公開日 2020/02/10 06:30
NHKのネット配信、今後どうなる?「スマホを持ってるだけで受信料徴収」になるか考える
インターネットでの配信状況まとめ
地上波でテレビ放送する番組をインターネットで同時配信する「NHKプラス」の発表に続き、AmazonのPrime Videoチャンネルに「NHKオンデマンド」として参加することも発表したNHK。とかくインターネットでは受信料制度を中心にNHKに対して否定的な声が多いが、まずは現時点でのNHKのネット配信の状況を改めて確認しておこう。
本記事掲載の2020年2月時点でNHKの番組をネットで見る方法は3つある。NHK自身が運営している「NHKオンデマンド」(月額990円または単品110円〜)、Amazon Prime Videoの「NHKオンデマンド」チャンネル(月額990円)、そして民放が共同運営する「TVer」(無料)だ。3月からここに「NHKプラス」が加わることになっている。
Amazon Prime Videoの「NHKオンデマンド」チャンネルは、オリジナル版「NHKオンデマンド」のコース「特選見放題パック」のコンテンツを視聴できるというもの。「おしん」から「あまちゃん」「ゲゲゲの女房」といった歴代の朝の連続テレビ小説、「麒麟がくる」「西郷どん」「利家とまつ」「翔ぶが如く」などの大河ドラマを始めとする、NHKが蓄積してきた様々なコンテンツ群を視聴できる。
「NHKオンデマンド」はオリジナル版、Amazon Prime Video版ともに、テレビ放送では見られないプレミアムコンテンツを視聴できるというもの。また、NHKオンデマンドの運営に受信料財源は使われておらず(テレビ放送も行う番組制作費用を除く)、こうしたために、通常の受信料とは別に月額990円という追加料金が必要だ。
逆に言えば、「契約しなければNHKオンデマンドは見られない」ということ。ネットの一部では、Amazon Prime VideoにNHKオンデマンドが進出したことに対して「PC/スマホを持ってるだけでも受信料を取るつもりか!?」という反応も見られるが、このように、NHKオンデマンドと受信料は全くの別物だ。
「TVer」は、民放各局の番組を1週間限定で見逃し配信する無料サービスで、2019年8月からNHKもここに参加。「ダーウィンが来た!」「チコちゃんに叱られる! チコッとだけスペシャル」など一部の番組がテレビ放送後1週間程度視聴できる。
こちらでは受信契約していなくてもNHKの番組を見られてしまうわけだが、NHKは「TVerのウェブサイトおよびアプリは『NHKの放送を受信することのできる受信設備』ではなく、TVerでの番組視聴は、NHKの受信契約の対象ではございません」と説明している。
そして「NHKプラス」は、総合テレビとEテレの番組を地上波放送と同時にインターネットでも視聴できるとともに、見逃し配信視聴もできる無料サービス。3月1日からまず試験的にスタートし、翌4月1日からの正式開始が決定している。
利用には事前申し込みおよび受信契約の有無などを確認する“認証”手続きが必要。つまり、前述の3サービスとは違ってNHKプラスは受信契約が必要だ。テレビ放送の受信契約をしていれば、オマケでネットでも番組をリアルタイム視聴できるとも言える。
なお、利用申請していなかったり受信契約が確認できない場合は、配信画面上に受信契約を確認するための情報提供を求めるメッセージが表示される。一方、災害時や東京オリンピック・パラリンピック関連などにおいて、メッセージを表示させずに配信を視聴可能にすることもあるという。
受信料制度そのものの意義、ありようについて議論はあるが、ここまで見てきたように、少なくとも現状のネット配信でNHKが「PC/スマホを持っているだけで受信料をとる」ことはない。
ちなみに、NHKを追うようにして、民放もテレビ放送と同時にネット配信する技術実証実験を2020年1月下旬に実施した。「テレビをネットでも見られる」流れは今後ますます加速していきそうだ。
本記事掲載の2020年2月時点でNHKの番組をネットで見る方法は3つある。NHK自身が運営している「NHKオンデマンド」(月額990円または単品110円〜)、Amazon Prime Videoの「NHKオンデマンド」チャンネル(月額990円)、そして民放が共同運営する「TVer」(無料)だ。3月からここに「NHKプラス」が加わることになっている。
Amazon Prime Videoの「NHKオンデマンド」チャンネルは、オリジナル版「NHKオンデマンド」のコース「特選見放題パック」のコンテンツを視聴できるというもの。「おしん」から「あまちゃん」「ゲゲゲの女房」といった歴代の朝の連続テレビ小説、「麒麟がくる」「西郷どん」「利家とまつ」「翔ぶが如く」などの大河ドラマを始めとする、NHKが蓄積してきた様々なコンテンツ群を視聴できる。
「NHKオンデマンド」はオリジナル版、Amazon Prime Video版ともに、テレビ放送では見られないプレミアムコンテンツを視聴できるというもの。また、NHKオンデマンドの運営に受信料財源は使われておらず(テレビ放送も行う番組制作費用を除く)、こうしたために、通常の受信料とは別に月額990円という追加料金が必要だ。
逆に言えば、「契約しなければNHKオンデマンドは見られない」ということ。ネットの一部では、Amazon Prime VideoにNHKオンデマンドが進出したことに対して「PC/スマホを持ってるだけでも受信料を取るつもりか!?」という反応も見られるが、このように、NHKオンデマンドと受信料は全くの別物だ。
「TVer」は、民放各局の番組を1週間限定で見逃し配信する無料サービスで、2019年8月からNHKもここに参加。「ダーウィンが来た!」「チコちゃんに叱られる! チコッとだけスペシャル」など一部の番組がテレビ放送後1週間程度視聴できる。
こちらでは受信契約していなくてもNHKの番組を見られてしまうわけだが、NHKは「TVerのウェブサイトおよびアプリは『NHKの放送を受信することのできる受信設備』ではなく、TVerでの番組視聴は、NHKの受信契約の対象ではございません」と説明している。
そして「NHKプラス」は、総合テレビとEテレの番組を地上波放送と同時にインターネットでも視聴できるとともに、見逃し配信視聴もできる無料サービス。3月1日からまず試験的にスタートし、翌4月1日からの正式開始が決定している。
利用には事前申し込みおよび受信契約の有無などを確認する“認証”手続きが必要。つまり、前述の3サービスとは違ってNHKプラスは受信契約が必要だ。テレビ放送の受信契約をしていれば、オマケでネットでも番組をリアルタイム視聴できるとも言える。
なお、利用申請していなかったり受信契約が確認できない場合は、配信画面上に受信契約を確認するための情報提供を求めるメッセージが表示される。一方、災害時や東京オリンピック・パラリンピック関連などにおいて、メッセージを表示させずに配信を視聴可能にすることもあるという。
受信料制度そのものの意義、ありようについて議論はあるが、ここまで見てきたように、少なくとも現状のネット配信でNHKが「PC/スマホを持っているだけで受信料をとる」ことはない。
ちなみに、NHKを追うようにして、民放もテレビ放送と同時にネット配信する技術実証実験を2020年1月下旬に実施した。「テレビをネットでも見られる」流れは今後ますます加速していきそうだ。