公開日 2017/03/24 17:32
【レビュー】月額600円の価値はある? アニソン聴き放題音楽配信「ANiUTa」を早速テスト!
実践レポート
本日3月24日よりサービス開始となった、アニソンやゲーソン、特撮系、2.5次元系などのタイトルが聴き放題となる定額ストリーミング配信サービス「ANiUTa(アニュータ)」。月額600円(税込)で、ローンチ段階にして50,000曲が聴き放題となるこのサービスを早速試してみた。
そもそもアニュータは、新たに設立された(株)アニュータによる新規事業。フライングドッグ、エイベックス・ピクチャーズ、KADOKAWA、サンライズ音楽出版、東映アニメーション音楽出版、東宝、フロンテイアワークス、ポニーキャニオン、マーベラス、ランティスの10社が参加して立ち上げた、メーカー/レーベルを横断するサービスだ。
他の定額ストリーミング配信サービスとの大きな違いは、楽曲が100%アニソン系で構成されているところ。上記レーベルのほか、mages.やNBCユニバーサル・エンターテイメント・ジャパン、カプコンや日本ファルコムなど、現段階で30レーベルが参加しているだけに楽曲の幅が広い。
一部サービスは無料で利用できるが、当然制限もある。月額600円の有料サービスのメリットは次の4点だ。
・楽曲がフルサイズで聴ける
・音質設定で320kbpsが選択できる
・プレイリスト機能が使用できる
・先行チケット応募が利用できる
無料のお試し版でも楽曲を30秒程度が聴くことができる。しかもイントロからではなく、サビ前などの"聴きどころ”から再生がスタートするという、ファンには嬉しい仕様となっている。ただ、600円という料金に対して得られる恩恵は大きいので、アニソン好きなら普通に有料プランで楽しむべきだろう。
契約は、iOS版ではAppleにより自動更新される。解約はiTunes Storeから登録解除手続きを行う必要がある。解除しない限り引き落としが続くことになるが、更新の手間はないのは楽だ。
曲のラインナップも幅広い。特集「懐かしのアニソン特集〜80's」からは、『北斗の拳』の「愛をとりもどせ!!」や、『トップをねらえ!』の「トップをねらえ!〜FLY HIGH〜」が聴ける一方で、特集「2017年放送アニメ主題歌特集」では『BanG Dream!』の「ときめきエクスペリエンス!」や、『けものフレンズ』の「ようこそジャパリパークへ」などが入っているなど、時代を問わない。
アニソンを気軽に楽しむことができ、アニソン初心者の窓口としても意義のあるサービスになるのではないだろうか。また年齢層の高いユーザーにとっても、懐かしい曲を多く聴くことができるのは嬉しいところ。記者は「幽☆遊☆白書」の主題歌+キャラソン特集に心を掴まれた。
楽曲の検索は「作品名からさがす」「アーティスト名からさがす」「ランキング」のほか、直接キーワードを入力して行うこともできる。特に作品名での検索は、「曲のタイトルは思い出せないけど、あのアニメのオープニングだったことは分かる」という、「アニソンあるある」の解消に大きな力となるはずだ。
実際に600円を払って有料プランを契約。音質をチェックしてみたが、意外にフラットな聴こえ方をする。まったくブーミーではなく、高音も強調することはない。ボーカルが前に出てくるということもなく、収録されたそのままを出すような傾向だ。筆者がCDリッピングした『艦隊これくしょん -艦これ-』の「吹雪」や、『ぼくらの』の「アンインストール」などと聴き比べても、音痩せしている印象はない。
音質面では128kbpsまたは320kbpsが選択できるが、ビットレートを変えて再生開始までにかかる時間に体感の差はない。音質としてはやはり320kbpsと128kbpsの間には大きな差があり、聴き比べると128kbpsは明らかにもの足りない印象を受ける。できる限り320kbpsを選びたい。
