HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2011/02/07 20:34
日常のなかでカジュアルに楽しめる高機能カメラ目指す − キヤノン発表会詳報
女優・吉高由里子さんも登場
既報の通り、本日キヤノンはEOS Kiss X5など新製品9機種を発表。新コミュニケーションパートナーとして女優の吉高由里子さんを迎え、新製品のプロモーション展開をアピールしたり、新IXYの印象を聞くセッションも行った。本項では発表会の模様についてお伝えする。
■変化する市場のなかで「カメラ本来の楽しみ」を多くの方に伝えたい − 川崎正己社長
まず登壇したキヤノンマーケティングジャパン(株)川崎正巳代表取締役社長は、同社のカメラ事業が好調に推移していることをアピール。「昨年キヤノンはコンパクトデジカメ、デジタル一眼レフカメラでシェアNo.1、ムービーも含めたデジタルカメラ全体でもNo.1シェアを獲得。IXY 30S/50SやEOS Kissシリーズ2機種、EOS 60D、交換レンズなど、各カテゴリの製品で非常にご好評を頂いている。7年連続No.1を保持してきた今では、デジタルカメラと言えばキヤノン、というイメージは不動のものになった」と力強く発言した川崎氏は、現在のカメラ市場を以下のように分析した。
「2009年はリーマンショックで市場が一時落ち込んだものの、2010年からは再び伸び始め、2011年も堅調に推移すると考えられる。現在の市場は大きな変化が生まれているところ。携帯電話のカメラ機能が進化し『写真を撮る』という行為が日常化していきているし、ミラーレス一眼という新カテゴリも伸びてきている。また、カメラの用途や使用スタイルも変化。twitterやyoutubeなどソーシャルメディアの普及により動画撮影ニーズも高まり、写真をより日常的に楽しむスタイルが広がっている」
そして川崎氏はこう続ける。「このように絶えず新しい活力、新しいビジネスチャンスが生まれている市場のなかで、キヤノンが変わらず支持をいただいてきたのは、やはり1936年以来誰よりもカメラのことを考えてきたという実績ゆえであると思う。特別な知識やテクニックがなくても、誰もが自由に美しい写真を撮れ、大切な瞬間を確実に残すことができるという、カメラ本来の楽しみを多くの方に伝えたい − そういった志のもと、ものづくりを続けてきたことで、キヤノンブランドは成長してきたのだ。市場競争はますます熾烈になってきている。これから重要なのは、多くの方にカメラそのものの魅力に気付いてもらうこと、そして新たな写真ファンを創り出し、カメラの裾野を広げることに注力していくことだ。キヤノンはカメラのNo.1メーカーであるという使命感を持って市場の活性化を図り、カメラ、そして写真文化の発展に努めていく」との考えを表明した。
■「ハイエンドで培った技術を惜しみなく投入した製品」− 真栄田常務が新製品紹介
続いてキヤノン(株)常務取締役 イメージコミュニケーション事業本部長の真栄田雅也氏が、商品戦略と新製品の特徴についてプレゼンテーションを行った。
製品の詳細については、EOS Kiss X5/X50はこちら、IXYシリーズ3機種はこちら、そしてPowerShot4機種はこちらのページで詳しく紹介しているため本項では割愛する。真栄田氏は、「新製品の特徴は、キヤノンならではの光学技術と動画撮影技術が活かされている点。ハイエンドのプロ機で培った技術をエントリーモデルにまで惜しみなく投入していくのがキヤノンの強みだ」と述べ、新製品をアピールした。
■EOS Kissシリーズはエントリー層の顧客獲得狙う/IXYシリーズは“親しみやすさ”をアピールへ
最後にキヤノンマーケティングジャパン(株)専務取締役 コンスーマイメージングカンパニープレジデントの佐々木 統氏が、国内マーケティング戦略について説明を行った。
「EOS Kissは初代機からファミリー層をターゲットにしており、その層でのブランド力は圧倒的」と、EOS Kissブランドをアピールする佐々木氏。「今後は従来のファミリー層に加え、近年増加している所謂“カメラ女子”など若年層を取り込んでいくことが重要だと考えている。今回の新モデルであるX5はファミリー層を、そしてX50では若年層の獲得を狙うことで、エントリー層での顧客獲得を狙う」と述べた。
具体的なプロモーション展開としては、「普遍の愛」をコンセプトに掲げ、動物の親子を絡めたビジュアルを使ってファミリー層にアピール。またX5の3ラインナップ、そしてX50の「こだわりスナップキット」初回生産分には撮影テクニックブックやキヤノンフォトサークルウェブの1年間無料アクセスパスをプレゼントするキャンペーンも実施し、新規購入ユーザーをサポートする。
