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公開日 2003/01/24 10:07

D-THEATHERって何? という人のために・・・。最終回 ≪AVレビュー記事≫

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D-THEATERのロゴ
●日本ビクターのデジタルハイビジョンビデオデッキHM-DHX1が、ついに日本国内初のD-THEATER対応をうたった。

D-THEATERは、ハリウッドが現時点で唯一認めている、映画のハイビジョンソフトである。そのD-THEATERについては、すでに昨年9月、AVレビュー誌105号で先行レポートしているので、そのサワリを掲載しよう。ただし、この記事は日本国内での発表がされていないときのものなので、ご注意いただきたい。(AV REVIEW編集部)

*********************(AVレビュー105号より抜粋・執筆:松山凌一)**********************

PART3よりつづく(最終回)

≪DVDをはるかに上回り、デジタルBS録画も及ばない≫

初回リリース作品でもっとも画質が優れていると思われる『U-571』だが、テレシネマスターとしてパナソニックのD-5 VCRが使われており、非圧縮で最高レートのHD映像を基にD-Theaterソフトが作られた。

その『U-571』の画質だが、筆者の知るすべての同作品ソフトを上回るクオリティであった。高精細度もさることながら、もっとも印象的であったのは、諧調再現性の豊かさである。

D-Theaterソフトの素晴らしさは、フィルム同様、微妙な諧調が輪郭を構成し、たくまずして現れる被写体のリアリティにあると言っていいだろう。豊かな諧調は被写体の質感を伝え、電気信号によって作られたという感じがほとんどない。

また、コントラストに余裕があり、フィルムカメラマンが常に口にする「柔らかくてシャープな映像」に限りなく近い映像が再現できている。
コントラストや諧調はシステムの量子化に強く依存し、ディスプレイの性能にも既定されることは承知しているが、それでもなお、この画質はDVDをはるかに上回り、デジタルBS放送録画では及ばない精細度が現出する。もし現時点で、これ以上の画質を求めるなら、当然ながらマスターVTRの出力を直接ディスプレイに入力するしかないであろう。

≪興行として満足できる200インチ画質だ≫

他の作品については『U-571』に匹敵するもの、やや劣るものがあったが、それらの差が生じる要因は、主としてテレシネに用いたフィルムのクオリティ、使ったマスターVTRの違いによるものだろう。ここで重要なのは、個々の作品のクオリティよりも、D-Theaterが持つ最高画質のレベルがどんなレベルにあるかである。その意味で評価するなら、この映像は小さな映画館での興行画質として観客を十分満足させられる域に到達している。批判を覚悟で言えば、DVD-Videoを100インチ画質とするなら、D-Theaterは200インチ画質と言っておこう。

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