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公開日 2024/06/07 19:04
アニメ制作会社ガイナックスが破産申請。多額の負債を抱え「完全に運営能力を喪失」
管理作品の今後については別途案内予定
アニメ制作会社のガイナックスは、去る5月29日、東京地方裁判所に対し破産手続開始の申し立てを行い、受理されたことを本日6月7日に発表した。同社管理作品の今後の運用については、破産手続きによる確定後、別途案内が行われるという。
同社は1984年の設立以来、アニメーション制作やゲームソフトの制作販売等を実施。現在、(株)カラー代表取締役を務める庵野秀明氏や、樋口真嗣氏、前田真宏氏らトップクリエイターが在籍し、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』『トップをねらえ!』『新世紀エヴァンゲリオン』といったヒット作を繰り出してきた。
草創期スタッフの退社後においても、2007年に『天元突破グレンラガン』、2010年に『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』といった作品を送り出していたが、本発表によれば2012年ごろから「見通しの甘い飲食店経営」「無計画なCG会社の設立」「経営陣・運営幹部による会社を私物化したかのような運営」が見られたとのこと。
さらに2018年には、当時の代表取締役から映像制作に知見のない人物への株式譲渡が行われ、2019年にはその人物が代表取締役に就任直後、未成年者への性加害で逮捕。多額の負債を抱える中、完全に運営能力を喪失するに至ったという。
そして、前代表取締役の不祥事から発した混乱を収拾するため、債権者でもあるカラーの支援のもと、関係各社から取締役を専任し2020年2月に経営陣を刷新。経営実態を検めた結果、多額の金融機関からの借入や、アニメーション業界各社への債務不履行、知的財産や作品資料を正当な権利者の許諾なく、上述の経営陣・運営幹部の会社や個人へ売却/譲渡するなどの事実が判明した。
それらの正常化や、今後の作品制作/運用を継続可能とする為の権利確認/整理などに取り組んだものの、「多くの旧経営陣が株主として残る状況に加え、前体制時に積みあがっていた高額負債解消には至らなかった」とし、本年5月に債権回収会社から債権請求訴訟の提訴を受けるにおよび、業務継続は困難と判断。破産の申し立てを行ったとしている。
なお同社の屋号やブランドの他者による悪用、乱用を避けるため、「ガイナックス(GAINAX)」の商標は、すでにカラーが取得管理を実施している。
加えて「ガイナックス社」とは、「株式会社ガイナ(スタジオガイナ)」、および「福島ガイナ」(以上いずれも、旧「福島ガイナックス」)、「ガイナックスインターナショナル(GAINAX International)」「GAINAX京都」「米子ガイナックス」「株式会社ガイナックス新潟」「GAINAX WEST」などの、類似社とは別の法人であることを明記。今後、カラーとの間での利用許諾の無いガイナックス商標の運用は、不正使用となる可能性があると呼びかけている。
なお本発表に関連して、カラーも自社の立場からの補足としてリリースを掲載。ガイナックス経営改善に向けた提案や、援助的な融資の実施、「手の施しようのない状況の債務超過」といった内情把握に至るまでの流れを記しつつ、「40年弱の歴史を持つアニメーションスタジオがこのような最後を迎えてしまい、残念でなりません」とコメントを残している。
同社は1984年の設立以来、アニメーション制作やゲームソフトの制作販売等を実施。現在、(株)カラー代表取締役を務める庵野秀明氏や、樋口真嗣氏、前田真宏氏らトップクリエイターが在籍し、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』『トップをねらえ!』『新世紀エヴァンゲリオン』といったヒット作を繰り出してきた。
草創期スタッフの退社後においても、2007年に『天元突破グレンラガン』、2010年に『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』といった作品を送り出していたが、本発表によれば2012年ごろから「見通しの甘い飲食店経営」「無計画なCG会社の設立」「経営陣・運営幹部による会社を私物化したかのような運営」が見られたとのこと。
さらに2018年には、当時の代表取締役から映像制作に知見のない人物への株式譲渡が行われ、2019年にはその人物が代表取締役に就任直後、未成年者への性加害で逮捕。多額の負債を抱える中、完全に運営能力を喪失するに至ったという。
そして、前代表取締役の不祥事から発した混乱を収拾するため、債権者でもあるカラーの支援のもと、関係各社から取締役を専任し2020年2月に経営陣を刷新。経営実態を検めた結果、多額の金融機関からの借入や、アニメーション業界各社への債務不履行、知的財産や作品資料を正当な権利者の許諾なく、上述の経営陣・運営幹部の会社や個人へ売却/譲渡するなどの事実が判明した。
それらの正常化や、今後の作品制作/運用を継続可能とする為の権利確認/整理などに取り組んだものの、「多くの旧経営陣が株主として残る状況に加え、前体制時に積みあがっていた高額負債解消には至らなかった」とし、本年5月に債権回収会社から債権請求訴訟の提訴を受けるにおよび、業務継続は困難と判断。破産の申し立てを行ったとしている。
なお同社の屋号やブランドの他者による悪用、乱用を避けるため、「ガイナックス(GAINAX)」の商標は、すでにカラーが取得管理を実施している。
加えて「ガイナックス社」とは、「株式会社ガイナ(スタジオガイナ)」、および「福島ガイナ」(以上いずれも、旧「福島ガイナックス」)、「ガイナックスインターナショナル(GAINAX International)」「GAINAX京都」「米子ガイナックス」「株式会社ガイナックス新潟」「GAINAX WEST」などの、類似社とは別の法人であることを明記。今後、カラーとの間での利用許諾の無いガイナックス商標の運用は、不正使用となる可能性があると呼びかけている。
なお本発表に関連して、カラーも自社の立場からの補足としてリリースを掲載。ガイナックス経営改善に向けた提案や、援助的な融資の実施、「手の施しようのない状況の債務超過」といった内情把握に至るまでの流れを記しつつ、「40年弱の歴史を持つアニメーションスタジオがこのような最後を迎えてしまい、残念でなりません」とコメントを残している。