またIXYブランドについては、「1996年に登場した初代IXY(フィルム機)、2000年の初デジタル機発売以来、IXYはそのスタイリッシュなデザインで多くの方に支持をいただき、キヤノンのコンパクトデジカメのみならず現在のコンパクトデジカメの流れを作った象徴的な製品と言えるだろう。デザイン、そしてコミュニケーションの部分で“憧れのブランド”として製品を提供してきたIXYだが、2011年春は、従来からコミュニケーションを一新。カジュアルでオシャレなカメラが増え、女性のカメラへの関心も高まっているし、『撮影する』という行為が日常的になったいま、IXYはカメラ本来の楽しさを伝えながら、より“身近な存在”としてアピールする戦略をとる」と説明した。
上記のような考えのもと、キヤノンは今回女優の吉高由里子さんをコンパクトデジカメのコミュニケーションパートナーに起用。佐々木氏は「吉高さんは明るさ、親しみやすさ、華やかさを併せ持ち、幅広い世代から支持を集める方。新しいIXYの魅力をカジュアルにアピールしてもらいたい」と語った。
■新コミュニケーションパートナー・吉高由里子さん登場
新CMのキャッチコピーは「IXY持っていくしー」
新コミュニケーションパートナーに起用された吉高由里子さんも発表会に登場。IXY 31Sを手にとって「上品でかわいくてキレイ。素敵なカメラだと思います」とほほえむ吉高さん。「カメラのCMはかっこいいものが多かったと思うのですが、今回は割と元気に楽しい内容になっています。撮影はとても楽しかったです。春っぽい衣装ですが、撮影したのは12月だったのですごく寒くて震えました…(笑)」と新CMの撮影秘話を語る。
新IXYで何を撮りたいですか?と尋ねられた吉高さんは「日本の四季」と回答。「日本は四季を感じられる国。IXYはカジュアルに持ち歩いて楽しめるので、いろんな季節を撮っていければなと思っています」とコメントした。
今回のCMは「IXY持っていくしー」がキャッチコピー。自然体の吉高さんが、広い自然のなかでカジュアルに撮影を楽しむ内容となっている。オンエアは3月から。
以下、発表会で執り行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q. キヤノンがミラーレス一眼市場に参入する予定はないのか?
A. カメラの小型軽量化はプライオリティが高い要素のひとつで、全てのラインナップでそれを進めているところだが、ミラーレス一眼もそのひとつの選択肢にあると思う。現在はあらゆる面から検討しているところだ。
Q. デジタルカメラの価格下落は激しい。今後の成長のためには、カメラユーザー自体の数を増やすことと、ユーザーの質を上げることで単価下落を防ぐこと、どちらの考えで進めていくべきだと考えているか?
A. 確かに、とりわけコンパクトデジカメの価格は下がっている状況だ。価格が下がったことでユーザーの取り込みができた部分もあるだろうが、全体的な数から言えばそんなに伸びてはいない。現在の経済状況を鑑みると価格下落への対抗はある程度していかなければならないが、基本は高付加価値の製品を発売しつつ単価アップを目指していく考えだ。
■変化する市場のなかで「カメラ本来の楽しみ」を多くの方に伝えたい − 川崎正己社長
まず登壇したキヤノンマーケティングジャパン(株)川崎正巳代表取締役社長は、同社のカメラ事業が好調に推移していることをアピール。「昨年キヤノンはコンパクトデジカメ、デジタル一眼レフカメラでシェアNo.1、ムービーも含めたデジタルカメラ全体でもNo.1シェアを獲得。IXY 30S/50SやEOS Kissシリーズ2機種、EOS 60D、交換レンズなど、各カテゴリの製品で非常にご好評を頂いている。7年連続No.1を保持してきた今では、デジタルカメラと言えばキヤノン、というイメージは不動のものになった」と力強く発言した川崎氏は、現在のカメラ市場を以下のように分析した。
「2009年はリーマンショックで市場が一時落ち込んだものの、2010年からは再び伸び始め、2011年も堅調に推移すると考えられる。現在の市場は大きな変化が生まれているところ。携帯電話のカメラ機能が進化し『写真を撮る』という行為が日常化していきているし、ミラーレス一眼という新カテゴリも伸びてきている。また、カメラの用途や使用スタイルも変化。twitterやyoutubeなどソーシャルメディアの普及により動画撮影ニーズも高まり、写真をより日常的に楽しむスタイルが広がっている」
そして川崎氏はこう続ける。「このように絶えず新しい活力、新しいビジネスチャンスが生まれている市場のなかで、キヤノンが変わらず支持をいただいてきたのは、やはり1936年以来誰よりもカメラのことを考えてきたという実績ゆえであると思う。特別な知識やテクニックがなくても、誰もが自由に美しい写真を撮れ、大切な瞬間を確実に残すことができるという、カメラ本来の楽しみを多くの方に伝えたい − そういった志のもと、ものづくりを続けてきたことで、キヤノンブランドは成長してきたのだ。市場競争はますます熾烈になってきている。これから重要なのは、多くの方にカメラそのものの魅力に気付いてもらうこと、そして新たな写真ファンを創り出し、カメラの裾野を広げることに注力していくことだ。キヤノンはカメラのNo.1メーカーであるという使命感を持って市場の活性化を図り、カメラ、そして写真文化の発展に努めていく」との考えを表明した。
