公開日 2024/06/25 12:36
東北・関東のカーオーディオファンが集結。「イーストジャパンコンテスト」レポート
“カーオーディオの裾野を東北から広げたい”
「イーストジャパンカーオーディオコンテスト2024」(通称:イーコン)が、4月21日(日)に岩手県一関市の「花と泉の公園」にて開催された。このイベントは、東北地方のカーオーディオショップ、サウンドフリークス(岩手)の佐藤清人さんとコンセプトファクトリー(青森)の下道 晋さんが中心になって立ち上げたもので、コロナ禍による中断を挟みながらも、今年で5回目の開催を迎えた。
イーコンは、ハイエンドカーオーディオコンテストといった「全国大会」はまだ敷居が高い…と感じる人たちにも、カーオーディオの楽しさを伝えたい、裾野を広げていきたいイベントとして企画されたもの。現在は関西からカーオーディオクラブも加わった全9店舗が主催として運営しており、東北から関東エリアのカーオーディオユーザーを中心にエントリーを募っている。2024年の参加台数は過去最大の100台オーバー、総エントリー数も400を超える大規模イベントとして成長してきた。
コンテストのメインとなるのは、カーオーディオシステムの価格帯別に分かれた「S/A/B/C/Dクラス」の5コース。それに、今回のジャッジ担当の5人の評論家、土方久明氏、小原由夫氏、山之内 正氏、岩井 喬氏、峯岸良行氏による「審査員クラス」があり、関西の有力ショップAV kansaiの岩元氏と、鳥取県ジパングのオーナー道祖尾氏に審査してもらう「チャレンジクラス」も存在する。さらにユーザー同士で「気に入った車」に投票する「ピープルズチョイス」クラスも設けられており、カーオーディオユーザー同志の交流会といった側面も強い。
カーオーディオメーカー・輸入商社14社も協賛しており、各社の新製品やデモカーも体験できる貴重な機会となる。
メインの課題曲は、ポップスはエド・シーランの「Dusty」と、クラシックからジョン・ウィリアムズ『ザ・ベルリン・コンサート』から「オリンピック・ファンファーレ」。そのほか審査員クラス、チャレンジクラスには専用の課題曲が選定されている。
今回の基準車は3台。トライムのBMWとジャンライン&パートナーズのレクサス・UBX、イースコーポレーションのレクサス・UXが用意され、こちらも自由に試聴できるように準備されている。
まずは基準車のサウンドから試聴してみた。トライムのBMWは、audisonのスピーカーとDSP、アンプと比較的安価なシステムで構成。ダッシュボード上に展開するエド・シーランの定位の安定感と、バックコーラスの広がり感はなかなか印象的だ。
レクサス・UBXは、モレルの中核スピーカーを中心におおよそ100万円程度のシステムを構築。ジョン・ウィリアムズの奥行きも含めた三次元的な表現や、ロシアのチェリスト、アナスタシア・コベキナが表現する楽器の木質感にはハッとさせられる。岩井氏がセレクトした、澤野弘之がボーカリスト・mizukiをフィーチャーした「Avid」では、耳元で囁かれるような包まれ感にもドキドキしてしまう。
イースのレクサスはいま話題のRESOLUTのDSPとauneのプレーヤーを組み合わせ、スピーカー&アンプはGround Zeroで構成。おおよそ300万円程度と本格システムである。キリッとした発声感の良さと艶やかさが同居した魅力を聴かせてくれる。
これら3台をリファレンスとして審査員が点数のすり合わせを行い、エントラントのオーディオシステムの音質をひとつひとつ聴き、審査していく。審査項目は「オーバーオール」、音色/バランスのそれぞれについて「高域」「中域」「低域」、「音像の位置」、「音像の安定度」、「ステレオイメージの再現性」の7項目を10点満点で評価。「ビリツキや異音・残留雑音」「機器の安定性」は6点満点で審査、最後にオーバーオールを2倍して「92点満点」。合計点がもっとも高かった車が優勝となる。
