公開日 2020/04/17 16:29
第2世代「iPhone SE」は買うべき? 本当に安い? iPhone 11や8と比較
4月17日午後9時予約スタート
前々から噂されていた、新たな廉価版iPhoneがついに発表された。「iPhone SE」という以前と同じ名称で、4月24日に発売される。予約は本日4月17日午後9時からスタートする。
第2世代iPhone SEの大きな特徴は、言うまでもなく、その価格の安さだ。64GBモデルは44,800円(税抜)で、税込みでは49,280円と、5万円を切る。
たとえばカメラ性能など、実際に使ってみないとわからない点も多く、それらは今後レビュー記事をお届けする予定だが、今回は価格対性能比を考察しながら、同じiPhone同士でのコスパ比較もまじえ、本機を買おうか迷っている方への参考情報をお伝えしていこう。
まず、第2世代iPhone SEとはどういう製品なのか、というところから始めたい。「iPhone 8の中身が最新になった」と語られることがあるようだが、正鵠を得た表現だと思う。
第2世代iPhone SEの本体サイズは幅67.3mm、高さ138.4mm、厚さ7.3mm。質量は148g。サイズと質量は、iPhone 8とまったく同じだ。デザインもほぼ同じとなり、画面サイズは4.7インチで、ホームボタンがあることも共通している。
さらにディスプレイの解像度が1,334×750ピクセルであること、コントラスト比が1,400対1であることも同じ。色域がP3、最大輝度625nitというスペックも同一だ。
ほかにも、機能名やスペック上は同じところは多い。ホームボタンを使った指紋認証「Touch ID」の搭載、IP67等級の防水・防塵性能、12メガピクセルのメインカメラ、最高4K/60fpsの動画撮影、Suica対応、最大13時間のビデオ再生、Qiワイヤレス充電、18Wアダプターでの高速充電などは、いずれも同等となる。イヤホン端子がないことも残念ながら同じだ。
では、何が変わったのか。最も大きな進化は、プロセッサーのスピードだ。第2世代「iPhone SE」は、プロセッサーに「A13 Bionic」を搭載している。これはiPhoneのフラグシップモデル、iPhone 11 Proに搭載されたものと同じだ。iPhone 8の「A11 Bionic」と比べ、CPU性能は最大1.4倍、GPU性能は最大2倍とアップルは主張している。
より速いプロセッサーであれば、重めのアプリもサクサク動いて快適だ。たとえば記者は、iPhoneのSafariでPC版Google Analyticsをよくチェックするのだが、以前持っていたiPhone Xではすごく動作がモッサリしていた。これをiPhone 11 Pro Maxに換えたら、PC版とほぼ同じ感覚で表示されることに驚いた。iPhone 8と第2世代iPhone SEとではプロセッサーの世代がさらに開いているため、比較すると、体感上の差がより顕著に現れるはずだ。
そのほかメモリーについても、iPhone SEは3GBで、iPhone 8より大きいという情報があるが、これについては今後の検証を待ちたい。
また第2世代iPhone SEは、通信系の仕様も大きく進化している。Wi-Fiは、iPhone 8が802.11ac対応だったのに対して、第2世代iPhone SEは802.11ax(Wi‑Fi 6)対応を果たした。また、ギガビットLTEに対応したのも第2世代iPhone SEの特徴となる。
さらにiPhone SEは、デュアルSIMであることも特徴で、これを歓迎している方も多いようだ。nano-SIMとeSIMを両方使うことができる。
もともと完成度が高く、人気があったiPhone 8とほぼ同じ外観に、フラグシップ機と同じプロセッサーを備え、通信機能の充実も果たした第2世代iPhone。Face IDもどんどん進化しているとはいえ、指紋認証の方が好き、という方は依然として多い。また新型コロナの影響でマスクをする機会が増えていいる今、Touch IDの搭載はむしろ追い風となるはずだ。
■iPhone 11と比べたらどうなのか?
