HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2017/01/10 16:20
<CES>DTS、テレビの下向きスピーカーでも高さ方向を感じられる「DTS VIRTUAL:X」デモ
「Play-Fi」やVR用「DTS Headphone:X」も
米ラスベガスで開催された国際家電見本市 2017 International CES。DTSは、新たなポストプロセッシング技術「DTS VIRTUAL:X」のテレビスピーカーからの再生や、VR用の新たな「DTS Headphone:X」のデモを披露した。
「DTS VIRTUAL:X」は、トップスピーカーやイネーブルドスピーカーを使わずにイマーシブオーディオを実現する最新ポストプロセッシング技術。サウンドバーやAVアンプによる5.1chスピーカーシステムなど、天井に設置するトップスピーカーや天井に音を反射させるイネーブルドスピーカーを持たない機器や環境において、高さ方向の音を再現するイマーシブオーディオを実現する。ポストプロセッシングの名が示すとおり、入力された信号に対して機器側で処理を行ってイマーシブオーディオを実現する、いわゆるバーチャルサラウンドの一種と言える。
ブースで体験できたのは、LG製テレビを使ったデモ。11.1chの映像ソースをBDプレーヤーで再生してAVアンプでデコード、そこからテレビに送り、テレビ内蔵の2chスピーカーからバーチャルサラウンドを再生するというデモが行われた。
体験してみると、なるほどたしかにテレビの2chスピーカーからであっても、高さ方向の音を感じられるようになる。11.2chソースに含まれる高さ方向の音情報をうまく処理できている印象だ。
また、上記の通り本技術は機器側で処理を行うものであるため、ブルーレイや配信などコンテンツ側が対応している必要はない。そのため、例えば過去の7.1ch/5.1ch音声のBDソフトなどでも、対応機器であれば本技術を適用させて楽しむことができる。
ここでひとつポイントになるのが、セリフの定位感はしっかり残しつつ、作品全体としては高さ方向の音も感じさせるように処理すること。マルチチャンネルの場合、セリフの音情報は主にセンターチャンネルに割り当てられるが、ここにはセリフ以外の情報も入っている。このなかからセリフ部分をしっかり残し、周囲の環境音などだけをイマーシブ化し、セリフはしっかりと聴こえるように処理するのだ。
なお、テレビ向けのDTS VIRTUAL:Xは、薄型テレビでは採用例が非常に多い、下向き配置のいわゆるインビジブルスピーカーを前提にしているとのこと。下向き配置スピーカーであっても高さ方向の音を手軽に感じさせられるようにするという。
DTS JAPAN 代表取締役の黒川剣氏は、「2018年モデルのテレビに、DTS VIRTUAL:X対応モデルが登場するといいなと思っている。実際にサウンドバーやAVアンプでは採用を検討してくれている日本メーカーもある」とコメント。「早ければ今年秋のIFAや来年のCESで何か対応モデルが登場する可能性もあるかもしれない」とした。
また、テレビ関連では「Play-Fi」もデモ。米ディフィニティブ製の2.1chサウンドバーとワイヤレススピーカー2本をPlay-Fiで接続し、Play-Fi対応スピーカーをリアルサラウンドシステムのリアスピーカーなどとして手軽に追加できることを披露した。
なお上記のサウンドバーとワイヤレススピーカーは元々別々で販売されているもので、マルチチャンネルシステムとして展開しているものではない。つまり、別の部屋で使っているワイヤレススピーカーをリビングに持ってきて、映画鑑賞のときだけワイヤレスのリアスピーカーとして利用するなどといったことができるわけだ。
また、スピーカー間の信号遅延も1ms以下を実現。類似の技術では一般的に30ms〜40msであるところを大幅に短縮できているという。
なおPlay-Fiでは5.1chまでの接続に対応。さらにPlay-Fi対応機器同士であれば、メーカーを問わず接続することができる。
黒川氏は「バーチャルサラウンドのバーチャル感が好みでない場合などは、Play-Fiでリアスピーカーを足してリアルサラウンドにできる」と利点を説明。「AVアンプでマルチチャンネルを常時構築するほどではないけど、サウンドバーだけだと少し寂しい、というような人に向いていると思う」と語った。
