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公開日 2020/04/30 06:40

ビデオ会議には「ゲーミングヘッドセット」が最強!(ただし一点を除く)

ボイチャ/長時間着用が前提だから…
編集部:平山洸太
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在宅ワークの広がりにより、ビデオ会議の機会が増えてきたという方も少なくはないだろう。

そんなとき、家の中の騒音や、相手の話し声の聞き取りやすさが気になったことはないだろうか? 自分だけの防音スペースでもあれば大丈夫だろうが、リビングの一角などを仕事スペースにする場合は、どうしても避けられない問題といえる。

ということで、ビデオ会議での音問題を一挙解決するソリューションとして、「ゲーミングヘッドセット最強説」をここに提案したい。ゲーミングヘッドセットは、もともとボイスチャットなどマイク通話を想定していること、そして長時間着けることが前提なのでストレスが溜まりにくいなど、まさにビデオ会議に最適なアイテムなのだ!

ゲーミングヘッドセットでビデオ会議が快適に

でもゲーミングヘッドセットのビデオ会議は見たことがない

…と思っているのだが、一向に広がる気配がない。おそらく、その外観が原因なのだろう。たしかに、ゲーミングヘッドセットはゴツい見た目をしているし、ライティング機能によって派手に発光できるモデルもある。誰が見ても、とてもビジネス向きの製品にはみえない。

ゲーミングヘッドセットには、ブランドロゴなどを虹色に発光させることができるものが多い

そんなゲーミングヘッドセットをした状態でビデオ会議に参加しようものなら、「さっきまでゲームで遊んでいたの?」と思われかねない可能性はある。しかし、だ。それを補って余りあるほどの魅力と快適さがゲーミングヘッドセットにある(と信じている)。もしすでに持っている方は、騙されたと思ってまず試して欲しい。

前置きが長くなったが、本稿では、ゲーミングヘッドセットがいかにビデオ会議に最適で魅力的なのか、ぜひお伝えしたい。これまでゲーミングヘッドセットに興味がなかった方も、この記事を読み終わる頃には購入ボタンをクリックしたくなるはずだ。

なぜゲーミングヘッドセットが最適なのか?

まず、ビデオ会議に必要な環境を考えてみよう。大抵のノートPCにはマイクとスピーカー、WEBカメラも搭載しているため、1台でそのままビデオ会議が可能。好みに応じてイヤホンも接続できる。デスクトップPCの場合は、WEBカメラを外部接続する必要があるが、カメラにマイクを搭載していることも多いため、あとはイヤホンなどを接続するだけでよい。

ほとんどの方は、このような環境かと思うが、状況次第でさらに外付けでマイクを接続する必要がでてくる。例えば、内蔵マイクの品質が悪い場合や、周囲の騒音がうるさい場合だ。ノートPCでは本体にマイクを内蔵しているので、キーボードを打ちながらビデオ会議をしようとすると、タイピング音などがうるさくなることもある。

一般的には、PC内蔵のマイクは全指向性(無指向性)といって、周囲の音を全てとらえてしまう。家族の話し声や、近所の工事音といった音も拾ってしまうのはこのためで、そういった場合は単一指向性のマイクを使えば解決できる。しかし設置型タイプだと、2-3千円程度で買えるものは全指向性で、単一指向性のモデルは数が少ない上に1万円弱からと、気軽に導入しにくい。

外付けマイクには単一指向性のものがある(画像はサンワサプライ「400-MC015PRO」)

そこで、選択肢として上がってくるのがヘッドセット。コールセンターで使用しているイメージが思い浮かぶ方も多いかもしれない。これだと単一指向性マイクのモデルが多く、かつ口元の近くにマイクを設置できるため、周囲のノイズを拾わずに、自分の声をクリアに届けやすい。

記者が愛用しているゲーミングヘッドセット Razer「MaNO'War」(現在は生産終了)