■「ハイエンドで培った技術を惜しみなく投入した製品」− 真栄田常務が新製品紹介
続いてキヤノン(株)常務取締役 イメージコミュニケーション事業本部長の真栄田雅也氏が、商品戦略と新製品の特徴についてプレゼンテーションを行った。
製品の詳細については、EOS Kiss X5/X50はこちら、IXYシリーズ3機種はこちら、そしてPowerShot4機種はこちらのページで詳しく紹介しているため本項では割愛する。真栄田氏は、「新製品の特徴は、キヤノンならではの光学技術と動画撮影技術が活かされている点。ハイエンドのプロ機で培った技術をエントリーモデルにまで惜しみなく投入していくのがキヤノンの強みだ」と述べ、新製品をアピールした。
■EOS Kissシリーズはエントリー層の顧客獲得狙う/IXYシリーズは“親しみやすさ”をアピールへ
最後にキヤノンマーケティングジャパン(株)専務取締役 コンスーマイメージングカンパニープレジデントの佐々木 統氏が、国内マーケティング戦略について説明を行った。
「EOS Kissは初代機からファミリー層をターゲットにしており、その層でのブランド力は圧倒的」と、EOS Kissブランドをアピールする佐々木氏。「今後は従来のファミリー層に加え、近年増加している所謂“カメラ女子”など若年層を取り込んでいくことが重要だと考えている。今回の新モデルであるX5はファミリー層を、そしてX50では若年層の獲得を狙うことで、エントリー層での顧客獲得を狙う」と述べた。
具体的なプロモーション展開としては、「普遍の愛」をコンセプトに掲げ、動物の親子を絡めたビジュアルを使ってファミリー層にアピール。またX5の3ラインナップ、そしてX50の「こだわりスナップキット」初回生産分には撮影テクニックブックやキヤノンフォトサークルウェブの1年間無料アクセスパスをプレゼントするキャンペーンも実施し、新規購入ユーザーをサポートする。
またIXYブランドについては、「1996年に登場した初代IXY(フィルム機)、2000年の初デジタル機発売以来、IXYはそのスタイリッシュなデザインで多くの方に支持をいただき、キヤノンのコンパクトデジカメのみならず現在のコンパクトデジカメの流れを作った象徴的な製品と言えるだろう。デザイン、そしてコミュニケーションの部分で“憧れのブランド”として製品を提供してきたIXYだが、2011年春は、従来からコミュニケーションを一新。カジュアルでオシャレなカメラが増え、女性のカメラへの関心も高まっているし、『撮影する』という行為が日常的になったいま、IXYはカメラ本来の楽しさを伝えながら、より“身近な存在”としてアピールする戦略をとる」と説明した。
上記のような考えのもと、キヤノンは今回女優の吉高由里子さんをコンパクトデジカメのコミュニケーションパートナーに起用。佐々木氏は「吉高さんは明るさ、親しみやすさ、華やかさを併せ持ち、幅広い世代から支持を集める方。新しいIXYの魅力をカジュアルにアピールしてもらいたい」と語った。
■新コミュニケーションパートナー・吉高由里子さん登場
新CMのキャッチコピーは「IXY持っていくしー」
新コミュニケーションパートナーに起用された吉高由里子さんも発表会に登場。IXY 31Sを手にとって「上品でかわいくてキレイ。素敵なカメラだと思います」とほほえむ吉高さん。「カメラのCMはかっこいいものが多かったと思うのですが、今回は割と元気に楽しい内容になっています。撮影はとても楽しかったです。春っぽい衣装ですが、撮影したのは12月だったのですごく寒くて震えました…(笑)」と新CMの撮影秘話を語る。
新IXYで何を撮りたいですか?と尋ねられた吉高さんは「日本の四季」と回答。「日本は四季を感じられる国。IXYはカジュアルに持ち歩いて楽しめるので、いろんな季節を撮っていければなと思っています」とコメントした。
今回のCMは「IXY持っていくしー」がキャッチコピー。自然体の吉高さんが、広い自然のなかでカジュアルに撮影を楽しむ内容となっている。オンエアは3月から。
以下、発表会で執り行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q. キヤノンがミラーレス一眼市場に参入する予定はないのか?
A. カメラの小型軽量化はプライオリティが高い要素のひとつで、全てのラインナップでそれを進めているところだが、ミラーレス一眼もそのひとつの選択肢にあると思う。現在はあらゆる面から検討しているところだ。
Q. デジタルカメラの価格下落は激しい。今後の成長のためには、カメラユーザー自体の数を増やすことと、ユーザーの質を上げることで単価下落を防ぐこと、どちらの考えで進めていくべきだと考えているか?
A. 確かに、とりわけコンパクトデジカメの価格は下がっている状況だ。価格が下がったことでユーザーの取り込みができた部分もあるだろうが、全体的な数から言えばそんなに伸びてはいない。現在の経済状況を鑑みると価格下落への対抗はある程度していかなければならないが、基本は高付加価値の製品を発売しつつ単価アップを目指していく考えだ。