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公開日 2010/09/16 19:05
NTTぷらら、「ひかりTV」事業説明会を開催 - NHK BS放送のIP再送信サービスを12月開始予定
ショッピング機能も本日14時から提供
(株)NTTぷららは、同社が提供する光回線を利用したテレビ向け映像配信サービス「ひかりTV」の事業戦略説明会を開催し、本日からスタートしたショッピング機能や、年内のHD映像コンテンツの拡充について説明を行った。
「ひかりTV」サービスの現状と今後の事業展開については、(株)NTTぷらら 代表取締役社長の板東浩二氏が説明を行った。
「ひかりTV」のサービス加入会員者については、2010年3月末時点で101万件となり、9月末には120万件の会員に到達することが見込まれている。直近の半年間では約20万会員の純増となり、同社が目標としてきた2011年3月末の140万会員達成に向け、順調にその数を伸ばしてきている。
板東氏は同社が2010年度上期に「ひかりTV」のサービスとして行った主な取り組みを紹介。コンテンツをより拡充するため、「3Dコンテンツ」や劇場公開前の映画作品を全編VODで提供する「プレビューコンテンツ」(関連ニュース)、NHKやフジテレビ、TBS、テレビ朝日、日テレなど大手テレビ局と組んで実施している「見逃し視聴コンテンツ」を揃えてきた。またサービス性・端末機能の向上としては、携帯電話やPCからのリモート録画予約機能の提供や、テレビ/AVパソコンのひかりTV対応推進、あるいはHDDへの録画機能を搭載した専用チューナーの販売などがある。
3Dコンテンツの提供後の反響について、板東氏は「私自身も最初は心配していたが、いざ始めてみたところ、お客様の関心が非常に高いことがわかった。今年の7月8日には、世界で初めてプロ野球公式戦の3Dライブ中継を実施したところ、大変ご好評をいただいた」と語り、3Dサービスの滑り出しが好調だったことをアピールした。板東氏は、今後もスポーツ、アニメ系のコンテンツを中心に3D化へ積極的に取り組みたいと説明。今後の3D対応機器の普及状況をみながら、3Dにベストマッチするコンテンツを見極めていく考えを示した。
邦画作品『×(バツ)ゲーム』のプレビュー配信について板東氏は、「当初見込んでいたより約4倍の数のお申し込みをいただいた。劇場公開に先駆けて、クチコミ効果の種を植えることができるプロモーションツールの一つとして、映画作品のコンテンツプロバイダーの方々にアピールできるサービスになるだろう」と述べた。
リモート録画予約機能については、2010年8月からインターネット経由で携帯電話やPCのブラウザから録画予約ができる機能を提供開始している。「こちらのサービスは使っていただいた方からの評判がとても良い。機能や対応端末を拡充していきたい」と板東氏は説明する。なお、本日の説明会には8月下旬から開始したiPad向けの録画予約アプリケーションによるデモや、現在開発中のiPhone向けアプリケーションの試作サービスの紹介も行われていた。
テレビやAVパソコンにおける「ひかりTV」サービスの対応状況については、現在東芝“REGZA”の35機種、シャープ“AQUOS”の48機種が対応している。パソコンについてはNECの“VALUSTAR”シリーズや東芝の“dynabook/Qosmioシリーズ”に対応機種が登場している。
また2010年5月からはHDD内蔵チューナー「IS1050」(関連ニュース)の販売が開始されている。本体には500GBのHDDと、2基のひかりTV対応チューナーを内蔵し、同時間帯の2番組同時録画も行える。また、録画中の番組の追いかけ再生が行えるほか、ドラマなど連続番組の毎回自動録画、番組開始時間の変更時対応などの機能も実現している。同社では年内に本機のレンタル提供のスタートもサービスインを検討しているという。具体的な導入時期やレンタルサービスの実施料金については現在調整が行われている。
続いて板東氏は「ひかりTV」サービスの下期における新たな事業展開についても言及した。
まずは映像コンテンツをさらに充実させることを宣言。BS放送のIP再送信サービスにも、より積極的に取り組む考えを示した。10月1日からはBSデジタル放送「WOWOW」のIP再送信を開始する(関連ニュース)。同サービスは9月21日から申し込み受け付けを開始し、11月末まで無料で提供する。以降はオプションサービスとして月額2,415円で運営される。さらに12月からは「NHK BShi/BS1/BS2」を提供開始する予定であるという。板東氏は「NHKからの再送信同意が得られれば予定のスケジュール通りに開始できる。その他のBS放送事業者とも、現在サービスの提供について協議中だ。今年末から来春をめどに実現できるよう準備を進めている」と説明した。
BS放送のIP再送信サービスについては、Bフレッツ/フレッツ・光プレミアム/フレッツ光ネクストで利用ができる。板東氏は「BSアンテナ不要でご利用いただける。また天候に左右されて映像が乱れるということもない」とし、光回線を利用したサービスならではのメリットを強調した。なお、BS放送の映像配信を行う際のビットレートについて具体的な数値は公開されていないが、「地デジのサービスと同程度。十分に高画質な映像がお楽しみいただける」(同社説明員)という。
