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PR 公開日 2024/09/27 06:30

カスタム平面磁界駆動型ドライバー搭載のLETSHUOER「S08」。価格以上の“透明感”を実現したイヤホン

2種のボイスコイルをプリント
野村ケンジ
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■”Sシリーズ”のスタンダードクラスに位置する有線イヤホン


このごろは中華系イヤホンが幾つも日本上陸を果たしているが、そのなかでも注目ブランドのひとつといえるのがLETSHUOER(レットシュオアー)だ。

中国東莞に本拠を置くLETSHUOERは、2016年に設立されたOEM/ODMメーカー「SHUOER(シュオワー)」の自社ブランドで、それまでに培ったOEM/ODMの経験を活かし、有線カナル型イヤホンを中心とした様々な製品を作り出している。そんなLETSHUOERから新製品が登場。それが「S08」だ。

「S08」(17,450円・税込)

LETSHUOERの有線イヤホンラインナップは「Cadenza4」などHi-Fi志向の上級モデル、平面磁界駆動型ドライバーを搭載したミドルアッパークラスの “Sシリーズ” 、ダイナミック型ドライバーを搭載した “Dシリーズ” などいくつかのシリーズ展開が行われているが、この「S08」はSシリーズのスタンダードモデルに位置する製品。

■独自設計の第4世代・平面磁界駆動型ドライバーを導入


上位モデルとは異なる独自設計の13mm 平面磁界駆動型ドライバーが搭載されている。とはいえ、第4世代となる最新ユニットだけあって、随所に興味深い技術が盛り込まれている。

第4世代平面磁界駆動型ドライバーでは、PTR弾性フィルム製のエッジを採用している。これにより、振動板の延性が増強され、弾力のある低域表現を可能にしたという

たとえば、通常は振動板の片面だけにボイスコイルをプリントするが、第4世代では2層のボイスコイルを採用する。振動板はマグネトロンスパッタリングと呼ばれる方式で製造。高純度銅を振動板に吸着させることで剛性を向上させ、音の歪みを抑制し優れた耐久性も実現しているという。また、エッジ部分にはPTR素材の弾性フィルムを追加。これによって低域の質感が向上し、弾みのある低域表現を実現しているという。

S08では2層のボイスコイルで振動板を挟み込む構造を採用することで、共振を大幅に減少させることが可能になったとする。また、音の立ち上がりも鋭くなったという。

一方、2pinの着脱式ケーブルには、銀メッキ単結晶銅による4芯構造を採用するなど、音質に重きを置いたモノづくりが行われている。また、3.5mmと4.4mmプラグが交換可能となっているのはとても便利だ。加えて、イヤーピースもバランスとヴォーカル、2タイプ付属していて好みに応じて使い分けられるのも嬉しい。

■歪みを感じさせない自然な音色でチューニングも絶妙


さて、肝心のサウンドはというと、平面磁界駆動型ドライバーならではの特徴、歪みの少なさや音色の自然さなどはしっかりと活かしつつ、その弱点、高域がセンシティブ過ぎてしまい、歪んでしまうような現象を解消するなど、絶妙なチューニングが特徴だ。

宇多田ヒカル「BAD MODE」は重心の低いリズムとややハスキーなヴォーカルが絶妙なバランスを見せる、落ち着きのある演奏が好ましい。低域の量感は必要充分といえ、エネルギー感も高いため、YOASOBIやCreepy Nutsがノリよく楽しい。

いっぽうで、歪みを感じない自然な音色は、チェロなどの弦楽器も印象的、空間的な響きまでしっかりと感じられる。また、高域が強調されることなく、それでいてメリハリのしっかりした表現のおかげで、Jポップだけでなくハードロック系も聴きやすい。この価格でこの音質は見事なもの。曲調の得手不得手もなく、多くの人にオススメできる製品だ。

■上位機種「S15」のサウンドもチェック


最後に、「VGP2024 SUMMER」で金賞を受賞した上位機種「S15」も少し紹介しておこう。第3世代14.8mm平面磁界駆動型ドライバー1基に加え、独自の「R-Sonic」パッシブフィルターモジュール1基を搭載している恩恵か、低音のフォーカスがお見事。中高域の解像感も「S08」よりも良質になり、音色傾向もリアルさが増す。万能選手の「S08」とリアル志向の「S15」、聴き比べて好みの1台を選ぼう。

「S15」(52,370円・税込)

「インナーイヤー型ヘッドホン(5万円以上7.5万円未満)」部門で金賞を獲得



[SPEC]
■LETSHUOER「S08」
●型式:平面磁界駆動型 ●ドライバー口径:13mm ●再生周波数帯域:20Hz – 40kHz ●インピーダンス:26Ω ●付属品:イヤーチップ(シリコン2種 S/M/L)、3.5mm交換用プラグ、4.4mm交換用プラグ、キャリングケース

(提供:ナイコム株式会社)



本記事は「プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN

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