いくつか注目の車両についてレポートしよう。Sクラスにエントリーの千葉成幸さん(サウンドフリークス)は、BMW「530iツーリング」にて参戦。クアルトリゴのトップスピーカー「OPUSシリーズ」を組み合わせており、ラフマニノフのピアノの高域の透明感や煌びやかさからもユニットの素性の良さを感じさせてくれる。エド・シーランでは、コーラスの重なり合いに、ぎゅっと詰まった安定感と密度感を感じさせてくれる。
同じくサウンドフリークスからエントリーした塩川公康さんの愛車はBMWの「M4」。音作りの方向性として「密度の濃い音」を目指したということで、トゥイーター/ミッドのスピーカーユニットを運転席ほぼ正面に向けて配置するセッティング。ジョン・ウィリアムス冒頭のファンファーレでは、ぐっとエネルギー感の乗った金管楽器のサウンドが非常に華やかで深い印象を残してくれる。
澤井さんは、前の車から愛用していたDYNAUDIOのユニットを、新しいBMWに載せ替えて再始動。「オリンピック・ファンファーレ」の大音量部の厚み感もさることながら、管楽器の音の消え際までコントロールする演者の表現のニュアンスも引き出してくる。シーネ・エイのベースは、もたつかず音階を丁寧に描き分け、弦を弾く指先まで見えてくる解像感の良さも見事。
サウンドウェーブからエントリーした「MINIクロスオーバー」の古渡 浩さん。カーオーディオに取り組んで40年を超えるというベテランの参加者だ。いま乗っているMINIは昨年納車されたばかりで、サウンドウェーブと協力しながら音質を追い込んでいる最中だという。「コンテストに勝てる車と自分の好きな音の追求のバランスが難しい」と語りながらも、オーケストラの空間の奥行きを想像させるステージ構築力にはセッティング・スキルの高さを窺わせる。
トヨタ・ライズを駆るのは市野沢優杜さん。モレルのスピーカーをメインに据え、「女性ヴォーカルを楽しく聴けるようにチューニングしています」とのこと。2022年のサウンドウェーブ40周年イベントから参加をはじめ、少しずつグレードアップを重ねている。「スピーカーを変えて、DSPやアンプを変えて、サブウーファーを変えて、とすると音がどんどん変わっていくのがわかるんです。ドライブがこれまで以上に楽しくなりましたね」と満面の笑み。
青森県のイングラフからも10台以上が参戦。トヨタ・ヴェルファイアで挑む嶋守さんの今回のテーマは「空間表現を大事にする」とのこと。今回のメイン課題曲はステージの広い大編成クラシックと、低域も多めに入った現代ポップスという対照的な楽曲で、この両方の楽曲から空間表現を引き出すのにはかなり苦戦したと語る。だが、特にエド・シーランの声やコーラスとの自然な溶け合い感に聴き入ってしまう。
沢田和寿さんのトヨタ・ハリアーは、S/N感の良さと晴れやかな音色の素直な表現が魅力的。S/Nが上がり弦の細やかな表現などが見えてくると、カーオーディオはまた一段と面白くなる。「今回もいろんな審査員の方に聴いていただいて課題を洗い出し、次のステージに向けてさらに頑張りたいです」と気合十分。
会場の周辺には輸入商社のテントも設けられており、各社の新製品をチェックできる。佐藤商事は新たに韓国のアンプブランド、ABYSSの取り扱いを開始した。長年OEMを手掛けたのちに、2013年より自社ブランドを設立。A級もしくはAB級にこだわった本格派のアンプ作りを手がけており、コネクタ類などパーツもホームオーディオグレードのものを選定しているという。
「A-CLASS」(文字通りの2ch専用A級アンプ)を搭載し、Venture Audioのスピーカーを組み合わせたデモカーを聴いてみた。中低域の密度感の濃さに独特の魅力があり、グッと音楽世界に連れ込まれるような牽引力のあるサウンドと感じられた。特にダイアナ・クラールの声はダイレクトに身体に溶け込むようで心地よい。今後のカーオーディオ市場でも注目のアンプになりそうだ。
