公開日 2023/09/01 19:32
KEFのUni-Qユニット搭載、ロータス初のエレクトリックSUV「ELETRE」のサウンドを体験
“包み込まれるような”音場感も再現
イギリスのスポーツカーメーカーLOTUS(ロータス)初のオールエレクトリックハイパーSUV「ELETRE(エレトレ)」の国内初お披露目イベントが開催された。ロータスは同じくイギリスのオーディオブランドKEFとグローバルパートナーシップを結んでおり、今回のELETREにもKEFの音響技術が搭載されている。今回、そのサウンドを体験させてもらうことができた。
ELETREはロータスブランド初のSUVとなり、パワー675kWの「ELETRE R」と、450kWの「ELETRE S」の2モデルをラインナップする。ちなみに、ELETREはハンガリー語で “coming to life”、命を吹き込むといった意味があるという。
ロータスとKEFのコラボレーションは比較的新しく、2022年に登場した「EMIRA」(エミーラ)からとなる。エミーラはロータス最後のガソリン車とアナウンスされており、今後は電気自動車に大きく舵を切っていく予定だという。
フロントのドアを開けてみると、ドア上部にKEFを象徴するUni-Q同軸ユニットが搭載されていることに驚く。グリルは装着されているが、見ればすぐにKEFだ、とわかる独特のデザイン。多くのカーオーディオではグリルで中のユニットは隠されている(あるいは保護されている)ことが多いが、エレトレではこのデザインが全面に押し出されており、KEFの音響技術に対するロータスの信頼が窺える。
スピーカーはELETRE Rでは全部で23基、ELETRE Sでは15基搭載されている。ドルビーアトモスの再生にも対応している。ドア上のほかにドアウーファー、ダッシュボード上、天井にも配置されている。ELETRE Rでは後部座席のドアにもUni-Qドライバーが配置されている。駆動するアンプならびにDSPにもKEFの技術が搭載されているという。
ELETRE Sに乗り込んでそのサウンドを体験した。15.1インチの大型OLEDディスプレイが搭載されており、楽曲の選択やサウンドモードなどを直感的に操作できる。今回は、音源を入れたUSBメモリを差し込み再生してみた。
非常に高純度で自然、それでいて人をワクワクさせるような熱気に溢れたサウンドが飛び出してくる。「DRIVER」「ALL」「REAR」の3つのモードが用意されているが、運転席に座って「DRIVER」モードにした時の音質の没入感はこれまでに体験したことがないレベル。
うっかり車内にいることを忘れるような、例えていうならば “自分専用のエンタメボックス” の中に入ったようなリアリティ。ドゥダメル&ロサンゼルス・フィルの「ドヴォルザーク:交響曲第9番」を聴くと、左右のステージングに加え、上下・奥行き方向の楽器の位置関係がHi-Fi的に再現されながらも、各所に配置されたサラウンドスピーカーによってまさに “包み込まれる” ような音場感が生まれている。
タイトで切れ味のよい低域表現、ナチュラルな余韻の消え具合も見事で、KEFユニットならではの表現が冴え渡る。ただ “有名ブランド同士でコラボしました” というだけではない、お互いのブランドをリスペクトした上での音響設計がなされていると改めて感じられた。
後部座席にも座り、「ALL」「REAR」モードなども体験する。「REAR」モードでは運転席に座り「DRIVER」モードにした時に近い楽器の質感表現が再現される。「ALL」では少し軽く聴こえてしまうところもあるが、どちらかといえば “包まれ感” に重点を置いたサウンドという印象で、音楽を全身で浴びるように感じることができる。
今回は音楽コンテンツを中心に聴いたが、ここまでの没入感が得られるなら、たとえば映画やドラマではさらにエキサイティングな体験が広がるのでは、と期待が高まる。EV化の流れによって、クルマは日常の足、移動のためのツールを超えて、まさにいつでもどこでも楽しめる “ゴージャスなエンタメルーム” に進化しつつある、ということを改めて感じさせてくれた。
今回はオーディオ的な側面に絞って体験させてもらったが、ロータスが長年重視してきたライトウェイトにこだわったハンドリング哲学や、最速20分の充電で600km走行できる急速充電システム、Unreal Engineを搭載しリアルタイムでインタラクティブな3Dコンテンツが楽しめるなど、“テクノロジーと伝統を両立させたスタイル” を追求していくという。