一方、既に17都道府県でサービスがスタートしている、地デジ放送のIP再送信サービスについても、今年度内に石川・沖縄へエリアを拡大する計画も示された。それぞれ今後、再送信同意を得て提供が開始される予定だ。板東氏は来年度、アナログ放送の停波前にはさらにサービス網を展開する考えについても触れた。
コンテンツのハイビジョン化もさらに推し進める。年内には「ひかりTV」のコンテンツから、地デジを含めて全93チャンネルのうち58チャンネルがHD化を予定している。
映像配信以外にも、IPTVサービスによるライフスタイルの拡充も図る。まず、本日14時からショッピング機能が追加された。同サービスはテレビのリモコンだけで簡単にショッピング(tコマース)が楽しめるというもの。サービスの特徴は、ユーザーがショッピングを行う際に、住所や決済方法について、既にひかりTVの契約時に登録した情報がそのまま利用できるため、リモコンによる事前登録操作が要らず、より“かんたん”な操作性を実現している点だ。サービス開始当初は「ひかりTVを快適に利用していただくためのAV機器や通信機器など、商品を中心に割安な価格でご提供していく」という。またサービスの反響次第で、将来的には外部通販会社との連携も検討する。板東氏は「サービスイン当初はトライアルなので商品がまだ少ないが、将来的にはもう少し大きなビジネスにしていきたい。今年度中にはテレビ通販の会社と組みたい。より商品を充実させ、テレビのリモコン一つで買える利便性を追求しながら女性ユーザーを増やせて行ければよいと思う」と述べた。
その他の試みとして、生放送コンテンツの「スタートオーバー」をトライアル提供する。同サービスは、今秋のプロ野球の「パ・リーグ クライマックスシリーズ ファイナルステージ」の放送にて実験的に行われる。ひかりTVサービスのホストサーバーに生放送中の番組を録画しておき、サービス利用者にVOD機能を通じて提供。試合が始まってからでも追いかけ再生をしながら、放送開始後の試合をテレビ観戦できる使い勝手を提供する。スタートオーバーのコンテンツは、番組放送中であればいつでも視聴を開始できる。画質は通常の地上デジ放送と同等のクオリティになる。今回は試験的に実施されるスタートオーバーのサービスだが、板東氏は「ユーザーニーズが高いようであれば、成長するサービスモデルに成り得るだろう」とコメントした。
最後に今後の事業目標について触れた板東氏は「これらのサービスを着実に実施しながら、年度当初に発表した目標の通り2010年度末で140万会員の獲得を目指していく。いまの純増ベースのペースでいけば実現できるだろう。日本のコンテンツ市場の拡大に貢献していきたい」と意気込みを語った。
【問い合わせ先】
ひかりTVカスタマーセンター
TEL/0120-001144
「ひかりTV」のサービス加入会員者については、2010年3月末時点で101万件となり、9月末には120万件の会員に到達することが見込まれている。直近の半年間では約20万会員の純増となり、同社が目標としてきた2011年3月末の140万会員達成に向け、順調にその数を伸ばしてきている。
板東氏は同社が2010年度上期に「ひかりTV」のサービスとして行った主な取り組みを紹介。コンテンツをより拡充するため、「3Dコンテンツ」や劇場公開前の映画作品を全編VODで提供する「プレビューコンテンツ」(関連ニュース)、NHKやフジテレビ、TBS、テレビ朝日、日テレなど大手テレビ局と組んで実施している「見逃し視聴コンテンツ」を揃えてきた。またサービス性・端末機能の向上としては、携帯電話やPCからのリモート録画予約機能の提供や、テレビ/AVパソコンのひかりTV対応推進、あるいはHDDへの録画機能を搭載した専用チューナーの販売などがある。
3Dコンテンツの提供後の反響について、板東氏は「私自身も最初は心配していたが、いざ始めてみたところ、お客様の関心が非常に高いことがわかった。今年の7月8日には、世界で初めてプロ野球公式戦の3Dライブ中継を実施したところ、大変ご好評をいただいた」と語り、3Dサービスの滑り出しが好調だったことをアピールした。板東氏は、今後もスポーツ、アニメ系のコンテンツを中心に3D化へ積極的に取り組みたいと説明。今後の3D対応機器の普及状況をみながら、3Dにベストマッチするコンテンツを見極めていく考えを示した。
邦画作品『×(バツ)ゲーム』のプレビュー配信について板東氏は、「当初見込んでいたより約4倍の数のお申し込みをいただいた。劇場公開に先駆けて、クチコミ効果の種を植えることができるプロモーションツールの一つとして、映画作品のコンテンツプロバイダーの方々にアピールできるサービスになるだろう」と述べた。
リモート録画予約機能については、2010年8月からインターネット経由で携帯電話やPCのブラウザから録画予約ができる機能を提供開始している。「こちらのサービスは使っていただいた方からの評判がとても良い。機能や対応端末を拡充していきたい」と板東氏は説明する。なお、本日の説明会には8月下旬から開始したiPad向けの録画予約アプリケーションによるデモや、現在開発中のiPhone向けアプリケーションの試作サービスの紹介も行われていた。
