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公開日 2020/10/13 16:43
「NHKは抜本的な改革を断行すべき」。民放連がNHKのネット配信計画に意見
実施費用の上限撤廃を大きく問題視
日本民間放送連盟(民放連)は、NHKが公表した2021−2023年度経営計画案におけるインターネット活用業務実施基準(素案)に対する意見を表明した。
意見では、既存業務の大幅見直しを行わずに、インターネットを活用した業務に多額の受信料をつぎ込むことに反対の姿勢を示し、「NHKは自ら“三位一体改革”の具体策を早急に示し、国民・視聴者の理解を得て抜本的な改革を断行すべき」と表明した。
民放連では、NHKの経営計画案の最大の問題点として、ネット配信など実施費用について「受信料収入の2.5%の上限を撤廃し、中期経営計画に記載するとした点」と指摘。NHK受信料は放送法に基づいて“放送”のために徴収しているものであり、その受信料を“配信”に使うことには、必然的に抑制的な管理が求められると主張した。
さらに、受信料収入の2.5%という費用上限は、総務省の「放送を巡る諸課題に関する検討会」で積み重ねられてきた議論において、NHKが自ら設定したものと紹介。「その基準を何ら明確な説明なく撤廃することは、これまでの議論を蔑ろにするものであり、到底容認できない」とし、「費用の上限を明確な数値として示すべき」と指摘している。
また、総務省による「日本放送協会のインターネット活用業務の実施基準の認可に関するガイドライン」は、「業務の実施に過大な費用を要するものでないこと」を認可要件の一つに掲げ、「受信料財源業務の実施に要する費用の上限が適正かつ明確に定められていること」を具体的な審査基準として明記しいるが、費用上限が明確に示されていないNHKの計画案は、認可要件を満たしていないとも指摘した。
加えて、ガイドラインでは「法第15条の目的達成に資すること」も認可要件の一つとし、「市場の競争を阻害しないこと」を具体的審査基準に掲げているが、歯止めとなるべき費用上限が明示されないまま、受信料財源を背景にNHKがインターネットの活用を拡大することは、民間企業による市場競争に影響を及ぼしかねず、その点からも適切ではないとした。
さらに、NHK経営計画案でのインターネット活用業務に対する「現時点の費用の見通し」について、「来年度のオリンピック・パラリンピック東京大会が簡素化の方向で検討されていることを考慮していない点や、大会開催後の2022年度以降も2021年度とほぼ同水準の費用を見込んでいることは、抑制的な姿勢とは程遠い」と意見している。
そして、総務省が昨年11月に提示した(NHKのインターネット活用業務の認可申請に対する)「基本的考え方」にも言及。「令和2年度については、インターネット活用業務の費用の上限は、一時的に発生する大会に関する業務の費用を除き、『受信料収入の2.5%』を維持することとし、既存のインターネット活用業務についても、真に必要なものかを検証して見直し、効率化を図ることが望ましい」と記していると言及した。
しかしながら「この1年のあいだに既存業務や受信料の見直しはまったく進んでいない」と民放連は指摘し、「にもかかわらず、上限を取り払い、オリンピック・パラリンピック東京大会開催後の実施費用を過大に積むことは、『基本的考え方』やこれに伴う真摯な議論を完全に反古にするものだ」と意見している。
意見では、既存業務の大幅見直しを行わずに、インターネットを活用した業務に多額の受信料をつぎ込むことに反対の姿勢を示し、「NHKは自ら“三位一体改革”の具体策を早急に示し、国民・視聴者の理解を得て抜本的な改革を断行すべき」と表明した。
民放連では、NHKの経営計画案の最大の問題点として、ネット配信など実施費用について「受信料収入の2.5%の上限を撤廃し、中期経営計画に記載するとした点」と指摘。NHK受信料は放送法に基づいて“放送”のために徴収しているものであり、その受信料を“配信”に使うことには、必然的に抑制的な管理が求められると主張した。
さらに、受信料収入の2.5%という費用上限は、総務省の「放送を巡る諸課題に関する検討会」で積み重ねられてきた議論において、NHKが自ら設定したものと紹介。「その基準を何ら明確な説明なく撤廃することは、これまでの議論を蔑ろにするものであり、到底容認できない」とし、「費用の上限を明確な数値として示すべき」と指摘している。
また、総務省による「日本放送協会のインターネット活用業務の実施基準の認可に関するガイドライン」は、「業務の実施に過大な費用を要するものでないこと」を認可要件の一つに掲げ、「受信料財源業務の実施に要する費用の上限が適正かつ明確に定められていること」を具体的な審査基準として明記しいるが、費用上限が明確に示されていないNHKの計画案は、認可要件を満たしていないとも指摘した。
加えて、ガイドラインでは「法第15条の目的達成に資すること」も認可要件の一つとし、「市場の競争を阻害しないこと」を具体的審査基準に掲げているが、歯止めとなるべき費用上限が明示されないまま、受信料財源を背景にNHKがインターネットの活用を拡大することは、民間企業による市場競争に影響を及ぼしかねず、その点からも適切ではないとした。
さらに、NHK経営計画案でのインターネット活用業務に対する「現時点の費用の見通し」について、「来年度のオリンピック・パラリンピック東京大会が簡素化の方向で検討されていることを考慮していない点や、大会開催後の2022年度以降も2021年度とほぼ同水準の費用を見込んでいることは、抑制的な姿勢とは程遠い」と意見している。
そして、総務省が昨年11月に提示した(NHKのインターネット活用業務の認可申請に対する)「基本的考え方」にも言及。「令和2年度については、インターネット活用業務の費用の上限は、一時的に発生する大会に関する業務の費用を除き、『受信料収入の2.5%』を維持することとし、既存のインターネット活用業務についても、真に必要なものかを検証して見直し、効率化を図ることが望ましい」と記していると言及した。
しかしながら「この1年のあいだに既存業務や受信料の見直しはまったく進んでいない」と民放連は指摘し、「にもかかわらず、上限を取り払い、オリンピック・パラリンピック東京大会開催後の実施費用を過大に積むことは、『基本的考え方』やこれに伴う真摯な議論を完全に反古にするものだ」と意見している。