63,000円で絹サランネットの単品販売も実施
クリプトン、漆スピーカー「KX-3U」シリーズを発売 − 10周年記念の50セット限定モデル
(株)クリプトンは、オーディオ事業10周年記念モデルとして、キャビネットに漆塗りを施したスピーカーシステム“Vigore”「KX-3UR」「KX-3UB」を5月下旬より50セット限定で発売する。価格は735,000円(税込・ペア)。なお50セット完売後は個別に受注生産も受け付けるが、納品までに約3ヶ月要するという。
「KX-3UR」が朱塗り仕上げ、「KX-3UB」が溜塗り仕上げ。「KX-3P」(製品DB)をベースとしながら、キャビネットに漆匠 加陽舗「能作」製の漆仕上げを施し、さらにサランネットには誉田屋源兵衛製 西陣織の絹を採用した。
「伝統工芸品をつくりたいのではなく、あくまで音をよくするために伝統工芸技術を利用しなければスピーカーの意味がないと考えていた」(同社代表取締役 濱田正久氏)という言葉通り、外観デザインだけでなく音質の傾向もKX-3Pとは異なり、抜けのある高域や豊かな低域、音場感の向上などを実現。KX-3Pで訴求したキャッチコピー“ミュージックモニター”に音の傾向はより近づいたという。
今回もこれまで同社スピーカーを手がけてきた渡邉勝氏が開発を担当。製品の構想には2年の時を費やしたという本機だが、渡邉氏は漆塗装による音質的効果について「漆は木の樹液からできた植物性塗料のため、木製のエンクロージャーとの親和性が高くなじみやすい。化学塗装と比べて音がまろやかになる」と説明する。またキズに強く、殺菌作用の機能を備えている点も漆の特長だという。
また濱田氏が「サランネット革命」と形容したように、サランネットに誉田屋源兵衛製 西陣織の絹を採用した点も音質に大きく左右しているという。渡邉氏は「一般的なスピーカーのサランネットにはジャージーという素材が使われているが、これは決して音響的に良い素材ではなかった。ジャージーから絹に変更したことで、装着時でもマスキングのない音の再生が可能になった」としている。
発表会では、ジャージー素材のサランネット装着時、絹サランネット装着時、そしてサランネットを外した状態での比較試聴を行い、「ジャージー素材では抜けが悪く、サランネットを外した状態ではピーク時にややきつく感じるところがある。絹サランネットではピーク時の音を抑えなめらかな音質になっているのがおわかりいただけると思う」とその音質の違いを紹介した。
なお絹サランネットはフロア型「KX-1000P」(製品DB)でも採用されているもの。KX-3シリーズ愛用者にサランネット単品販売も行い、KX−3UR用サランネット「SS‐3UR」、KX−3UB用サランネット「SS‐3UB」として特別価格63,000円(税込・ペア)で提供する。
キャビネット、サランネット以外のパーツや構造は「KX-3P」と同じ。スピーカーユニットに17cmのクルトミューラー・コーンと2.5cmピュアシルクソフトドームを搭載した2ウェイ構成。最大入力は150W、インピーダンス6Ω、クロスオーバー周波数2,500Hz、再生帯域40Hz〜30KHz、出力音圧レベル87dB/W・mとなる。
■「3者の挑戦によって世界に誇れるスピーカーが完成した」
濱田氏は「今回の企画は京都に250年続く帯問屋、誉田屋源兵衛さんに私が偶然出会ったことがきっかけ。誉田屋源兵衛さんの『我々はイノベーションの連続で250年を生き抜いていくことができた』という話を伺い、クリプトンも挑戦し続ければ250年後も存在するかもしれないと思い感銘を受けた」とその出会いを振り返る。ちょうどその頃、音を悪くするという印象があるサランネットをどうにかできないかと考えていた濱田氏が、誉田屋源兵衛側に相談したことから絹サランネットは誕生したという。
「KX-3は、我々の挑戦に賛同していただいた誉田屋源兵衛さん、加陽舗さん、そして我々クリプトンの3者の挑戦によって完成したスピーカー。それぞれの技術を活かし、世界に誇れる音質を奏でるスピーカーが完成したと思っている」と製品への自信を語った。
【問い合わせ先】
(株)クリプトン
TEL/03-3353-4411
「KX-3UR」が朱塗り仕上げ、「KX-3UB」が溜塗り仕上げ。「KX-3P」(製品DB)をベースとしながら、キャビネットに漆匠 加陽舗「能作」製の漆仕上げを施し、さらにサランネットには誉田屋源兵衛製 西陣織の絹を採用した。
「伝統工芸品をつくりたいのではなく、あくまで音をよくするために伝統工芸技術を利用しなければスピーカーの意味がないと考えていた」(同社代表取締役 濱田正久氏)という言葉通り、外観デザインだけでなく音質の傾向もKX-3Pとは異なり、抜けのある高域や豊かな低域、音場感の向上などを実現。KX-3Pで訴求したキャッチコピー“ミュージックモニター”に音の傾向はより近づいたという。
今回もこれまで同社スピーカーを手がけてきた渡邉勝氏が開発を担当。製品の構想には2年の時を費やしたという本機だが、渡邉氏は漆塗装による音質的効果について「漆は木の樹液からできた植物性塗料のため、木製のエンクロージャーとの親和性が高くなじみやすい。化学塗装と比べて音がまろやかになる」と説明する。またキズに強く、殺菌作用の機能を備えている点も漆の特長だという。
また濱田氏が「サランネット革命」と形容したように、サランネットに誉田屋源兵衛製 西陣織の絹を採用した点も音質に大きく左右しているという。渡邉氏は「一般的なスピーカーのサランネットにはジャージーという素材が使われているが、これは決して音響的に良い素材ではなかった。ジャージーから絹に変更したことで、装着時でもマスキングのない音の再生が可能になった」としている。
発表会では、ジャージー素材のサランネット装着時、絹サランネット装着時、そしてサランネットを外した状態での比較試聴を行い、「ジャージー素材では抜けが悪く、サランネットを外した状態ではピーク時にややきつく感じるところがある。絹サランネットではピーク時の音を抑えなめらかな音質になっているのがおわかりいただけると思う」とその音質の違いを紹介した。
なお絹サランネットはフロア型「KX-1000P」(製品DB)でも採用されているもの。KX-3シリーズ愛用者にサランネット単品販売も行い、KX−3UR用サランネット「SS‐3UR」、KX−3UB用サランネット「SS‐3UB」として特別価格63,000円(税込・ペア)で提供する。
キャビネット、サランネット以外のパーツや構造は「KX-3P」と同じ。スピーカーユニットに17cmのクルトミューラー・コーンと2.5cmピュアシルクソフトドームを搭載した2ウェイ構成。最大入力は150W、インピーダンス6Ω、クロスオーバー周波数2,500Hz、再生帯域40Hz〜30KHz、出力音圧レベル87dB/W・mとなる。
■「3者の挑戦によって世界に誇れるスピーカーが完成した」
濱田氏は「今回の企画は京都に250年続く帯問屋、誉田屋源兵衛さんに私が偶然出会ったことがきっかけ。誉田屋源兵衛さんの『我々はイノベーションの連続で250年を生き抜いていくことができた』という話を伺い、クリプトンも挑戦し続ければ250年後も存在するかもしれないと思い感銘を受けた」とその出会いを振り返る。ちょうどその頃、音を悪くするという印象があるサランネットをどうにかできないかと考えていた濱田氏が、誉田屋源兵衛側に相談したことから絹サランネットは誕生したという。
【問い合わせ先】
(株)クリプトン
TEL/03-3353-4411
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