公開日 2020/06/19 12:30
ユニクロ「エアリズムマスク」を購入、速攻試用レポート
意外と厚い
ユニクロは、エアリズムを採用したマスク「エアリズムマスク」を6月19日に販売開始した。さっそく手に入れることができたので、装着感、使用感などをかんたんにレポートしていきたい。
オフィス近くの店舗を、開店1時間半前に覗いてみたら、整理券を求める行列が出来ていた。ユニクロの公式サイトもアクセス集中でつながりにくくなっている。人気の高さに驚かされた。今後も継続して入荷されるとのことなので、慌てず手に入れたいところだ。
エアリズムマスクは3サイズ(S、M、L)展開で、価格は3枚組990円(税抜)。記事執筆時点では、ひとり各サイズ一点まで購入できる。カラーバリエーションは用意されておらず、ホワイト一色の展開となる。Sサイズは子供用、Mサイズは小さめ、Lサイズはふつうサイズと説明されている。
まず基本情報だが、細菌や花粉などの粒子を99%カットするフィルター、紫外線を90%カットするメッシュ素材、そして汗ばんでもなめらかな肌触りを維持するエアリズム素材の3層構造を採用している。
これらの特徴によって「マスクとしての防御性能」「洗濯可能」「つけ心地」という3つの機能を実現したとユニクロでは説明している。
なおマスクとしての防御性能は、感染(侵入)を完全に防ぐものではなく、バクテリア飛沫捕集(BFE)は99%カット、花粉粒子捕集効率は99%カットという性能になっている(いずれも初期値)。
実物を見てみよう。まずパッケージは紙製だが、内側はポリエチレンフィルムでコーティングされている。
パッケージからマスクを出して手に持ってみると「わりと厚い」というのが第一印象。エアリズムの肌着などはかなり薄いものが多いが、そのイメージで購入すると、この厚さを意外に感じるかもしれない。
外側はワッフルのような織り目が付いた素材で、素材はポリエステル75%/ポリウレタン13%/キュプラ12%。ここで相当な防御性能を確保しているのだろう、かなり厚めだ。耳にかける部分も同じ素材で、当たり前だが伸縮する。
鼻の上、両耳、顎までが一続きの伸縮素材となっており、それが一カ所で縫製されている。無駄な縫製部分がないため壊れにくそうだ。洗濯を繰り返すことを考えると嬉しいポイントだ。
また、鼻と口の部分は立体縫製となっており、装着した際、鼻と口の周りにスペースが生まれるようになっている。
そして裏側、鼻と口を保護する部分がエアリズム素材。具体的にはナイロン59%/キュプラ31%/ポリウレタン10%という成分だ。「AIRism」というロゴがプリントされており、どちらが裏かがわかるようになっている。これらの素材が惜しみなく使われた上で1枚あたり330円というのは、かなり安いと感じる。
次に着け心地だ。あまり認めたくないが、客観的に捉えると、私の顔は男性の中でも大きめだと思う。迷わずLサイズを装着してみる。すると、スポッと顔がカバーされる。
装着しても「けっこう厚いな」と感じる。息のしやすさ、空気の通りやすさという点でも、通常の不織布マスクと変わらないか、むしろ通りにくいレベルだ。ユニクロは「通気性がよい」とは一言も言っていないわけだが、「エアリズム」という言葉のイメージから通気性を求めるとガッカリするかもしれない。
続いて、エアリズムマスクが暑さ対策になるかどうかという点だが、これも、率直に言って不織布マスクの方が涼しいと感じた。本日の東京は気温も低めで、なおかつこの原稿は空調が整ったオフィスで書いているが、それでも着けていると熱がこもる。鼻の下が若干汗ばむ。真夏の屋外ではあまり使いたくないレベルだ。
鼻と口、頬や顎に当たる部分がエアリズム素材で、たしかにスベスベとした感触はあるものの、ほかのマスクに比べて特段優れているとは感じない。
良い部分もある。マスクの装着性では耳に掛ける部分も重要だが、いま1時間ほど着けている範囲では、もちろん耳の痛みもなく、それどころか、ほとんど接触を感じないほど当たりが柔らかい。もちろん耳までの長さは人それぞれで、個人差はあるだろうが、不織布マスクに比べると明らかに快適だ。
装着したまま会話してみる。立体縫製のため口のまわりにスペースがあると書いたが、そのため、ふつうに喋ってもマスクに口が触れにくい。とはいえ、いまは立体縫製など珍しくもなく、ほかのマスクでも事足りる。スポーツ向けマスクはさらに複雑な形状として、エアスペースを確保しているものも多い。
「洗える」というところは、不織布マスクには無いメリットだ。今回は発売初日のレポートということでマスクを洗うことはできていないが、繰り返し洗濯しても、BFEカット率と花粉捕集率は95%まで軽減するが、それ以外の性能は落ちない、とユニクロでは説明している。また、買ったばかりの状態では、少し特有の化学臭がしたが、これも洗っていくうちに消えていく可能性がある。
最近は暑苦しさや蒸れを回避するため、通気性の良い素材を使ったり、複数の層のうち1つを抜いたり、というマスクも多いが、エアリズムマスクは、マスクの本義である防御性能を維持しながら、装着感を高めていることがポイントだ。そのかわり、これからの季節、装着した際の暑苦しさはある程度覚悟しておいた方がよい。
