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公開日 2015/09/02 23:45
<IFA>ソニー、“ウォークマン”ZX1の後継機「ZX100」。700ユーロ
ZX2と双璧のハイクラスモデル
IFA2015に出展するソニーは、現地時間2日にプレスカンファレンスを開催。ハイレゾ対応“ウォークマン”「NW-ZX100HN」を発表した。ヨーロッパでは10月に700ユーロ(94,500円)前後で販売される予定だ。
欧州モデルにはハイレゾ対応のノイズキャンセリングイヤホンが同梱されるため、型番の末尾に「HN」が付く。カラーバリエーションはシルバーの1色になる。
■新しいZX100は「ZX1の後継機」であり、ZX2との「音の違い」が楽しめる上位機
本機は2013年に発売された初のハイレゾ対応“ウォークマン”の高級機「NW-ZX1」の後継モデルとして発売される。NW-ZX2はシリーズのフラグシップとして販売を継続する。
IFAのプレスカンファレンス会場で、ソニーのウォークマンの開発を担当するV&S事業部 サウンド1部1課 シニア エレクトリカル エンジニアの上村秀行氏に、本機のコンセプトを聞くことができた。
「最近はソニーのXperiaシリーズをはじめ、スマートフォンやタブレットにもハイレゾの音楽を聴ける端末が増えてきました。新製品『NW-ZX100』は、よりいい音を聴くために贅を尽くしたポータブルオーディオ専用機をアピールすることで、スマホで聴くハイレゾからのステップアップを狙っている方々の期待に応える製品として提案したいと考えています」(上村氏)
また「ZX100はフラグシップモデルであるZX2の下位モデルではない」と上村氏は強調する。つまり、ZX1とZX2の関係がそうであったように、それぞれに違った音の個性が楽しめるよう、ZX100ではZX1の方向性を踏襲した「エネルギッシュでスピード感・エッジ感のある独自の音づくり」を大事にしながら、ZX2とサウンドのキャラクターを振り分けているのだという。
■ZX1からどこが変わった?
前機種の「NW-ZX1」から進化したポイントを探っていこう。
まず最初に本体の外観だが、横幅がやや狭くなり、縦長なルックスに変わっている。液晶ディスプレイのサイズはZX1の4.0インチから、ZX100では3.0インチへと少し小さくなっている。液晶ディスプレイ周りでもう一つ大きく変わった点は、タッチパネル操作ではなくなったこと。プラットフォームもZX1ではAndroid OSを使っていたが、ZX100ではオーディオ再生専用機として音質をさらに研ぎ澄ますため独自の組み込みOSに変更した。フロントパネルの十字操作キーと決定ボタン、BACK/OPTIONキーのほか、側面に設けられた曲操作、ボリューム操作キーなどのハードウェアキーで全ての操作を行うUI設計になっている。操作のフィーリングとしてはNW-A10シリーズに近い感覚だ。
デザインはZX1のプレミアムなテイストを踏襲。アルミの削り出し材を使い、表面をマットに仕上げた。背面パネルにはZX1と同じく、滑りにくいよう樹脂のパネルを貼り付けているが、シボ加工がZX1のものよりもきめ細かくなった。ZX1の背面はボトム側に向かって段差を設けたデザインだったが、ZX100ではよりフラットに近づけている。本体は薄くなったように見えるが、実際のところ、ZX1よりもわずかに厚くなっているようだ。
楽曲再生中の表示については、画面の最上部にバッテリー残量やノイズキャンセリング機能のON/OFFなどステータスをアイコンで表示。メインのホーム画面にウィジェットのような簡易音楽プレーヤーアプリを大きく表示。再生や一時停止、曲操作などの基本的な楽曲コントロールの操作は、アイコンにカーソルを合わせて選択することでホーム画面からも行える。さらにその下の段には設定や各種アプリへのショートカットアイコンが並んでいて、選択することで切り替わる。操作感は好みが分かれるところかもしれないが、ハードウェアキーなら誤操作が減りそうだ。