また楽曲再生画面では、タイトル、アーティスト名に加え、“どのアニメのOP/EDか”といった情報が表示されるのは嬉しい。再生画面には「ライブラリへの追加」「歌詞表示」「楽曲情報表示」のアイコンが用意されている。
楽曲情報からは「アーティストの他の曲を見る」「収録アルバム」の画面へリンクが貼られ、ある曲を聴きつつ関連曲もプレイリストに追加していく、という使い方が便利。新しい楽曲との出会いにも役立つ。
ただしジャケットの表示が小さく、全画面表示のような機能も用意されていないようだ。表示される情報量を考えると仕方ない部分はあるが、個人的にはアニソンならジャケットの表示サイズは重要だと感じる。(アップデートによりサイズが大きくなりました)
歌詞表示は現状、全てのタイトルに用意されてはいないが、おそらくこれから増えていくことになるだろう。いくつか歌詞がヒットしない楽曲を見つけたが、アルバム収録曲や一部キャラソンなどだった。また、歌詞は無料版でもフルで表示される。
最初のうちは「検索して聴く」プロセスが楽しく、必要を感じなかったが、しばらく聴き進めるうちにプレイリストの重要性が分かる。膨大な曲数から好きに聴けるものの、ある程度落ち着くと「あの曲がまた聴きたい」という欲が出てくる。主に聴く曲や、気分によって使い分けるプレイリストを作成しておくと捗るだろう。
全体として使いやすく、アニソン愛に溢れた作りであることは間違いない。ただ、現状でタイトル数は満足の行くレベルに到達していない。参加レーベルにも、コロンビア、ソニー、キングレコードなどアニソンの主要レーベルが見当たらない。
アニメタイトルで挙げれば「アイドルマスターシンデレラガールズ」「化物語」「ソードアートオンライン」などなど、アーティストで挙げれば、宮野真守、堀江由衣、LiSA、メロキュアなどなどが、現時点ではライブラリに含まれていない(キャラクター名義なら有り)。いまある50,000曲を聴いているうちに追加されることを願う。
今後、他の配信サービスにあるような「誰かの作ったオススメプレイリスト」をユーザー間で共有するようになればさらに楽しくなりそうだ。発展への期待も含めて、アニソン好きであれば入っておいて損はないサービスだろう。(アップデートによりプレイリスト共有機能が追加されました)
そもそもアニュータは、新たに設立された(株)アニュータによる新規事業。フライングドッグ、エイベックス・ピクチャーズ、KADOKAWA、サンライズ音楽出版、東映アニメーション音楽出版、東宝、フロンテイアワークス、ポニーキャニオン、マーベラス、ランティスの10社が参加して立ち上げた、メーカー/レーベルを横断するサービスだ。
他の定額ストリーミング配信サービスとの大きな違いは、楽曲が100%アニソン系で構成されているところ。上記レーベルのほか、mages.やNBCユニバーサル・エンターテイメント・ジャパン、カプコンや日本ファルコムなど、現段階で30レーベルが参加しているだけに楽曲の幅が広い。
一部サービスは無料で利用できるが、当然制限もある。月額600円の有料サービスのメリットは次の4点だ。
・楽曲がフルサイズで聴ける
・音質設定で320kbpsが選択できる
・プレイリスト機能が使用できる
・先行チケット応募が利用できる
無料のお試し版でも楽曲を30秒程度が聴くことができる。しかもイントロからではなく、サビ前などの"聴きどころ”から再生がスタートするという、ファンには嬉しい仕様となっている。ただ、600円という料金に対して得られる恩恵は大きいので、アニソン好きなら普通に有料プランで楽しむべきだろう。
契約は、iOS版ではAppleにより自動更新される。解約はiTunes Storeから登録解除手続きを行う必要がある。解除しない限り引き落としが続くことになるが、更新の手間はないのは楽だ。
