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公開日 2021/11/28 10:00

<ARO>エソテリック、ディスクリートDAC開発裏話を語る/トップウイング、新LANケーブルを発表

DYNAUDIO「Emit」シリーズの聴き比べも
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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逆木 一氏が主催するオンラインオーディオイベント「Audio Renaissance Online」が11月27日の朝10時より開催された。その模様をレポートしよう。なお、今回初の試みとしてLive Extremeを活用したハイレゾ配信も行われた。なお、YouTubeのアーカイヴに加え、11月29日(月)の16:59まではThumvaのLive Extremeもアーカイヴ視聴できる。

【TOP WING Cybersound Group】
トップバッターとなるトップウイング・サイバーサウンド・グループは、来春までに予定されている新製品を中心に紹介。すでに発表されているiFi audio製品としてZEN STREAM、ZEN DAC、強化電源のiPower IIやiPower Eliteなどはすでに大きな反響が出ているという。

新製品のLANケーブルの開発を発表

さらに、自社ブランドとして新たにLANケーブルの開発を発表。ZEN STREAMの販売も好調ということで、今後日本でもストリーマー市場の拡大に大きく期待しているところがあるという。LANケーブルのクオリティは、音質はもちろんのこと、再生の安定性にも大きく関わると考えており、今回の開発に至ったそうだ。

今回のケーブルやコネクタはベルデン製のものを採用しているということで、良好な特性を実現するこだわりや理由についても動画の中で語られている。価格は1.5mで3万円弱を想定、年内発売を予定する。

空気録音では、「ZEN STREAM」+「ZEN DAC」をUSBバスパワーで組み合わせた場合、新規開発中の「トランス式」ACアダプターを活用した場合の聴き比べ、NEO iDSDを「iPower Elite」で組み合わせた場合のサウンドなどを確認することができる。

ZEN DACの「トランス式ACアダプター」のありなしの比較試聴も確認できる

ポータブル機としてiFi audioのxDSD Gryphonも紹介。小型のディスプレイも搭載しボリュームや細かい設定も確認できる

【PDN】
PDNの時間では、クラシック音楽ファシリテーターの飯田有抄さんがナビゲーターとなり、カートリッジブランドのPLATANUS(プラタナス)の助廣哲也氏の音作りにかけるこだわり、また空気録音によりそのサウンドを確認できる番組となっている。

飯田有抄さん(左)とPLATANUSの助廣哲也氏(右)

PLATANUSの現行ラインナップは、すべてMCカートリッジで「2.0s」「3.5s」、さらに最新作「3.0s」の3モデル。助廣氏は自社ブランドの音作りについて、「音楽のエネルギーやパッションが直に伝わってくるようなもの」として考えているという。

番組では、最新モデルの「3.0s」の技術詳細を中心に解説。高剛性の磁気回路へのこだわりや、共振を排除するために、2ピースによるボディ構造の意図などを語る。「構造や設計から組み立てまで全部自分でやるので、構造上の妥協をしないでいい」というのも、PLATANUSならではの音作りを追求できる理由と説く。

Paradigmのスピーカー「Persona 7F」でPLATANUSのサウンドを確認できる

空気録音では、パラダイムのトップラインのスピーカー「Persona 7F」と組み合わせてチェリスト海野幹雄さんの音源などクラシック楽曲3曲を再生。チェロの伸びやかで艷やかな高音域から、ふくよかで豊かな低音までまさに音楽に没入させるようなサウンドを描き出していた。

【エソテリック】
エソテリックの時間では、ネットワークDACプリとして、最新鋭の機能を盛り込んだ「N-05XD」を詳しく解説。開発担当の加藤徹也さんによるディスクリートDAC開発の苦労話などを中心に語られた。

エソテリックの開発担当加藤氏によるN-05XDの解説

ディスクリートとは、既存のICを使わずさまざまなパーツを自社で選定・組み上げていくことで、特にDAコンバーターにおいてはどのようにデジタル信号をアナログに変換するか、ということがその技術の根幹となる。エソテリックは長年、旭化成と一緒に、ハイエンドオーディオとしても使える高品位なDACチップ開発を進めてきたが、さらに余裕のあるサウンドを作りたいと考えて、ディスクリートDACの開発に踏み切ったという。

回路構成が大掛かりであるがゆえの問題の解決に頭を悩ませたという

ICは小型化・集積化が大きなテーマとなるが、一方のディスクリートDACではスペースを贅沢に使って変換を実現する。だが逆に、「大きくする」ことによる課題など、一筋縄では行かなかった開発の裏話が存分に語られている。

空気録音ではアヴァンギャルドの「UNO XD FINO Edition」で再生

【DYNAUDIO JAPAN】
AROに初回から参加、今回で3回目の登場となるDYNAUDIO JAPANの時間では、新製品「Emit」シリーズの魅力を中心に解説。EmitシリーズはDYNADIOのエントリークラスにあたり、6年ぶりのモデルチェンジとなる。

Emitシリーズで新たに搭載されたユニットの詳細を解説

動画内では、前作からの進化のポイント、バッフル面の強化や、新開発のユニットのこだわりなどを解説。DYNAUDIO JAPANの前田氏によると、「Jupiterという新しい計測システムを導入してから、Confidence、Contour、Evokeと順次ラインアップを刷新してきて、今回のEmitのフルモデルチェンジですべて“Jupitor後”の設計になる」という。エントリークラスは、「将来バージョンアップしていきたいと思わせるものでないといけない」とDYNAUDIOとしても非常に重視しているシリーズであることを強調。

Emitシリーズの聴き比べも可能

堀部氏も、今回のEmitのサウンドについて、「ヨーロッパの老舗ハイエンドブランドらしい、非常に落ち着いたDYNAUDIOの正統な印象」と語る。動画内の空気録音でも「Emit 20」「Emit 50」の聴き比べができるようになっている。

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