とはいえ、コールセンターで使うようなヘッドセットは業務用で一般販売はされていない。数千円で購入できるものもあるが、音に関して配慮したモデルは少なく、今度は相手の声が聞きにくくなってしまう。そういった悩みを解決してくれるのが、ゲーミングヘッドセットなのだ。

ゲーミングヘッドセットの魅力は「マイク」と「快適性」

ゲーミングヘッドセットを機能の面から考えてみると、まさにビデオ会議向けといえる。まず単一指向性マイクを口元に設置できるため、先述のように環境音を拾いにくい。ノイズキャンセリングマイクを採用するといった、エアコンや扇風機などのノイズ音に対して配慮しているモデルも多い。これだけマイクにこだわっているのは、ボイスチャットを重視して開発されているためだろう。

嬉しいのがマイクのミュート機能。ビデオ会議をやっていると、とっさにマイクをミュートしたくなる瞬間はないだろうか。会議ソフト上にミュート機能はあるかもしれないが、ゲーミングヘッドセットの場合は、本体のボタンを押したり、マイクを跳ね上げるだけでミュートのオンオフができる。

記者が使っているモデルでは、マイクをミュートにすると、LEDで赤く発光するのでわかりやすい

次のポイントは、ゲーミングヘッドセットならではの快適性。ゲームに集中できるように遮音性の高いモデルが多いものの、長時間のプレイを想定しているため、装着性を意識しているものが多い。布製イヤーパッドを採用して、蒸れにくいモデルもある。周囲の音が聞こえにくければ相手の音声もよく聞こえるし、装着性がよければ会議が長引いてしまっても安心できる。

さらに推しておきたいのが、話した音声がヘッドセットから戻ってくるということ。密閉型のイヤホン/ヘッドホンでは耳をふさぐため、自分の声の大きさが分かりにくくて話しづらい。しかし、ゲーミングヘッドセットでは、マイク音声が戻ってくる機能をデフォルトで搭載しているモデルが多いので、密閉性がありつつも、自然に話すことができるのだ。

ゲーミングヘッドセットは、ゲームに使える

当たり前だが、ゲーミングヘッドセットはゲームに役立つ。PCゲームだけでなく、PlayStationやNintendo Switchなど、家庭用ゲーム機にも対応するモデルが数多く販売されている。

もちろん映像鑑賞にも有効だ。ストレスなく長時間着用できるから、海外ドラマのイッキ見などにも使いやすい。これからビデオ会議用にヘッドセットを探しているという方は、どうせならビデオ会議だけでなくエンターテインメントコンテンツをこれまで以上に臨場感あるサウンドで楽しむべきだ。外出自粛の一助にもなるかもしれない。

見た目をのぞけば最強の選択肢だ

最後に、見た目について触れておかなければならない。実際、記者はビデオ会議の場において、編集部10人で行った際も1人だけゲーミングヘッドセットのため、明らかに浮いている。

しかし、快適性のために失うものがあってもいいじゃないか。会議では誤解されないように説明しているのでスルーしてくれているし、なんならスキを見つけてはこの快適さをアピールしている。

また通話品質について会議中に聞いてみたが、「声が聞きやすい」など評判は良い様子。会議のメモを取るためにノートPCで爆音タイピングをしていたが、こちらも聞こえていないよう。やはり、ゲーミングヘッドセットはビデオ会議向きなようだ。

なお、取引先など社外とのビデオ会議においては、「性能が〜〜」などの説明がどこまで通用するかはわからない。社内でも上司との打ち合わせなどでも咎められる可能性はある。「光らせない・ロゴ見せない・自慢しない」といった避難訓練の標語のようなルールが必要かもしれないことだけはお伝えしておく。

確実に怒られるやつも存在(Razer「Kraken Kitty」)

というわけで、本稿ではゲーミングヘッドセットがビデオ会議において最強(見た目という一点を除いて)であることを紹介した。ビデオ会議だけでなく音声会議において、家の環境音などで困っている方にはぜひ検討してみて欲しい。

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