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公開日 2005/01/11 19:44
「単なる組み立てメーカーは潰れる」松下電器が2005年度の経営方針を発表
●松下電器産業(株)は本日、2005年度の経営方針を発表した。同社の衛星通信システム「パナサット」により、社長の中村邦夫氏が出席した大阪会場と、多くの報道陣が詰めかけた東京の2会場が結ばれ、中村氏により経営方針が説明された。
2004年度は、同社が進める「躍進21計画」の初年度にあたる。その総括として、中村氏は「構造改革はほぼ終了した。また、デジタル家電やななめドラム選択乾燥機などヒット商品を連打することができ、一定の成果を示せた」とした。また、「04年度の後半から世界的なデジタル商品の価格下落、原油・材料・円のトリプル高に見舞われている。このため、05年度の前半は厳しい経営環境になることが予想されるが、全社を挙げて計画に取り組んでいく」と述べた。
2005年の成長戦略について中村氏は、「技術立社、知財立社を目指し、他社が真似できない“ブラックボックス技術”をさらに増やす。また、ブラックボックス技術を持つ“V商品”にも力を入れ、2005年は67件、1兆5,000億円の販売を目指す」と説明。さらに海外事業も強化し、「中国国内の販売を2006年に1兆円超にする」目標も示した。
また、「グローバルエクセレンス」企業を目指し、風土の革新、リスクマネジメントの実践、株主価値重視経営、CSR活動なども行うと表明。さらに、「躍進21 一人ひとりが創業者 より速く より強く」という2005年の経営スローガンも発表された。
発表後に行われた質疑応答で同氏は、薄型テレビについて「37型以上はPDP、32型までは液晶でやっていく」と明言。「PDPの尼崎工場に今年度950億円の投資を行い、年産480万台体制とする。これによりコスト競争力が大幅に向上する」とした。
また、プラズマ事業について「ソニーが撤退することで松下の戦略が変化するか」との質問には、「PDPはまだ生産工程が発展途上で、コスト圧縮の余地が大きい。PDPで充分に収益は上がる。世界シェア40%も狙えると考えている」と自信を見せた。
「PDPで韓国メーカーが躍進しているが、松下の強みは何か」との質問に対しては、「画質、画作りでは絶対に負けない。フルHDパネルの投入なども行っていく。また、価格でも負けない。徹底したコスト削減を行う」と力強く宣言。さらに、「デジタル家電の価格下落が激しい。利益率が維持できるか」と問われた中村氏は、「価格ダウンによって利益が出なくなるとは思わない。我々はブラックボックス技術を持っている。薄型テレビなどでは組み立てだけを行うメーカーが多いが、そういうメーカーはやがて潰れる。デジタル家電市場は次第に寡占化に向かい、そうなれば収益力もついてくるはずだ。デジタル家電で収益が確保できないというのは全くの杞憂」と明快に不安説を一蹴した。
(Phile-web編集部)
2004年度は、同社が進める「躍進21計画」の初年度にあたる。その総括として、中村氏は「構造改革はほぼ終了した。また、デジタル家電やななめドラム選択乾燥機などヒット商品を連打することができ、一定の成果を示せた」とした。また、「04年度の後半から世界的なデジタル商品の価格下落、原油・材料・円のトリプル高に見舞われている。このため、05年度の前半は厳しい経営環境になることが予想されるが、全社を挙げて計画に取り組んでいく」と述べた。
2005年の成長戦略について中村氏は、「技術立社、知財立社を目指し、他社が真似できない“ブラックボックス技術”をさらに増やす。また、ブラックボックス技術を持つ“V商品”にも力を入れ、2005年は67件、1兆5,000億円の販売を目指す」と説明。さらに海外事業も強化し、「中国国内の販売を2006年に1兆円超にする」目標も示した。
また、「グローバルエクセレンス」企業を目指し、風土の革新、リスクマネジメントの実践、株主価値重視経営、CSR活動なども行うと表明。さらに、「躍進21 一人ひとりが創業者 より速く より強く」という2005年の経営スローガンも発表された。
発表後に行われた質疑応答で同氏は、薄型テレビについて「37型以上はPDP、32型までは液晶でやっていく」と明言。「PDPの尼崎工場に今年度950億円の投資を行い、年産480万台体制とする。これによりコスト競争力が大幅に向上する」とした。
また、プラズマ事業について「ソニーが撤退することで松下の戦略が変化するか」との質問には、「PDPはまだ生産工程が発展途上で、コスト圧縮の余地が大きい。PDPで充分に収益は上がる。世界シェア40%も狙えると考えている」と自信を見せた。
「PDPで韓国メーカーが躍進しているが、松下の強みは何か」との質問に対しては、「画質、画作りでは絶対に負けない。フルHDパネルの投入なども行っていく。また、価格でも負けない。徹底したコスト削減を行う」と力強く宣言。さらに、「デジタル家電の価格下落が激しい。利益率が維持できるか」と問われた中村氏は、「価格ダウンによって利益が出なくなるとは思わない。我々はブラックボックス技術を持っている。薄型テレビなどでは組み立てだけを行うメーカーが多いが、そういうメーカーはやがて潰れる。デジタル家電市場は次第に寡占化に向かい、そうなれば収益力もついてくるはずだ。デジタル家電で収益が確保できないというのは全くの杞憂」と明快に不安説を一蹴した。
(Phile-web編集部)