それでは次に、第2世代iPhone SEの上位機にあたる「iPhone 11」と比較してみよう。iPhone 8は第2世代iPhone SEの発表と同時に、Appleオンラインストアから姿を消したため、実際にはiPhone 11とどちらを買うかを検討する方が多いだろう。
まず、第2世代iPhoneとiPhone 11の価格差を見てみる。最も安価な64GBモデルで比べると、第2世代iPhoneは前述の通り49,280円(税込)、iPhone 11は82,280円(税込み)。その差は33,000円と、決して小さくない。
そして、プロセッサーは同じA13 Bionic。処理速度については、第2世代iPhone SEとiPhone 11は同等と考えられる。
もちろんiPhone 11の方がスペック的に上の部分も多い。そのうち大きな要素はディスプレイのサイズとカメラだ。
iPhone 11のディスプレイは6.1インチのIPS液晶。第2世代iPhone SEと比べてかなり大きい。一方でコントラスト比、色域、最大輝度は、少なくともスペック上は変わらない。
ノッチはあるものの、ほぼベゼルレスという点もiPhone 8との大きな違い。当然ながらホームボタンはなく、Face IDの顔認証機能を備える。画面サイズが違うので筐体のサイズも違っており、iPhone 11の方が大きく、重い。
カメラについては、超広角と広角の、2基のリアカメラを搭載しているのがiPhone 11の特徴だ。超広角があると、狭いスペースでも全員の顔を写せたりなど、かなり写真の表現力が高まる。
これは今後、実際に検証したいが、画角以外の性能、たとえば解像感や暗部での撮影性能なども、iPhone 11の方が上である可能性が高い。
本体のカラーバリエーションが豊富に揃っているのもiPhone 11の特徴だ。ブラックとホワイト、(PRODUCT)REDの3色は第2世代iPhone SEと同様だが、グリーン、イエロー、パープルはiPhone 11だけのカラーだ。
そのほか細かなところでは、iPhone 11の防水・防塵等級はIP68で、第2世代iPhone SEの上を行く。逆にバッテリー持続時間については、iPhone 11のビデオ連続再生時間は10時間と、少なくともスペック上は13時間の第2世代iPhone SEの方が長持ちする。
◇
第2世代iPhone SEとiPhone 8、iPhone 11の比較を行ってきた。あくまで試用前の、スペックを比較しただけの結論とはなるが、画面サイズの大きさとデュアルカメラの2点に魅力を感じ、そこに3万円以上の追加投資を行えるのであればiPhone 11を選ぶべきだ。クラシカルなデザインと画面サイズが好みで、カメラもシングルカメラで構わないという方には、第2世代iPhone SEを選ぶことをオススメする。
第2世代iPhone SEの大きな特徴は、言うまでもなく、その価格の安さだ。64GBモデルは44,800円(税抜)で、税込みでは49,280円と、5万円を切る。
たとえばカメラ性能など、実際に使ってみないとわからない点も多く、それらは今後レビュー記事をお届けする予定だが、今回は価格対性能比を考察しながら、同じiPhone同士でのコスパ比較もまじえ、本機を買おうか迷っている方への参考情報をお伝えしていこう。
まず、第2世代iPhone SEとはどういう製品なのか、というところから始めたい。「iPhone 8の中身が最新になった」と語られることがあるようだが、正鵠を得た表現だと思う。
第2世代iPhone SEの本体サイズは幅67.3mm、高さ138.4mm、厚さ7.3mm。質量は148g。サイズと質量は、iPhone 8とまったく同じだ。デザインもほぼ同じとなり、画面サイズは4.7インチで、ホームボタンがあることも共通している。
さらにディスプレイの解像度が1,334×750ピクセルであること、コントラスト比が1,400対1であることも同じ。色域がP3、最大輝度625nitというスペックも同一だ。
ほかにも、機能名やスペック上は同じところは多い。ホームボタンを使った指紋認証「Touch ID」の搭載、IP67等級の防水・防塵性能、12メガピクセルのメインカメラ、最高4K/60fpsの動画撮影、Suica対応、最大13時間のビデオ再生、Qiワイヤレス充電、18Wアダプターでの高速充電などは、いずれも同等となる。イヤホン端子がないことも残念ながら同じだ。
では、何が変わったのか。最も大きな進化は、プロセッサーのスピードだ。第2世代「iPhone SE」は、プロセッサーに「A13 Bionic」を搭載している。これはiPhoneのフラグシップモデル、iPhone 11 Proに搭載されたものと同じだ。iPhone 8の「A11 Bionic」と比べ、CPU性能は最大1.4倍、GPU性能は最大2倍とアップルは主張している。