そのほか、サエクコマースやオーディオテクニカといったカーオーディオ向けのケーブルを展開するブランドも製品を披露。ケーブルは“車の内部”に入ってしまうためになかなか外から分かりにくいところだが、S/N感の向上や自然な音色の再現に効果が高いと特にコンテスト参加者の間では関心も高い。サエクコマースはPC-Triple C導体を採用したSTRATOSPHEREシリーズなど、切り売りのスピーカー/電源ケーブルもラインナップしている。車の環境に合わせて必要な長さを購入できるというのもユーザーからはありがたいポイント。
一日中夏の陽気とも言える気候で、非常にスムーズに進んだコンテストであったが、日が陰る16時ごろには表彰式がスタート。価格帯別最上位のSクラスは、サウンドフリークスの千葉さんが優勝をさらい、2位と3位には関西エリアからの“刺客”、AV Kansaiの紙谷祐亘さん、竹松正彦さんが続いた。土方氏も講評で、特にエド・シーランの低域や音階をしっかり表現していた車が多く、「アーティストの凄みをしっかり表現してくれている車を評価しました」と振り返る。さらに、「カーオーディオの楽しさをもっと皆様に伝えていきたいです」とカーオーディオ文化の盛り上がりをさらに推進したいと意欲を語る。
関西から東北まで、全国のカーオーディオコンテストをさまざまに取材して感じることのひとつには、やはりコンテスト会場でさまざまなユーザーの車の音を聴き、音に対する感性を磨いている参加者ほど順位を駆け上がっているのではないか、ということ。
コンテスト参加者はお互いライバルであると同時に、オーディオに関する知識やスキルを高め合える同好の士でもある。特に地方のコンテストでは参加者同士の距離も近く、初対面であっても気軽に「音を聴かせてほしい」と声をかけやすいというのは大きな魅力である。
さまざまな車の音を聴き、自分の車より“優れている点”を探る、あるいは自分の車の“意外な美点”を発見することで、次のセッティングへの課題も見えてくる。多くの音を聴き、「音の引き出し」を増やし続けることが、コンテスト上位に至るための大きなステップになるのでは、と改めて認識するに至った。
イーコンは、ハイエンドカーオーディオコンテストといった「全国大会」はまだ敷居が高い…と感じる人たちにも、カーオーディオの楽しさを伝えたい、裾野を広げていきたいイベントとして企画されたもの。現在は関西からカーオーディオクラブも加わった全9店舗が主催として運営しており、東北から関東エリアのカーオーディオユーザーを中心にエントリーを募っている。2024年の参加台数は過去最大の100台オーバー、総エントリー数も400を超える大規模イベントとして成長してきた。
コンテストのメインとなるのは、カーオーディオシステムの価格帯別に分かれた「S/A/B/C/Dクラス」の5コース。それに、今回のジャッジ担当の5人の評論家、土方久明氏、小原由夫氏、山之内 正氏、岩井 喬氏、峯岸良行氏による「審査員クラス」があり、関西の有力ショップAV kansaiの岩元氏と、鳥取県ジパングのオーナー道祖尾氏に審査してもらう「チャレンジクラス」も存在する。さらにユーザー同士で「気に入った車」に投票する「ピープルズチョイス」クラスも設けられており、カーオーディオユーザー同志の交流会といった側面も強い。
カーオーディオメーカー・輸入商社14社も協賛しており、各社の新製品やデモカーも体験できる貴重な機会となる。
メインの課題曲は、ポップスはエド・シーランの「Dusty」と、クラシックからジョン・ウィリアムズ『ザ・ベルリン・コンサート』から「オリンピック・ファンファーレ」。そのほか審査員クラス、チャレンジクラスには専用の課題曲が選定されている。
