公開日 2016/09/14 14:00
GIGA MUSIC独占先行配信!永遠不滅の青春を歌い演じる中村雅俊「The Songs」をハイレゾで聴く
連続企画:日本コロムビアのハイレゾ音源レビュー
音楽配信サイト「GIGA MUSIC」にて、名門・日本コロムビアが擁する選りすぐりの未ハイレゾ化音源が、続々とハイレゾで登場することとなった。しかも独占先行配信。既に様々なアーティストの音源が配信中で、今後も多彩なラインナップが予定されているという。
Phile-webではこのハイレゾ音源を連続レビューする企画をスタート。リリース当時のエピソードや、ハイレゾになったからこそ注目したい聴きどころをたっぷりとご紹介したい。
The Songs / 中村雅俊
96kHz/24bit FLAC
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永遠不滅の青春を歌い演じる「二刀流」の代表
俳優としても歌手としても一流で国民的スターという人がいる。芝居が本業で歌は余芸というのでなく、どちらにもお客さんが沢山押し寄せる人だ。日本ハムファイターズの大谷翔平みたいな存在。二刀流というやつだ。
真っ先に思い浮かぶのが石原裕次郎。1960年代オジイちゃんの世代のスターだ。21世紀、現代の日本だったら誰だろう。福山雅治だ。この二人に共通するのは、同性(男性)に人気があることだ。福山雅治は男性限定のコンサートを開催したほど。「マーシャ!マーシャ!」と(男たちの)凄まじい声援が想像すると聞こえてきて苦笑。
筆者が青春を送った1970〜80年代から探してみよう。ウン、中村雅俊だ。この人も男性の間で女性に負けない人気がある。文学座出身で、学生の頃はありとあらゆるアルバイトをしたようだが就職歴無。ぬーぼーとした長身がいかにも1970年代若者の理想像らしいノンシャランな自由人。
でも、これだけメジャーになったのは、勝手気儘なようで最後はきちんと筋を通す男気があるのだろう。地方(宮城県)出身らしく律儀で面倒見がよさそうだ。何より笑顔が似合って印象が明るい。だから周囲に男も女も人が集まる。この男は何かをやってくれそうだ…と。
ドラマ主演代表作の一つ、「ゆうひが丘の総理大臣」の主人公大岩雄二郎と中村雅俊はビジュアル(漫画)上似ても似つかない。役柄になり切れたのは若者のリーダーシップを演じ切ったからなのだ。
男っぷりのよさと天性のスター性。どちらかというと俳優の印象が強いが、デビュー作「われら青春!」の挿入歌「ふれあい」がミリオンセラーになったのをきっかけにトップ歌手へと駆け上がり、コンサートツアーは1400回を越えたという。発表したアルバムは何と40作(ベスト盤、LIVE盤を含む)。近年では東日本大震災被災者応援ソング「花は咲く」プロジェクトの参加メンバーでもある。
デビュー以来在籍する日本コロムビアから中村雅俊のベスト盤「The Songs」(ベスト盤は何度か発売されているが2005年の最新版)のハイレゾ配信が始まった。初期楽曲は当然アナログ録音で16ch。そして歌手生活の長さを反映してアナログ24chへ、1980年代半ばにPCM録音に。代表曲17曲を厳選してデジタルアーカイブしたCDをさらにハイレゾリマスタして誕生した決定版だ。すでにiTunes(AAC)で中村の歌を聞いているファンもいるだろう。96kHz/24bitの高音質でもう一度「永遠の青春」を歌い続ける中村雅俊に耳を傾けよう。
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