前機種のZX1はAndroid OS搭載機だったこともあってWi-Fi通信機能が内蔵されていたが、ZX100ではこれを大胆に省いて、スタンドアローン機とした。このためアプリの追加はできない。ワイヤレス音楽再生はBluetoothベースになり、ハイレゾ相当の高音質なBluetooth再生が楽しめるLDACコーデックもサポートする。aptXにも対応している点がZX2との差分になる。なおZX1はSBCのみをサポートしていた。NFCによるワンタッチペアリングは利用できる。
ハイレゾ音源はリニアPCMが最大192kHz/24bitのWAV/FLAC/ALAC/AIFF形式のファイル再生に対応。ZX1はファームウェアのアップデートによりDSD 2.8HzまでのリニアPCM変換再生に対応するプレーヤーだったが、ZX100では出荷時からDSD 5.6MHzまでリニアPCM形式に変換しながら再生できる。対応フォーマットはDSFとDSDIFF。DSD再生時にはスローロールオフとシャープロールオフの2種類のデジタルフィルターが選択できるほか、リニアPCMと同じ音量レベルにゲインが設定できる機能はZX2と同等のものを追加している。
ハイレゾ音源を保存するためのストレージは、ZX1では128GBの内蔵メモリーに限られていたが、ZX100ではこれに加えてmicroSDカードスロットを新設した。
国内・海外のユーザーに好評を博しているというデジタルノイズキャンセリング機能も追加された。これは前機種のZX1だけでなく、フラグシップのZX2にもない機能だ。ヨーロッパで発売される「NW-ZX100HN」の場合は同梱されるイヤホン「MDR-NW750」を組み合わせて、本体設定からノイズキャンセリング機能をオンにすることでより静かな環境でハイレゾ再生が楽しめる。なおノイズキャンセリング機能は同梱のイヤホンか、ソニーの「MDR-NWNC33」など対応する製品と組み合わせた場合にのみ利用できるようだ。
内蔵バッテリーのスタミナも強化された。ハイレゾの連続再生時間はZX1の約16時間からZX100では約45時間に伸びている。
■ZX100に採用された高音質化技術
ウォークマンの新クラスモデルとして、ZX100でもZX1とZX2から続く音質向上のためのアプローチを実践。オーディオ再生専用機として高品位な音楽再生を目指して随所に強化策を盛り込んだ。
まずベーシックなところでは、ソニー独自のフルデジタルアンプ「S-Master HX」を継続投入。ハイレゾ以外のCDリッピングや音楽配信系の音源も良い音で聴けるよう、アップコンバート機能の「DSEE HX」も搭載する。ソニーの音もの機能のイコライザープリセットである「ClearAudio+」については、デフォルトはOFFになっているが、ハイレゾ音源の再生時も含めてONに切り替えることで、低音の強化をはじめ独自のテイストに味付けされたサウンドを楽しむことができる。
音質に影響を与えるパーツの高音質化対策も徹底している。デザインの紹介で触れた通り、筐体にはアルミの削り出し材が使われているが、シャーシを一体化したモノコック構造とすることで高い剛性を獲得。さらにシャーシに低インピーダンス化を施した金属製のバスプレートを合体させた。本体が小さくなり基板が小型化されたことから、グラウンドを強化するための策を施した。その効果として、ZX1へのリクエストとして寄せられることの多かった「低音再生の強化」を図りながら、よりクリアで重心の低い低音が再生できるようになっている。
メインの8層構造・厚膜銅箔プリント基板にも音質向上のための工夫を凝らした。上下層の配線を電気的につなぐために設けられたているVIA(ビア)部分には改良を加えた。その進化の詳しい内容について、ソニーの上村氏に訊ねた。