保冷剤を入れたり、冷感効果のある素材を使ったりなど、夏に向けてマスクの進化が勢いを増している。ユニクロの開発スピードを考えると、「エアリズムマスク」もさらに進化するだろう。カラバリ展開なども含め、さらなる充実を期待したい。
オフィス近くの店舗を、開店1時間半前に覗いてみたら、整理券を求める行列が出来ていた。ユニクロの公式サイトもアクセス集中でつながりにくくなっている。人気の高さに驚かされた。今後も継続して入荷されるとのことなので、慌てず手に入れたいところだ。
エアリズムマスクは3サイズ(S、M、L)展開で、価格は3枚組990円(税抜)。記事執筆時点では、ひとり各サイズ一点まで購入できる。カラーバリエーションは用意されておらず、ホワイト一色の展開となる。Sサイズは子供用、Mサイズは小さめ、Lサイズはふつうサイズと説明されている。
まず基本情報だが、細菌や花粉などの粒子を99%カットするフィルター、紫外線を90%カットするメッシュ素材、そして汗ばんでもなめらかな肌触りを維持するエアリズム素材の3層構造を採用している。
これらの特徴によって「マスクとしての防御性能」「洗濯可能」「つけ心地」という3つの機能を実現したとユニクロでは説明している。
なおマスクとしての防御性能は、感染(侵入)を完全に防ぐものではなく、バクテリア飛沫捕集(BFE)は99%カット、花粉粒子捕集効率は99%カットという性能になっている(いずれも初期値)。
実物を見てみよう。まずパッケージは紙製だが、内側はポリエチレンフィルムでコーティングされている。
パッケージからマスクを出して手に持ってみると「わりと厚い」というのが第一印象。エアリズムの肌着などはかなり薄いものが多いが、そのイメージで購入すると、この厚さを意外に感じるかもしれない。
外側はワッフルのような織り目が付いた素材で、素材はポリエステル75%/ポリウレタン13%/キュプラ12%。ここで相当な防御性能を確保しているのだろう、かなり厚めだ。耳にかける部分も同じ素材で、当たり前だが伸縮する。
鼻の上、両耳、顎までが一続きの伸縮素材となっており、それが一カ所で縫製されている。無駄な縫製部分がないため壊れにくそうだ。洗濯を繰り返すことを考えると嬉しいポイントだ。
また、鼻と口の部分は立体縫製となっており、装着した際、鼻と口の周りにスペースが生まれるようになっている。
そして裏側、鼻と口を保護する部分がエアリズム素材。具体的にはナイロン59%/キュプラ31%/ポリウレタン10%という成分だ。「AIRism」というロゴがプリントされており、どちらが裏かがわかるようになっている。これらの素材が惜しみなく使われた上で1枚あたり330円というのは、かなり安いと感じる。
次に着け心地だ。あまり認めたくないが、客観的に捉えると、私の顔は男性の中でも大きめだと思う。迷わずLサイズを装着してみる。すると、スポッと顔がカバーされる。
装着しても「けっこう厚いな」と感じる。息のしやすさ、空気の通りやすさという点でも、通常の不織布マスクと変わらないか、むしろ通りにくいレベルだ。ユニクロは「通気性がよい」とは一言も言っていないわけだが、「エアリズム」という言葉のイメージから通気性を求めるとガッカリするかもしれない。
続いて、エアリズムマスクが暑さ対策になるかどうかという点だが、これも、率直に言って不織布マスクの方が涼しいと感じた。本日の東京は気温も低めで、なおかつこの原稿は空調が整ったオフィスで書いているが、それでも着けていると熱がこもる。鼻の下が若干汗ばむ。真夏の屋外ではあまり使いたくないレベルだ。
鼻と口、頬や顎に当たる部分がエアリズム素材で、たしかにスベスベとした感触はあるものの、ほかのマスクに比べて特段優れているとは感じない。
良い部分もある。マスクの装着性では耳に掛ける部分も重要だが、いま1時間ほど着けている範囲では、もちろん耳の痛みもなく、それどころか、ほとんど接触を感じないほど当たりが柔らかい。もちろん耳までの長さは人それぞれで、個人差はあるだろうが、不織布マスクに比べると明らかに快適だ。
装着したまま会話してみる。立体縫製のため口のまわりにスペースがあると書いたが、そのため、ふつうに喋ってもマスクに口が触れにくい。とはいえ、いまは立体縫製など珍しくもなく、ほかのマスクでも事足りる。スポーツ向けマスクはさらに複雑な形状として、エアスペースを確保しているものも多い。
「洗える」というところは、不織布マスクには無いメリットだ。今回は発売初日のレポートということでマスクを洗うことはできていないが、繰り返し洗濯しても、BFEカット率と花粉捕集率は95%まで軽減するが、それ以外の性能は落ちない、とユニクロでは説明している。また、買ったばかりの状態では、少し特有の化学臭がしたが、これも洗っていくうちに消えていく可能性がある。
最近は暑苦しさや蒸れを回避するため、通気性の良い素材を使ったり、複数の層のうち1つを抜いたり、というマスクも多いが、エアリズムマスクは、マスクの本義である防御性能を維持しながら、装着感を高めていることがポイントだ。そのかわり、これからの季節、装着した際の暑苦しさはある程度覚悟しておいた方がよい。
保冷剤を入れたり、冷感効果のある素材を使ったりなど、夏に向けてマスクの進化が勢いを増している。ユニクロの開発スピードを考えると、「エアリズムマスク」もさらに進化するだろう。カラバリ展開なども含め、さらなる充実を期待したい。