英国大使館で発表会を開催
モニターオーディオから新旗艦スピーカー「PLATINUM SERIES II」登場。最上位「PL500 II」も
ナスペックは、同社が取り扱う英MONITOR AUDIO(モニターオーディオ)の新フラグシップ・スピーカーシステム「PLATINUM SERIES II」の発表会を、英国大使館にて開催。ラインナップ各モデルを4月15日より発売する。
2007年に登場した旗艦モデル「PLATINUM」を約9年ぶりにフルモデルチェンジ。従来は3ウェイ・4スピーカー「PL300」がトップエンドだったが、PLATINUM SERIES IIでは3ウェイ・7スピーカーのバーチカルツイン(仮想同軸)型「PL500 II」が最上位として新登場。本機以外では、従来シリーズに倣ったラインナップを用意する。トゥイーターを従来のリボン型から独自のハイルドライバー「MPD」へと刷新し、ミッド/ウーファーも「RDT II」ドライバーへと進化させた。各モデルの型番と価格は以下の通り。
・「PL500 II」 ¥3,200,000/ペア(税抜)※受注製品
今回からラインナップされた旗艦モデル「PL500 II」は、3ウェイ・7スピーカー構成のバスレフ型/フロア型スピーカーシステム。本機のみ受注生産での販売となる。
・「PL300 II」 ¥1,600,000/ペア(税抜)
・「PL200 II」 ¥1,100,000/ペア(税抜)
従来のトップエンド PL300の後継となる「PL300 II」は、3ウェイ・4スピーカー構成のバスレフ型/フロア型スピーカー。「PL200 II」は、PL300 IIより一回り小さい3ウェイ・4スピーカー構成のバスレフ型/フロア型モデルとなる。
・「PL100 II」 ¥680,000/ペア(税抜)
ラインナップ唯一のブックシェルフ型である「PL100 II」は、2ウェイ・2スピーカー構成のバスレフ型。専用スタンド「PL100 II STAND」(¥120,000/ペア・税抜)も用意されている。
・「PLC350 II」 センタースピーカー ¥680,000(税抜)
・「PLC150 II」 センタースピーカー ¥450,000(税抜)
センタースピーカー「PLC350 II」は3ウェイ・4スピーカー構成のバスレフ型で、PL300 IIと同様のユニット構成を採用。より小型の「PLC150 II」は2.5ウェイ・3スピーカー構成のバスレフ型で、PL200 IIのユニット構成と対応。両センタースピーカー向けのスタンド「PL CENTRE STAND II」(¥80,000・税抜)も用意する。
・「PLW215 II」 サブウーファー ¥700,000(税抜)
サブウーファー「PLW215 II」は、380mmドライバー 2基を対向配置。DSPを内蔵しており、マイク測定による音場補正機能も備えている。
発表会には英モニターオーディオ社よりグローバルセールス・マーケティングディレクターであるアレックス・エムソン氏が登場。駐日英国大使館からは対英投資部貿易担当一等書記官のエスター・ウィリアムス氏が登壇し、挨拶を行った。
以下、英国大使館で開催された発表会の模様と併せて、PLATINUM SERIES IIの特徴を紹介していく。
■トゥイーターをリボン型から独自設計のハイルドライバー型へ刷新
「PLATINUM SERIES II」のプレゼンテーションは、英モニターオーディオ社のテクニカル・ディレクターであるディーン・ハートレイ氏が行った。同氏は、従来のPLATINUMシリーズを含む同社スピーカーの開発を一貫して担ってきた人物だ。
最大のトピックと言えるのが、ハイルドライバー型トゥイーター「MPD(Micro Pleated Diaphragm)トランスデューサー」をラインナップ全モデルで新採用したことだ。従来のPLATINUMシリーズでは、同社が伝統的に用いてきたC-CAM合金を用いたリボン型トゥイーターを搭載していた。同社上位シリーズ「Gold」にも採用されたこのC-CAMリボントゥイーターをあえて採用せず、新旗艦シリーズでは新開発されたハイルドライバー型トゥイーターを採用した。
MPDトランスデューサーはカプトン素材による“超軽量プリーツ振動板”を採用。ドーム型トゥイーターと比較して8倍の表面積を備えることで、高能率と低歪みを実現した。能率については96dBという値を可能にしたと説明された。
また、一般的なハイルドライバー型のユニットでは、25kHz付近に大きなブレークアップポイントが出てしまうとのこと。しかしMPDトゥイーターにおいては、コンピューターシミュレーションによる設計を行うことで、60kHz以上の超高音域再生を実現しつつ、ブレークアップ・ポイントが存在しないという特徴を可能にしたという。振動板自体がショック・アブソーバーとして機能することにより、優れた減衰特性も得られ、不要な表面振動を抑制。これにより、100kHzまでの高域再生を実現しつつ、大きな入力レベルにおいても歪みのないサウンドを実現できると説明していた。