より速いプロセッサーであれば、重めのアプリもサクサク動いて快適だ。たとえば記者は、iPhoneのSafariでPC版Google Analyticsをよくチェックするのだが、以前持っていたiPhone Xではすごく動作がモッサリしていた。これをiPhone 11 Pro Maxに換えたら、PC版とほぼ同じ感覚で表示されることに驚いた。iPhone 8と第2世代iPhone SEとではプロセッサーの世代がさらに開いているため、比較すると、体感上の差がより顕著に現れるはずだ。
そのほかメモリーについても、iPhone SEは3GBで、iPhone 8より大きいという情報があるが、これについては今後の検証を待ちたい。
また第2世代iPhone SEは、通信系の仕様も大きく進化している。Wi-Fiは、iPhone 8が802.11ac対応だったのに対して、第2世代iPhone SEは802.11ax(Wi‑Fi 6)対応を果たした。また、ギガビットLTEに対応したのも第2世代iPhone SEの特徴となる。
さらにiPhone SEは、デュアルSIMであることも特徴で、これを歓迎している方も多いようだ。nano-SIMとeSIMを両方使うことができる。
もともと完成度が高く、人気があったiPhone 8とほぼ同じ外観に、フラグシップ機と同じプロセッサーを備え、通信機能の充実も果たした第2世代iPhone。Face IDもどんどん進化しているとはいえ、指紋認証の方が好き、という方は依然として多い。また新型コロナの影響でマスクをする機会が増えていいる今、Touch IDの搭載はむしろ追い風となるはずだ。
■iPhone 11と比べたらどうなのか?
それでは次に、第2世代iPhone SEの上位機にあたる「iPhone 11」と比較してみよう。iPhone 8は第2世代iPhone SEの発表と同時に、Appleオンラインストアから姿を消したため、実際にはiPhone 11とどちらを買うかを検討する方が多いだろう。
まず、第2世代iPhoneとiPhone 11の価格差を見てみる。最も安価な64GBモデルで比べると、第2世代iPhoneは前述の通り49,280円(税込)、iPhone 11は82,280円(税込み)。その差は33,000円と、決して小さくない。
そして、プロセッサーは同じA13 Bionic。処理速度については、第2世代iPhone SEとiPhone 11は同等と考えられる。
もちろんiPhone 11の方がスペック的に上の部分も多い。そのうち大きな要素はディスプレイのサイズとカメラだ。
iPhone 11のディスプレイは6.1インチのIPS液晶。第2世代iPhone SEと比べてかなり大きい。一方でコントラスト比、色域、最大輝度は、少なくともスペック上は変わらない。
ノッチはあるものの、ほぼベゼルレスという点もiPhone 8との大きな違い。当然ながらホームボタンはなく、Face IDの顔認証機能を備える。画面サイズが違うので筐体のサイズも違っており、iPhone 11の方が大きく、重い。
カメラについては、超広角と広角の、2基のリアカメラを搭載しているのがiPhone 11の特徴だ。超広角があると、狭いスペースでも全員の顔を写せたりなど、かなり写真の表現力が高まる。
これは今後、実際に検証したいが、画角以外の性能、たとえば解像感や暗部での撮影性能なども、iPhone 11の方が上である可能性が高い。
本体のカラーバリエーションが豊富に揃っているのもiPhone 11の特徴だ。ブラックとホワイト、(PRODUCT)REDの3色は第2世代iPhone SEと同様だが、グリーン、イエロー、パープルはiPhone 11だけのカラーだ。
そのほか細かなところでは、iPhone 11の防水・防塵等級はIP68で、第2世代iPhone SEの上を行く。逆にバッテリー持続時間については、iPhone 11のビデオ連続再生時間は10時間と、少なくともスペック上は13時間の第2世代iPhone SEの方が長持ちする。
第2世代iPhone SEとiPhone 8、iPhone 11の比較を行ってきた。あくまで試用前の、スペックを比較しただけの結論とはなるが、画面サイズの大きさとデュアルカメラの2点に魅力を感じ、そこに3万円以上の追加投資を行えるのであればiPhone 11を選ぶべきだ。クラシカルなデザインと画面サイズが好みで、カメラもシングルカメラで構わないという方には、第2世代iPhone SEを選ぶことをオススメする。