今回の基準車は3台。トライムのBMWとジャンライン&パートナーズのレクサス・UBX、イースコーポレーションのレクサス・UXが用意され、こちらも自由に試聴できるように準備されている。
まずは基準車のサウンドから試聴してみた。トライムのBMWは、audisonのスピーカーとDSP、アンプと比較的安価なシステムで構成。ダッシュボード上に展開するエド・シーランの定位の安定感と、バックコーラスの広がり感はなかなか印象的だ。
レクサス・UBXは、モレルの中核スピーカーを中心におおよそ100万円程度のシステムを構築。ジョン・ウィリアムズの奥行きも含めた三次元的な表現や、ロシアのチェリスト、アナスタシア・コベキナが表現する楽器の木質感にはハッとさせられる。岩井氏がセレクトした、澤野弘之がボーカリスト・mizukiをフィーチャーした「Avid」では、耳元で囁かれるような包まれ感にもドキドキしてしまう。
イースのレクサスはいま話題のRESOLUTのDSPとauneのプレーヤーを組み合わせ、スピーカー&アンプはGround Zeroで構成。おおよそ300万円程度と本格システムである。キリッとした発声感の良さと艶やかさが同居した魅力を聴かせてくれる。
これら3台をリファレンスとして審査員が点数のすり合わせを行い、エントラントのオーディオシステムの音質をひとつひとつ聴き、審査していく。審査項目は「オーバーオール」、音色/バランスのそれぞれについて「高域」「中域」「低域」、「音像の位置」、「音像の安定度」、「ステレオイメージの再現性」の7項目を10点満点で評価。「ビリツキや異音・残留雑音」「機器の安定性」は6点満点で審査、最後にオーバーオールを2倍して「92点満点」。合計点がもっとも高かった車が優勝となる。
いくつか注目の車両についてレポートしよう。Sクラスにエントリーの千葉成幸さん(サウンドフリークス)は、BMW「530iツーリング」にて参戦。クアルトリゴのトップスピーカー「OPUSシリーズ」を組み合わせており、ラフマニノフのピアノの高域の透明感や煌びやかさからもユニットの素性の良さを感じさせてくれる。エド・シーランでは、コーラスの重なり合いに、ぎゅっと詰まった安定感と密度感を感じさせてくれる。
同じくサウンドフリークスからエントリーした塩川公康さんの愛車はBMWの「M4」。音作りの方向性として「密度の濃い音」を目指したということで、トゥイーター/ミッドのスピーカーユニットを運転席ほぼ正面に向けて配置するセッティング。ジョン・ウィリアムス冒頭のファンファーレでは、ぐっとエネルギー感の乗った金管楽器のサウンドが非常に華やかで深い印象を残してくれる。
澤井さんは、前の車から愛用していたDYNAUDIOのユニットを、新しいBMWに載せ替えて再始動。「オリンピック・ファンファーレ」の大音量部の厚み感もさることながら、管楽器の音の消え際までコントロールする演者の表現のニュアンスも引き出してくる。シーネ・エイのベースは、もたつかず音階を丁寧に描き分け、弦を弾く指先まで見えてくる解像感の良さも見事。
サウンドウェーブからエントリーした「MINIクロスオーバー」の古渡 浩さん。カーオーディオに取り組んで40年を超えるというベテランの参加者だ。いま乗っているMINIは昨年納車されたばかりで、サウンドウェーブと協力しながら音質を追い込んでいる最中だという。「コンテストに勝てる車と自分の好きな音の追求のバランスが難しい」と語りながらも、オーケストラの空間の奥行きを想像させるステージ構築力にはセッティング・スキルの高さを窺わせる。
トヨタ・ライズを駆るのは市野沢優杜さん。モレルのスピーカーをメインに据え、「女性ヴォーカルを楽しく聴けるようにチューニングしています」とのこと。2022年のサウンドウェーブ40周年イベントから参加をはじめ、少しずつグレードアップを重ねている。「スピーカーを変えて、DSPやアンプを変えて、サブウーファーを変えて、とすると音がどんどん変わっていくのがわかるんです。ドライブがこれまで以上に楽しくなりましたね」と満面の笑み。