テレビやAVパソコンにおける「ひかりTV」サービスの対応状況については、現在東芝“REGZA”の35機種、シャープ“AQUOS”の48機種が対応している。パソコンについてはNECの“VALUSTAR”シリーズや東芝の“dynabook/Qosmioシリーズ”に対応機種が登場している。
また2010年5月からはHDD内蔵チューナー「IS1050」(関連ニュース)の販売が開始されている。本体には500GBのHDDと、2基のひかりTV対応チューナーを内蔵し、同時間帯の2番組同時録画も行える。また、録画中の番組の追いかけ再生が行えるほか、ドラマなど連続番組の毎回自動録画、番組開始時間の変更時対応などの機能も実現している。同社では年内に本機のレンタル提供のスタートもサービスインを検討しているという。具体的な導入時期やレンタルサービスの実施料金については現在調整が行われている。
続いて板東氏は「ひかりTV」サービスの下期における新たな事業展開についても言及した。
まずは映像コンテンツをさらに充実させることを宣言。BS放送のIP再送信サービスにも、より積極的に取り組む考えを示した。10月1日からはBSデジタル放送「WOWOW」のIP再送信を開始する(関連ニュース)。同サービスは9月21日から申し込み受け付けを開始し、11月末まで無料で提供する。以降はオプションサービスとして月額2,415円で運営される。さらに12月からは「NHK BShi/BS1/BS2」を提供開始する予定であるという。板東氏は「NHKからの再送信同意が得られれば予定のスケジュール通りに開始できる。その他のBS放送事業者とも、現在サービスの提供について協議中だ。今年末から来春をめどに実現できるよう準備を進めている」と説明した。
BS放送のIP再送信サービスについては、Bフレッツ/フレッツ・光プレミアム/フレッツ光ネクストで利用ができる。板東氏は「BSアンテナ不要でご利用いただける。また天候に左右されて映像が乱れるということもない」とし、光回線を利用したサービスならではのメリットを強調した。なお、BS放送の映像配信を行う際のビットレートについて具体的な数値は公開されていないが、「地デジのサービスと同程度。十分に高画質な映像がお楽しみいただける」(同社説明員)という。
一方、既に17都道府県でサービスがスタートしている、地デジ放送のIP再送信サービスについても、今年度内に石川・沖縄へエリアを拡大する計画も示された。それぞれ今後、再送信同意を得て提供が開始される予定だ。板東氏は来年度、アナログ放送の停波前にはさらにサービス網を展開する考えについても触れた。
コンテンツのハイビジョン化もさらに推し進める。年内には「ひかりTV」のコンテンツから、地デジを含めて全93チャンネルのうち58チャンネルがHD化を予定している。
映像配信以外にも、IPTVサービスによるライフスタイルの拡充も図る。まず、本日14時からショッピング機能が追加された。同サービスはテレビのリモコンだけで簡単にショッピング(tコマース)が楽しめるというもの。サービスの特徴は、ユーザーがショッピングを行う際に、住所や決済方法について、既にひかりTVの契約時に登録した情報がそのまま利用できるため、リモコンによる事前登録操作が要らず、より“かんたん”な操作性を実現している点だ。サービス開始当初は「ひかりTVを快適に利用していただくためのAV機器や通信機器など、商品を中心に割安な価格でご提供していく」という。またサービスの反響次第で、将来的には外部通販会社との連携も検討する。板東氏は「サービスイン当初はトライアルなので商品がまだ少ないが、将来的にはもう少し大きなビジネスにしていきたい。今年度中にはテレビ通販の会社と組みたい。より商品を充実させ、テレビのリモコン一つで買える利便性を追求しながら女性ユーザーを増やせて行ければよいと思う」と述べた。
その他の試みとして、生放送コンテンツの「スタートオーバー」をトライアル提供する。同サービスは、今秋のプロ野球の「パ・リーグ クライマックスシリーズ ファイナルステージ」の放送にて実験的に行われる。ひかりTVサービスのホストサーバーに生放送中の番組を録画しておき、サービス利用者にVOD機能を通じて提供。試合が始まってからでも追いかけ再生をしながら、放送開始後の試合をテレビ観戦できる使い勝手を提供する。スタートオーバーのコンテンツは、番組放送中であればいつでも視聴を開始できる。画質は通常の地上デジ放送と同等のクオリティになる。今回は試験的に実施されるスタートオーバーのサービスだが、板東氏は「ユーザーニーズが高いようであれば、成長するサービスモデルに成り得るだろう」とコメントした。
最後に今後の事業目標について触れた板東氏は「これらのサービスを着実に実施しながら、年度当初に発表した目標の通り2010年度末で140万会員の獲得を目指していく。いまの純増ベースのペースでいけば実現できるだろう。日本のコンテンツ市場の拡大に貢献していきたい」と意気込みを語った。
【問い合わせ先】
ひかりTVカスタマーセンター
TEL/0120-001144