そのほか、VR用にチューニングした「DTS Headphone:X」もデモ。新たに距離情報も測るようすることで、従来はどちらかというと7.1ch的だった音場が、360度すべての音の方向を、シームレスに感じられるようになったという。
「DTS VIRTUAL:X」は、トップスピーカーやイネーブルドスピーカーを使わずにイマーシブオーディオを実現する最新ポストプロセッシング技術。サウンドバーやAVアンプによる5.1chスピーカーシステムなど、天井に設置するトップスピーカーや天井に音を反射させるイネーブルドスピーカーを持たない機器や環境において、高さ方向の音を再現するイマーシブオーディオを実現する。ポストプロセッシングの名が示すとおり、入力された信号に対して機器側で処理を行ってイマーシブオーディオを実現する、いわゆるバーチャルサラウンドの一種と言える。
ブースで体験できたのは、LG製テレビを使ったデモ。11.1chの映像ソースをBDプレーヤーで再生してAVアンプでデコード、そこからテレビに送り、テレビ内蔵の2chスピーカーからバーチャルサラウンドを再生するというデモが行われた。
体験してみると、なるほどたしかにテレビの2chスピーカーからであっても、高さ方向の音を感じられるようになる。11.2chソースに含まれる高さ方向の音情報をうまく処理できている印象だ。
また、上記の通り本技術は機器側で処理を行うものであるため、ブルーレイや配信などコンテンツ側が対応している必要はない。そのため、例えば過去の7.1ch/5.1ch音声のBDソフトなどでも、対応機器であれば本技術を適用させて楽しむことができる。
ここでひとつポイントになるのが、セリフの定位感はしっかり残しつつ、作品全体としては高さ方向の音も感じさせるように処理すること。マルチチャンネルの場合、セリフの音情報は主にセンターチャンネルに割り当てられるが、ここにはセリフ以外の情報も入っている。このなかからセリフ部分をしっかり残し、周囲の環境音などだけをイマーシブ化し、セリフはしっかりと聴こえるように処理するのだ。
なお、テレビ向けのDTS VIRTUAL:Xは、薄型テレビでは採用例が非常に多い、下向き配置のいわゆるインビジブルスピーカーを前提にしているとのこと。下向き配置スピーカーであっても高さ方向の音を手軽に感じさせられるようにするという。
DTS JAPAN 代表取締役の黒川剣氏は、「2018年モデルのテレビに、DTS VIRTUAL:X対応モデルが登場するといいなと思っている。実際にサウンドバーやAVアンプでは採用を検討してくれている日本メーカーもある」とコメント。「早ければ今年秋のIFAや来年のCESで何か対応モデルが登場する可能性もあるかもしれない」とした。
また、テレビ関連では「Play-Fi」もデモ。米ディフィニティブ製の2.1chサウンドバーとワイヤレススピーカー2本をPlay-Fiで接続し、Play-Fi対応スピーカーをリアルサラウンドシステムのリアスピーカーなどとして手軽に追加できることを披露した。
なお上記のサウンドバーとワイヤレススピーカーは元々別々で販売されているもので、マルチチャンネルシステムとして展開しているものではない。つまり、別の部屋で使っているワイヤレススピーカーをリビングに持ってきて、映画鑑賞のときだけワイヤレスのリアスピーカーとして利用するなどといったことができるわけだ。
また、スピーカー間の信号遅延も1ms以下を実現。類似の技術では一般的に30ms〜40msであるところを大幅に短縮できているという。
なおPlay-Fiでは5.1chまでの接続に対応。さらにPlay-Fi対応機器同士であれば、メーカーを問わず接続することができる。
黒川氏は「バーチャルサラウンドのバーチャル感が好みでない場合などは、Play-Fiでリアスピーカーを足してリアルサラウンドにできる」と利点を説明。「AVアンプでマルチチャンネルを常時構築するほどではないけど、サウンドバーだけだと少し寂しい、というような人に向いていると思う」と語った。
そのほか、VR用にチューニングした「DTS Headphone:X」もデモ。新たに距離情報も測るようすることで、従来はどちらかというと7.1ch的だった音場が、360度すべての音の方向を、シームレスに感じられるようになったという。