曲のラインナップも幅広い。特集「懐かしのアニソン特集〜80's」からは、『北斗の拳』の「愛をとりもどせ!!」や、『トップをねらえ!』の「トップをねらえ!〜FLY HIGH〜」が聴ける一方で、特集「2017年放送アニメ主題歌特集」では『BanG Dream!』の「ときめきエクスペリエンス!」や、『けものフレンズ』の「ようこそジャパリパークへ」などが入っているなど、時代を問わない。
アニソンを気軽に楽しむことができ、アニソン初心者の窓口としても意義のあるサービスになるのではないだろうか。また年齢層の高いユーザーにとっても、懐かしい曲を多く聴くことができるのは嬉しいところ。記者は「幽☆遊☆白書」の主題歌+キャラソン特集に心を掴まれた。
楽曲の検索は「作品名からさがす」「アーティスト名からさがす」「ランキング」のほか、直接キーワードを入力して行うこともできる。特に作品名での検索は、「曲のタイトルは思い出せないけど、あのアニメのオープニングだったことは分かる」という、「アニソンあるある」の解消に大きな力となるはずだ。
実際に600円を払って有料プランを契約。音質をチェックしてみたが、意外にフラットな聴こえ方をする。まったくブーミーではなく、高音も強調することはない。ボーカルが前に出てくるということもなく、収録されたそのままを出すような傾向だ。筆者がCDリッピングした『艦隊これくしょん -艦これ-』の「吹雪」や、『ぼくらの』の「アンインストール」などと聴き比べても、音痩せしている印象はない。
音質面では128kbpsまたは320kbpsが選択できるが、ビットレートを変えて再生開始までにかかる時間に体感の差はない。音質としてはやはり320kbpsと128kbpsの間には大きな差があり、聴き比べると128kbpsは明らかにもの足りない印象を受ける。できる限り320kbpsを選びたい。
また楽曲再生画面では、タイトル、アーティスト名に加え、“どのアニメのOP/EDか”といった情報が表示されるのは嬉しい。再生画面には「ライブラリへの追加」「歌詞表示」「楽曲情報表示」のアイコンが用意されている。
楽曲情報からは「アーティストの他の曲を見る」「収録アルバム」の画面へリンクが貼られ、ある曲を聴きつつ関連曲もプレイリストに追加していく、という使い方が便利。新しい楽曲との出会いにも役立つ。
ただしジャケットの表示が小さく、全画面表示のような機能も用意されていないようだ。表示される情報量を考えると仕方ない部分はあるが、個人的にはアニソンならジャケットの表示サイズは重要だと感じる。(アップデートによりサイズが大きくなりました)
歌詞表示は現状、全てのタイトルに用意されてはいないが、おそらくこれから増えていくことになるだろう。いくつか歌詞がヒットしない楽曲を見つけたが、アルバム収録曲や一部キャラソンなどだった。また、歌詞は無料版でもフルで表示される。
最初のうちは「検索して聴く」プロセスが楽しく、必要を感じなかったが、しばらく聴き進めるうちにプレイリストの重要性が分かる。膨大な曲数から好きに聴けるものの、ある程度落ち着くと「あの曲がまた聴きたい」という欲が出てくる。主に聴く曲や、気分によって使い分けるプレイリストを作成しておくと捗るだろう。
全体として使いやすく、アニソン愛に溢れた作りであることは間違いない。ただ、現状でタイトル数は満足の行くレベルに到達していない。参加レーベルにも、コロンビア、ソニー、キングレコードなどアニソンの主要レーベルが見当たらない。
アニメタイトルで挙げれば「アイドルマスターシンデレラガールズ」「化物語」「ソードアートオンライン」などなど、アーティストで挙げれば、宮野真守、堀江由衣、LiSA、メロキュアなどなどが、現時点ではライブラリに含まれていない(キャラクター名義なら有り)。いまある50,000曲を聴いているうちに追加されることを願う。
今後、他の配信サービスにあるような「誰かの作ったオススメプレイリスト」をユーザー間で共有するようになればさらに楽しくなりそうだ。発展への期待も含めて、アニソン好きであれば入っておいて損はないサービスだろう。(アップデートによりプレイリスト共有機能が追加されました)