公開日 2016/09/15 11:02

ラックスマン、“38シリーズ”の真空管プリメイン「LX-380」 - 電子ボリュームLECUAを採用

出力管に6L6GC、プッシュプル構成
編集部:小澤貴信
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ラックスマンは、真空管プリメインアンプの新製品「LX-380」を10月下旬より発売する。価格は460,000円(税抜)。

「LX-380」

LX-380は、1963年発売の名機「SQ-38」から数えて12代目となる、真空管プリメインアンプ“38シリーズ”の最新モデル。外観は往年の38シリーズのイメージを継承し、ノブやスイッチ類を多様。ロ(ろ)の字型の木箱ケースを組み合わせている。

なお、本機と同時期の発売にて、本機とのマッチングが考慮された木箱ケース入りのCDプレーヤー「D-380」も発売される。

高精度な音量調節を実現するラックスマン独自の電子制御アッテネーター「LECUA」を、同社の真空管アンプ製品として初採用。88ステップのスムーズなボリューム操作が可能で、ボリューム回路による音質劣化を最低限に抑え、特に小音量再生時の音楽表現力を大幅に向上させたという。

真空管アンプ部の回路方式には、ムラード型のドライバー段とビーム管接続のファイナル段を採用。出力管にはエレクトロ・ハーモニクス社製「6L6GC」(固定バイアス)を採用。プッシュプル構成によって定格出力を20W + 20W(6Ω)・18W + 18W(8Ω)・14W + 14W(4Ω)とした。

回路の前段となるプリアンプ/フォノアンプや制御回路は、オーディオ性能や長期安定性を考慮して半導体構成を採用。趣味性の高い真空管パワーアンプ回路と組み合わせることで、「最新技術と伝統のノウハウを融合させたハイブリッドな魅力」を持つ真空管プリメインアンプとして仕上げたとしている。

プリアンプ回路には、「L-590AX」などの同社プリメインアンプで実績のある高音質半導体回路を搭載する。

半導体構成のMM/MC対応フォノアンプ回路も内蔵。アナログレコードの反りによるウーファーのふらつきを抑えるサブソニック・スイッチと、モノラルレコード再生時に便利なモノラル・スイッチも備える。

背面端子部

耐久性に優れたオーディオ専用リレーによる信号切り替え回路を採用。内部の主要信号線については、各芯スパイラルラップ・シールドと芯線の非メッキ処理によって自然な信号伝送を実現するという独自のOFCワイヤーを採用している。また、ラウンドパターン採用のプリント配線基板を採用、これによりスムーズな電流伝送を実現するという。新開発の高音質・低頭コンデンサーをはじめ、高音質・高耐久性パーツもふんだんに用いられた。

ターンオーバー周波数3段階切り替えの電子制御式トーンコントロール機能(バス/トレブル)、聴感特性に合わせて適度に低域と高域を補正する音量連動式のラウドネス機能も装備する。

パワーアンプを追加してのバイアンプ構成やAVアンプとの共存を可能にするプリ/パワー回路の分離機能「セパレート・スイッチ」を備える。ヘッドホン出力端子も搭載する。

真空管の動作電圧や放熱構造に余裕を持たせた長寿命設計を採用したことも特徴。プレミアム延長保証適用により、無償保証期間は3年間に延長される(真空管部品は1年間)。

ロの字型木箱ケースは、16mmのMDFにナチュラルな突き板仕上げを施している。また、38シリーズ伝統となる、フルファンクションのノブレイアウトを採用する。

入力端子は、大型プラグを装着できる18mmピッチの金メッキ仕上げのRCA端子を採用。スピーカー出力には、Yラグやバナナ端子に対応したインライン(LR同一特性)レイアウトのスピーカー端子(A/B 2系統)。

ケーブルは着脱可能で、金メッキと非磁性処理を施したACインレットを採用する。電源ケーブルには、OFC極太線ノンツイスト構造のラックスマン純正電源ケーブル「JPA-10000」(極性マーク付)が付属する。

対応する同社のデジタルプレーヤー製品の再生操作なアルミ製リモコンが付属する。

本機のリモコン

入出力端子は、アナログRCAが4系統、フォノが1系統(MM/MC切替)、録音入出力が各1系統、セパレート入出力が1系統となる。スピーカー出力はA/Bの2系統を備え、AB同時出力も可能だ。

消費電力は116W。外形寸法は440W×197H×403Dmm(奥行きは前面ノブ25mm、背面端子28mmを含む)、質量は17.6kg。

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