今後は各地の販売店などでロータスのEVを体験できる機会を増やしていくこと、またブランドの知名度を上げて新しい世代のロータスファンを増やしていくことなど、今後の日本市場の戦略を語ってくれた。
ELETREはロータスブランド初のSUVとなり、パワー675kWの「ELETRE R」と、450kWの「ELETRE S」の2モデルをラインナップする。ちなみに、ELETREはハンガリー語で “coming to life”、命を吹き込むといった意味があるという。
ロータスとKEFのコラボレーションは比較的新しく、2022年に登場した「EMIRA」(エミーラ)からとなる。エミーラはロータス最後のガソリン車とアナウンスされており、今後は電気自動車に大きく舵を切っていく予定だという。
フロントのドアを開けてみると、ドア上部にKEFを象徴するUni-Q同軸ユニットが搭載されていることに驚く。グリルは装着されているが、見ればすぐにKEFだ、とわかる独特のデザイン。多くのカーオーディオではグリルで中のユニットは隠されている(あるいは保護されている)ことが多いが、エレトレではこのデザインが全面に押し出されており、KEFの音響技術に対するロータスの信頼が窺える。
スピーカーはELETRE Rでは全部で23基、ELETRE Sでは15基搭載されている。ドルビーアトモスの再生にも対応している。ドア上のほかにドアウーファー、ダッシュボード上、天井にも配置されている。ELETRE Rでは後部座席のドアにもUni-Qドライバーが配置されている。駆動するアンプならびにDSPにもKEFの技術が搭載されているという。
ELETRE Sに乗り込んでそのサウンドを体験した。15.1インチの大型OLEDディスプレイが搭載されており、楽曲の選択やサウンドモードなどを直感的に操作できる。今回は、音源を入れたUSBメモリを差し込み再生してみた。
非常に高純度で自然、それでいて人をワクワクさせるような熱気に溢れたサウンドが飛び出してくる。「DRIVER」「ALL」「REAR」の3つのモードが用意されているが、運転席に座って「DRIVER」モードにした時の音質の没入感はこれまでに体験したことがないレベル。
うっかり車内にいることを忘れるような、例えていうならば “自分専用のエンタメボックス” の中に入ったようなリアリティ。ドゥダメル&ロサンゼルス・フィルの「ドヴォルザーク:交響曲第9番」を聴くと、左右のステージングに加え、上下・奥行き方向の楽器の位置関係がHi-Fi的に再現されながらも、各所に配置されたサラウンドスピーカーによってまさに “包み込まれる” ような音場感が生まれている。
タイトで切れ味のよい低域表現、ナチュラルな余韻の消え具合も見事で、KEFユニットならではの表現が冴え渡る。ただ “有名ブランド同士でコラボしました” というだけではない、お互いのブランドをリスペクトした上での音響設計がなされていると改めて感じられた。
後部座席にも座り、「ALL」「REAR」モードなども体験する。「REAR」モードでは運転席に座り「DRIVER」モードにした時に近い楽器の質感表現が再現される。「ALL」では少し軽く聴こえてしまうところもあるが、どちらかといえば “包まれ感” に重点を置いたサウンドという印象で、音楽を全身で浴びるように感じることができる。
今回は音楽コンテンツを中心に聴いたが、ここまでの没入感が得られるなら、たとえば映画やドラマではさらにエキサイティングな体験が広がるのでは、と期待が高まる。EV化の流れによって、クルマは日常の足、移動のためのツールを超えて、まさにいつでもどこでも楽しめる “ゴージャスなエンタメルーム” に進化しつつある、ということを改めて感じさせてくれた。
今回はオーディオ的な側面に絞って体験させてもらったが、ロータスが長年重視してきたライトウェイトにこだわったハンドリング哲学や、最速20分の充電で600km走行できる急速充電システム、Unreal Engineを搭載しリアルタイムでインタラクティブな3Dコンテンツが楽しめるなど、“テクノロジーと伝統を両立させたスタイル” を追求していくという。
今後は各地の販売店などでロータスのEVを体験できる機会を増やしていくこと、またブランドの知名度を上げて新しい世代のロータスファンを増やしていくことなど、今後の日本市場の戦略を語ってくれた。