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公開日 2012/10/27 15:32

【ヘッドホン祭】iriver、Astell&Kernのハイレゾポータブルプレーヤー「AK100」説明会を開催

第1弾「AK100」が本日発売
ファイル・ウェブ編集部
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(株)マウスコンピューターは、本日から28日までスタジアムプレイス青山で行われている「秋のヘッドホン祭2012」で、iriverブランドのハイファイオーディオ製品シリーズ“Astell&Kern”の発表会を開催した。

“Astell&Kern”の第1弾となるのが、最大192kHz/24bitのハイレゾ音源に対応したポータブルプレーヤー「AK100」(関連ニュース)。本日より販売が開始された。価格は54,800円(税込)。

“Astell&Kern”AK100

ボリュームダイヤルはロックを行うこともできる

内蔵フラッシュメモリーは32GBで、最大32GBまでサポートするmicroSDHCカードスロットも2基搭載。すべて使えば96GBのストレージを利用できることになる。

発表会では冒頭、iriver本社のグローバルセールスチーム シニアディレクター、James Lee氏が挨拶した。

iriver本社のグローバルセールスチーム シニアディレクター、James Lee氏

Lee氏は「iriverはMP3プレーヤーで有名なブランドで、世界中で商品を展開している」と改めて同社の概要を説明。その上でポータブルオーディオプレーヤーの現状に触れ、「ご承知の通り、ポータブルオーディオプレーヤー分野では現在、スマートフォンやアップルプロダクトが主流で、音楽コンテンツは現在、多くがウェブからダウンロードされている。そのほとんどが圧縮されており、オリジナルの音源と比べクオリティが低い」と指摘した。

その上でLee氏は、AK100を開発した理由について言及。「圧縮音源を楽しむためのものではない、本物のオーディオプレーヤーを作ろうと決めた。今年初めから、どういうプロダクトが市場に受け入れられるのか議論を重ね、その後、約1年間をかけて開発してきた。その結果、本日ついにASstell & Kern を披露できた。この製品はみなさんの音楽ライフを変えるものだと思う」と力強く宣言した。

続いて商品の販売元となるマウスコンピューター 製品企画部 プロダクトマネージャーの藤川真人氏が登壇し、まず「Astell & Kern」というブランドネームから解説。アステル&ケルンという読み方で、ドイツ語で「星」と「中心・核」という意味を持つのだという。

Astell&Kernはドイツ語で「星」と「中心・核」という意味を持つ

マウスコンピューターの藤川真人氏

続いて藤川氏は本機の開発背景について、さらにくわしく説明を加えていった。藤川氏は「ポータブルオーディオプレーヤーの需要は2010年1月以降急激に下落傾向し、市場自体が縮小している。背景にはスマートフォンやタブレットの人気により、ポータブルプレーヤーの必要性が薄れていることがある」と述べる一方、「ヘッドホンやイヤホンは堅調に伸び、ヘッドホンアンプが急成長している」とも指摘。「これは、より良い音が求められている証拠だと思う」と言葉を続けた。

また音楽配信分野でも、高音質化の流れが加速していると藤川氏は指摘。ニール・ヤングがAllthingsDのインタビューで、「MP3ではもとの音の5%程度しか再現できていない」と嘆いたこと、さらにハイレゾ音源サイトが続々と開設されていることなど、環境が徐々に整備されてきていることを紹介した。なおiriver自身も、韓国国内でハイレゾ音源サイトを運営しているのだという。

ハイレゾ音源サイトが続々と開設されていることも開発背景にあったという

こういった状況のもと、iriverが提唱するのが「MQS」=Mastering Quality Soundという考え方だ。スタジオレコーディングで作られたマスター音源を「MQS」として同社では定義。一般的なCDなどに比べて遥かに大きなデータ量を持つMQSを再現できる、原音再生を謳うプレーヤーが「AK100」であるとした。

「MQS」=Mastering Quality Soundの再現をねらった

藤川氏は続いて、製品の特長についても解説していった。DACにはウォルフソン「WM8740」を搭載。「ただ単にWM8740を使うだけで無く、ソフトウェアのチューニングなどを非常に緻密に、何度も行った」のだという。

高品位なパーツ、機能を搭載

また本体側面には、152段階の最適な音量調節ができる「ダイヤルボリュームコントロール」を搭載。ボリュームダイヤルを回すことで音量が調整できるアナログライクな操作感が魅力だ。さらに機能面では光入出力端子を備えており、DDC/DACモードを利用できることも強調した。

外観については、2.4型のIPSタッチ液晶を搭載し、タッチ操作が行える利便性をアピール。またアルミ素材の高剛性ボディはヘアライン仕上げを施し、さらに背面は強化ガラス素材を使うなど、様々な工夫を凝らして高級感を高めている。

本体側面にはサイドキーを備え、早送りや再生・停止、巻き戻しが可能。これによって画面を見なくても、かんたんな操作であれば行うことができ、操作性が高まる。

各部の機能一覧。側面のサイドキーで早送りや巻き戻しなどが行える

発表会の最後にはQ&Aセッションも設けられた。DSDに対応していない理由を尋ねられた藤川氏は、「本機の開発にあたっては原音再生を優先し、定評あるDAC「WM8740」を採用することを1年前くらいに決めていたことがDSD非対応の主因と説明。「率直に言って、そういうご意見もあるかと思う。ただし今回のAK-100はまだ第1弾。いつ頃とは言えないが、頂いたご意見などを参考にしながら、今後のモデル等での対応も考えていきたい」とした。

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