「通常、VIAの部分は貫通した穴にメッキ処理をかけて配線を裏表に経由させています。ここの部分を銅メッキで埋めてしまうFilled VIA構造を採用すれば、電気信号を通せる面積が広げられることに着目しました。その効果としては、電源をより安定化できるので、低音が引き締まり、高域はより伸びやかになってきます。各帯域の音がよりスムーズにつながり、全体に余裕が生まれてきます」。
おなじ高音質化への取り組みは、今回IFAの会場で同時に発表されたNW-A20シリーズにも採用されている。
さらに基板には低誘電率の材料を使った。多層基板の各層の結合を防いでコンデンサ成分をなくすことで、信号がスムーズに流れるようにしている。基板にパーツを固定するための“はんだ”の材料も進化している。
ソニーが独自に開発した高純度無鉛はんだの素材は、金属結晶の品質を高めて各帯域のバランスを自然に整えながら、さらに臨場感の高いサウンドを実現している。さらに基板や金属部品を固定するために使われる約30本のビスもカスタマイズして新規に開発を起こしたものだ。特徴は、ビスの軸の表面を覆う緩み止めに導電フィラーを練り込むことで導電性を持たせたこと。これにより基板を通る電気信号が安定し、より低音を引き締める効果がある。
ほかにも新製品ZX100には、ZX2/ZX1の開発で培ってきた高音質化技術が継承されている。ZX1と同様、ヘッドホン駆動電源のコンデンサーには最新世代のOS-CONを4基搭載。ノイズを抑えたクリアで量感のある低音を実現する。ZXから採用されたフィルムコンデンサ、電池部に低抵抗ケーブルと保護回路が充実したスピード感あふれる中高域再生を支えている。
基板上のオーディオ回路は、デジタルとアナログそれぞれの回路を限られた基板のスペース上で最適にレイアウトすることで、シャープでキレのある音づくりに結びつけている。
ヘッドホンジャックは今回デジタルノイズキャンセリング機能に対応したことから5極のステレオミニ仕様となるが、ヘッドホンジャックと基板の間を接続するケーブルは通常のフラットケーブルではなく、5本の線が小分けになったOFCケーブルの線材でつなぐことで、ボーカルを中心としたミッドレンジの特性を高めている。なおZX100では、ZX2が対応しているグラウンド分離接続はサポートしていない。
ヘッドホン出力のLCフィルターには4mm角コイルや高品位なメルフ抵抗を採用して、全帯域の音の解像感を向上。クロックはクロックは44.1kHz系用と48kHz系用を別々に設けてCDリッピングのソースの音もよりクリアに再現可能にした。
欧州モデルにはハイレゾ対応のノイズキャンセリングイヤホンが同梱されるため、型番の末尾に「HN」が付く。カラーバリエーションはシルバーの1色になる。
■新しいZX100は「ZX1の後継機」であり、ZX2との「音の違い」が楽しめる上位機
本機は2013年に発売された初のハイレゾ対応“ウォークマン”の高級機「NW-ZX1」の後継モデルとして発売される。NW-ZX2はシリーズのフラグシップとして販売を継続する。
IFAのプレスカンファレンス会場で、ソニーのウォークマンの開発を担当するV&S事業部 サウンド1部1課 シニア エレクトリカル エンジニアの上村秀行氏に、本機のコンセプトを聞くことができた。
「最近はソニーのXperiaシリーズをはじめ、スマートフォンやタブレットにもハイレゾの音楽を聴ける端末が増えてきました。新製品『NW-ZX100』は、よりいい音を聴くために贅を尽くしたポータブルオーディオ専用機をアピールすることで、スマホで聴くハイレゾからのステップアップを狙っている方々の期待に応える製品として提案したいと考えています」(上村氏)
また「ZX100はフラグシップモデルであるZX2の下位モデルではない」と上村氏は強調する。つまり、ZX1とZX2の関係がそうであったように、それぞれに違った音の個性が楽しめるよう、ZX100ではZX1の方向性を踏襲した「エネルギッシュでスピード感・エッジ感のある独自の音づくり」を大事にしながら、ZX2とサウンドのキャラクターを振り分けているのだという。
■ZX1からどこが変わった?