青森県のイングラフからも10台以上が参戦。トヨタ・ヴェルファイアで挑む嶋守さんの今回のテーマは「空間表現を大事にする」とのこと。今回のメイン課題曲はステージの広い大編成クラシックと、低域も多めに入った現代ポップスという対照的な楽曲で、この両方の楽曲から空間表現を引き出すのにはかなり苦戦したと語る。だが、特にエド・シーランの声やコーラスとの自然な溶け合い感に聴き入ってしまう。
沢田和寿さんのトヨタ・ハリアーは、S/N感の良さと晴れやかな音色の素直な表現が魅力的。S/Nが上がり弦の細やかな表現などが見えてくると、カーオーディオはまた一段と面白くなる。「今回もいろんな審査員の方に聴いていただいて課題を洗い出し、次のステージに向けてさらに頑張りたいです」と気合十分。
会場の周辺には輸入商社のテントも設けられており、各社の新製品をチェックできる。佐藤商事は新たに韓国のアンプブランド、ABYSSの取り扱いを開始した。長年OEMを手掛けたのちに、2013年より自社ブランドを設立。A級もしくはAB級にこだわった本格派のアンプ作りを手がけており、コネクタ類などパーツもホームオーディオグレードのものを選定しているという。
「A-CLASS」(文字通りの2ch専用A級アンプ)を搭載し、Venture Audioのスピーカーを組み合わせたデモカーを聴いてみた。中低域の密度感の濃さに独特の魅力があり、グッと音楽世界に連れ込まれるような牽引力のあるサウンドと感じられた。特にダイアナ・クラールの声はダイレクトに身体に溶け込むようで心地よい。今後のカーオーディオ市場でも注目のアンプになりそうだ。
そのほか、サエクコマースやオーディオテクニカといったカーオーディオ向けのケーブルを展開するブランドも製品を披露。ケーブルは“車の内部”に入ってしまうためになかなか外から分かりにくいところだが、S/N感の向上や自然な音色の再現に効果が高いと特にコンテスト参加者の間では関心も高い。サエクコマースはPC-Triple C導体を採用したSTRATOSPHEREシリーズなど、切り売りのスピーカー/電源ケーブルもラインナップしている。車の環境に合わせて必要な長さを購入できるというのもユーザーからはありがたいポイント。
一日中夏の陽気とも言える気候で、非常にスムーズに進んだコンテストであったが、日が陰る16時ごろには表彰式がスタート。価格帯別最上位のSクラスは、サウンドフリークスの千葉さんが優勝をさらい、2位と3位には関西エリアからの“刺客”、AV Kansaiの紙谷祐亘さん、竹松正彦さんが続いた。土方氏も講評で、特にエド・シーランの低域や音階をしっかり表現していた車が多く、「アーティストの凄みをしっかり表現してくれている車を評価しました」と振り返る。さらに、「カーオーディオの楽しさをもっと皆様に伝えていきたいです」とカーオーディオ文化の盛り上がりをさらに推進したいと意欲を語る。
関西から東北まで、全国のカーオーディオコンテストをさまざまに取材して感じることのひとつには、やはりコンテスト会場でさまざまなユーザーの車の音を聴き、音に対する感性を磨いている参加者ほど順位を駆け上がっているのではないか、ということ。
コンテスト参加者はお互いライバルであると同時に、オーディオに関する知識やスキルを高め合える同好の士でもある。特に地方のコンテストでは参加者同士の距離も近く、初対面であっても気軽に「音を聴かせてほしい」と声をかけやすいというのは大きな魅力である。
さまざまな車の音を聴き、自分の車より“優れている点”を探る、あるいは自分の車の“意外な美点”を発見することで、次のセッティングへの課題も見えてくる。多くの音を聴き、「音の引き出し」を増やし続けることが、コンテスト上位に至るための大きなステップになるのでは、と改めて認識するに至った。