点
9.2点
低域の伸び9.0点
高域の伸び9.0点
セパレーション9.2点
ディテール9.1点
透明感9.1点
空気感9.3点
質感9.3点
静寂感9.1点
残響
奥行き
音像
アタック