前機種の「NW-ZX1」から進化したポイントを探っていこう。
まず最初に本体の外観だが、横幅がやや狭くなり、縦長なルックスに変わっている。液晶ディスプレイのサイズはZX1の4.0インチから、ZX100では3.0インチへと少し小さくなっている。液晶ディスプレイ周りでもう一つ大きく変わった点は、タッチパネル操作ではなくなったこと。プラットフォームもZX1ではAndroid OSを使っていたが、ZX100ではオーディオ再生専用機として音質をさらに研ぎ澄ますため独自の組み込みOSに変更した。フロントパネルの十字操作キーと決定ボタン、BACK/OPTIONキーのほか、側面に設けられた曲操作、ボリューム操作キーなどのハードウェアキーで全ての操作を行うUI設計になっている。操作のフィーリングとしてはNW-A10シリーズに近い感覚だ。
デザインはZX1のプレミアムなテイストを踏襲。アルミの削り出し材を使い、表面をマットに仕上げた。背面パネルにはZX1と同じく、滑りにくいよう樹脂のパネルを貼り付けているが、シボ加工がZX1のものよりもきめ細かくなった。ZX1の背面はボトム側に向かって段差を設けたデザインだったが、ZX100ではよりフラットに近づけている。本体は薄くなったように見えるが、実際のところ、ZX1よりもわずかに厚くなっているようだ。
楽曲再生中の表示については、画面の最上部にバッテリー残量やノイズキャンセリング機能のON/OFFなどステータスをアイコンで表示。メインのホーム画面にウィジェットのような簡易音楽プレーヤーアプリを大きく表示。再生や一時停止、曲操作などの基本的な楽曲コントロールの操作は、アイコンにカーソルを合わせて選択することでホーム画面からも行える。さらにその下の段には設定や各種アプリへのショートカットアイコンが並んでいて、選択することで切り替わる。操作感は好みが分かれるところかもしれないが、ハードウェアキーなら誤操作が減りそうだ。
前機種のZX1はAndroid OS搭載機だったこともあってWi-Fi通信機能が内蔵されていたが、ZX100ではこれを大胆に省いて、スタンドアローン機とした。このためアプリの追加はできない。ワイヤレス音楽再生はBluetoothベースになり、ハイレゾ相当の高音質なBluetooth再生が楽しめるLDACコーデックもサポートする。aptXにも対応している点がZX2との差分になる。なおZX1はSBCのみをサポートしていた。NFCによるワンタッチペアリングは利用できる。
ハイレゾ音源はリニアPCMが最大192kHz/24bitのWAV/FLAC/ALAC/AIFF形式のファイル再生に対応。ZX1はファームウェアのアップデートによりDSD 2.8HzまでのリニアPCM変換再生に対応するプレーヤーだったが、ZX100では出荷時からDSD 5.6MHzまでリニアPCM形式に変換しながら再生できる。対応フォーマットはDSFとDSDIFF。DSD再生時にはスローロールオフとシャープロールオフの2種類のデジタルフィルターが選択できるほか、リニアPCMと同じ音量レベルにゲインが設定できる機能はZX2と同等のものを追加している。
ハイレゾ音源を保存するためのストレージは、ZX1では128GBの内蔵メモリーに限られていたが、ZX100ではこれに加えてmicroSDカードスロットを新設した。
国内・海外のユーザーに好評を博しているというデジタルノイズキャンセリング機能も追加された。これは前機種のZX1だけでなく、フラグシップのZX2にもない機能だ。ヨーロッパで発売される「NW-ZX100HN」の場合は同梱されるイヤホン「MDR-NW750」を組み合わせて、本体設定からノイズキャンセリング機能をオンにすることでより静かな環境でハイレゾ再生が楽しめる。なおノイズキャンセリング機能は同梱のイヤホンか、ソニーの「MDR-NWNC33」など対応する製品と組み合わせた場合にのみ利用できるようだ。
内蔵バッテリーのスタミナも強化された。ハイレゾの連続再生時間はZX1の約16時間からZX100では約45時間に伸びている。
■ZX100に採用された高音質化技術
