• ブランド
    特設サイト
公開日 2018/01/12 12:43

<CES>上向きスピーカーなしでアトモス対応を実現。ソニーの新サウンドバー開発意図を担当者に訊く

「HT-Z9F」「HT-X9000F」の企画&開発担当者インタビュー
編集部:小野佳希
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
米国ラスベガスで開催されている2018 International CESにて、ソニーは、3.1chモデルとして世界で初めてドルビーアトモスに対応したサウンドバー「HT-Z9F」と、2.1chサウンドバー「HT-X9000F」を発表。製品の企画と開発に携わった櫻庭佑輔氏、北戸英理氏の両名に、製品の特徴と開発意図を訊いた。

ソニービデオ&サウンドプロダクツ(株) Sound商品企画2課 櫻庭佑輔氏、ソニービデオ&サウンドプロダクツ(株) 音響設計1課 北戸英理氏

HT-Z9F

両機はともにバータイプの本体スピーカーとワイヤレスサブウーファーによるシステムで、ドルビーアトモスおよびDTS:Xに対応。Z9Fは3.1chサウンドバーとして世界で初めてのドルビーアトモス対応モデルとなる(関連ニュース)。

大きな特徴が、フロントスピーカーだけで7.1.2ch構成の3次元立体音響を仮想的に実現する「Vertical Surround Engine」を新たに搭載したこと。

HT-X9000Fのバースピーカー部

「今回の2モデルは、上向きに音を出すイネーブルドスピーカーを搭載していません。Vertical Surround Engineによって、フロントに向いたスピーカーだけで立体音響を実現しているのです」と両名は胸を張る。

バーチャルサラウンドの技術としては、同社は「S-Force/S-Force PROフロントサラウンド」で長い実績を持っている。「今回の2モデルも引き続きS-Force PROフロントサラウンドを搭載します。水平方向をS-Forceで作り、高さ方向をVertical Surround Engineで処理しているイメージです」とのことだ。

イネーブルドスピーカーから出した音を天井に反射させないという方法を採用しているわけだが、ドルビーアトモスによる立体音響を実感できるレベルを実現するまでには、やはりかなり苦労したようだ。「ドルビーさんにご協力いただき、1年以上に渡ってやり取りを重ねました」という。

フロント向きスピーカーだけで立体音響を実現

同社サウンドバー最上位機のST5000は上向きのイネーブルドスピーカーを装備

実際、バーチャルでのアトモス対応実現はメリットも大きい。吹き抜けだったり、天井が斜めになっていたりなどで音の反射を利用しづらい部屋でもドルビーアトモスを楽しめるのだ。

また、今回の2モデルは小型な点も特徴。「そもそも、(リアルのマルチチャンネル環境ではなく)サウンドバーを購入しようという方は、お手軽さを求めているわけです」と小型化による設置性の良さへのニーズがあると説明。そこで今回のHT-Z9FとHT-X9000Fはイネーブルドスピーカーを省いたことで小型化し、より設置性を高めた。

「一方で、世の中にはドルビーアトモスのコンテンツがどんどん増えていっています。『小さくしたいけど豊かなサウンドは楽しみたい』というお客様のために、今回Vertical Surround Engineを開発したのです」と説明する。

なお、リモコンには「VERTICAL S.」ボタンを装備。同ボタンを押すことで、テレビ番組を始めとする非アトモスコンテンツも7.1.2chにアップスケーリングして楽しめる。

リモコンに専用ボタンを装備

「S-Forceを様々な製品に搭載してきたように、Vertical Surround Engineも今後広く使っていきたいと考えています。まだ具体的にお話しできるものがあるわけではありませんが、今後の展開もぜひご期待いただきたいですね」と語ってくれた。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX