月額定額制やマルチデバイス対応の効果とは
「Hulu」の“日本版サービスにしかない魅力”とは ー フールージャパンのキーパーソンに聞く
「Hulu」のラインナップで最も人気の高い作品とは
現在のHuluのラインナップには、ハリウッド発の海外ドラマが多く揃っており、日本のユーザーにも人気が高いという。昨年末には日本や韓国のコンテンツも追加され、また先月にはBBCのコンテンツも追加された。様々なジャンルの新規コンテンツが、今後も拡充されていく予定だと長澤氏は語る。
「Huluでは、いま様々なジャンルのコンテンツをサービスに追加しながら、ユーザーの皆様からの反響を確かめているところです。例えば、先月から公開したBBCのコンテンツである『トップ・ギア』という番組は、日本国内での認知がそれほど高くないだろうと考えていたところ、根強いファンの方々から多くの支持をいただき、公開後多くのアクセスを獲得しています。ほかにもBBC製作の自然ドキュメンタリーも人気が高まっており、このようなドキュメンタリー系のコンテンツ強化も進めていきたいと考えています。
日本の作品では、意外かもしれませんが東映の『仮面ライダー』シリーズ等も人気のコンテンツです。『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』(2008年製作)や、『仮面ライダーV3 対 デストロン怪人』(1973年製作)といった、新旧織り交ぜた作品を公開したことで、家族で見られるお客様からの支持をいただいています」(長澤氏)
日本のドラマやアニメ作品については、今後も数を増やしていく考えという。サービスが拡大していけば、Huluへの提供をきっかけに、自社の作品を海外に向けて提供し、評価を獲得できると考える日本のコンテンツホルダーも出てきそうだ。
既存の動画配信の常識にとらわれずに大胆なサービスを展開するHuluは、今後も注目すべき存在になりそうだ。
【ただいま配信中のHulu注目作品】
◆折原一也 プロフィール
埼玉県出身。コンピューター系出版社編集職を経た後、フリーライターとして雑誌・ムック等に寄稿し、現在はデジタル家電をはじめとするAVに活動フィールドを移す。PCテクノロジーをベースとしたデジタル機器に精通し、AV/PCを問わず実用性を追求しながら両者を使い分ける実践派。