ウォークマンの新クラスモデルとして、ZX100でもZX1とZX2から続く音質向上のためのアプローチを実践。オーディオ再生専用機として高品位な音楽再生を目指して随所に強化策を盛り込んだ。
まずベーシックなところでは、ソニー独自のフルデジタルアンプ「S-Master HX」を継続投入。ハイレゾ以外のCDリッピングや音楽配信系の音源も良い音で聴けるよう、アップコンバート機能の「DSEE HX」も搭載する。ソニーの音もの機能のイコライザープリセットである「ClearAudio+」については、デフォルトはOFFになっているが、ハイレゾ音源の再生時も含めてONに切り替えることで、低音の強化をはじめ独自のテイストに味付けされたサウンドを楽しむことができる。
音質に影響を与えるパーツの高音質化対策も徹底している。デザインの紹介で触れた通り、筐体にはアルミの削り出し材が使われているが、シャーシを一体化したモノコック構造とすることで高い剛性を獲得。さらにシャーシに低インピーダンス化を施した金属製のバスプレートを合体させた。本体が小さくなり基板が小型化されたことから、グラウンドを強化するための策を施した。その効果として、ZX1へのリクエストとして寄せられることの多かった「低音再生の強化」を図りながら、よりクリアで重心の低い低音が再生できるようになっている。
メインの8層構造・厚膜銅箔プリント基板にも音質向上のための工夫を凝らした。上下層の配線を電気的につなぐために設けられたているVIA(ビア)部分には改良を加えた。その進化の詳しい内容について、ソニーの上村氏に訊ねた。
「通常、VIAの部分は貫通した穴にメッキ処理をかけて配線を裏表に経由させています。ここの部分を銅メッキで埋めてしまうFilled VIA構造を採用すれば、電気信号を通せる面積が広げられることに着目しました。その効果としては、電源をより安定化できるので、低音が引き締まり、高域はより伸びやかになってきます。各帯域の音がよりスムーズにつながり、全体に余裕が生まれてきます」。
おなじ高音質化への取り組みは、今回IFAの会場で同時に発表されたNW-A20シリーズにも採用されている。
さらに基板には低誘電率の材料を使った。多層基板の各層の結合を防いでコンデンサ成分をなくすことで、信号がスムーズに流れるようにしている。基板にパーツを固定するための“はんだ”の材料も進化している。
ソニーが独自に開発した高純度無鉛はんだの素材は、金属結晶の品質を高めて各帯域のバランスを自然に整えながら、さらに臨場感の高いサウンドを実現している。さらに基板や金属部品を固定するために使われる約30本のビスもカスタマイズして新規に開発を起こしたものだ。特徴は、ビスの軸の表面を覆う緩み止めに導電フィラーを練り込むことで導電性を持たせたこと。これにより基板を通る電気信号が安定し、より低音を引き締める効果がある。
ほかにも新製品ZX100には、ZX2/ZX1の開発で培ってきた高音質化技術が継承されている。ZX1と同様、ヘッドホン駆動電源のコンデンサーには最新世代のOS-CONを4基搭載。ノイズを抑えたクリアで量感のある低音を実現する。ZXから採用されたフィルムコンデンサ、電池部に低抵抗ケーブルと保護回路が充実したスピード感あふれる中高域再生を支えている。
基板上のオーディオ回路は、デジタルとアナログそれぞれの回路を限られた基板のスペース上で最適にレイアウトすることで、シャープでキレのある音づくりに結びつけている。
ヘッドホンジャックは今回デジタルノイズキャンセリング機能に対応したことから5極のステレオミニ仕様となるが、ヘッドホンジャックと基板の間を接続するケーブルは通常のフラットケーブルではなく、5本の線が小分けになったOFCケーブルの線材でつなぐことで、ボーカルを中心としたミッドレンジの特性を高めている。なおZX100では、ZX2が対応しているグラウンド分離接続はサポートしていない。
ヘッドホン出力のLCフィルターには4mm角コイルや高品位なメルフ抵抗を採用して、全帯域の音の解像感を向上。クロックはクロックは44.1kHz系用と48kHz系用を別々に設けてCDリッピングのソースの音もよりクリアに再現可能にした。