またフラットなインピーダンス特性により、ダインピングファクターの小さいアンプでも高いパフォーマンスで再生できるという。また、各スピーカーのL/Rにおいてペアマッチングが図られている。
■ウーファーには第二世代「RDT II」ドライバーを採用
ミッドレンジ/ウーファーには、第二世代となる「RDT II(Rigid Diaphragm Technology II」)ドライバーを採用する。コーンのコア部には、軽量かつ高い高度を備えたNomex複合素材を使用。表面はハニカム構造のディンプル(くぼみ)を施し、超薄型に仕上げられている。このコア部の表面側にモニターオーディオでお馴染みのC-CAM(セラミック・コーンテッドアルミニウム/マグネシウム合金)によるコーンを、背面側には撚り構造のカーボンスキンを特殊接着によって組み合わせ、3層のサンドイッチ構造としている。
このRDT IIは、高い硬度と、センターホールを廃した精度の高い放射形状により、ブレークアップ共振モードを回避し、スムーズなロールオフ特性を実現。300Hz以上の音域で8dB以上の歪みを低減できたという。こうした成果には、FEA(有限要素解析)を用いて最適化されたコーンデザインや、振動板各層の新たな接着方法も寄与していると説明していた。
ユニットコーンの背後には、特許技術となるDCF(ダイナミック・カップリング・フィルターを搭載する。これはナイロンリング状のメカニカル・フィルターで、振動板の動きに対して吸収材のように働く。さらにユニット駆動時の背圧を逃す空気穴を配置するとともに、ドライバーが動くことで発生する高周波エネルギーを効果的に減衰させ、駆動時に発生するボイスコイルの熱を冷却。歪みを低減し、さらなる高能率化と、自然なロールオフ特性の獲得に寄与する。
2007年に登場した旗艦モデル「PLATINUM」を約9年ぶりにフルモデルチェンジ。従来は3ウェイ・4スピーカー「PL300」がトップエンドだったが、PLATINUM SERIES IIでは3ウェイ・7スピーカーのバーチカルツイン(仮想同軸)型「PL500 II」が最上位として新登場。本機以外では、従来シリーズに倣ったラインナップを用意する。トゥイーターを従来のリボン型から独自のハイルドライバー「MPD」へと刷新し、ミッド/ウーファーも「RDT II」ドライバーへと進化させた。各モデルの型番と価格は以下の通り。
・「PL500 II」 ¥3,200,000/ペア(税抜)※受注製品
今回からラインナップされた旗艦モデル「PL500 II」は、3ウェイ・7スピーカー構成のバスレフ型/フロア型スピーカーシステム。本機のみ受注生産での販売となる。
・「PL300 II」 ¥1,600,000/ペア(税抜)
・「PL200 II」 ¥1,100,000/ペア(税抜)
従来のトップエンド PL300の後継となる「PL300 II」は、3ウェイ・4スピーカー構成のバスレフ型/フロア型スピーカー。「PL200 II」は、PL300 IIより一回り小さい3ウェイ・4スピーカー構成のバスレフ型/フロア型モデルとなる。
・「PL100 II」 ¥680,000/ペア(税抜)
ラインナップ唯一のブックシェルフ型である「PL100 II」は、2ウェイ・2スピーカー構成のバスレフ型。専用スタンド「PL100 II STAND」(¥120,000/ペア・税抜)も用意されている。
・「PLC350 II」 センタースピーカー ¥680,000(税抜)
・「PLC150 II」 センタースピーカー ¥450,000(税抜)
センタースピーカー「PLC350 II」は3ウェイ・4スピーカー構成のバスレフ型で、PL300 IIと同様のユニット構成を採用。より小型の「PLC150 II」は2.5ウェイ・3スピーカー構成のバスレフ型で、PL200 IIのユニット構成と対応。両センタースピーカー向けのスタンド「PL CENTRE STAND II」(¥80,000・税抜)も用意する。
・「PLW215 II」 サブウーファー ¥700,000(税抜)
サブウーファー「PLW215 II」は、380mmドライバー 2基を対向配置。DSPを内蔵しており、マイク測定による音場補正機能も備えている。
発表会には英モニターオーディオ社よりグローバルセールス・マーケティングディレクターであるアレックス・エムソン氏が登場。駐日英国大使館からは対英投資部貿易担当一等書記官のエスター・ウィリアムス氏が登壇し、挨拶を行った。
以下、英国大使館で開催された発表会の模様と併せて、PLATINUM SERIES IIの特徴を紹介していく。
■トゥイーターをリボン型から独自設計のハイルドライバー型へ刷新
「PLATINUM SERIES II」のプレゼンテーションは、英モニターオーディオ社のテクニカル・ディレクターであるディーン・ハートレイ氏が行った。同氏は、従来のPLATINUMシリーズを含む同社スピーカーの開発を一貫して担ってきた人物だ。
最大のトピックと言えるのが、ハイルドライバー型トゥイーター「MPD(Micro Pleated Diaphragm)トランスデューサー」をラインナップ全モデルで新採用したことだ。従来のPLATINUMシリーズでは、同社が伝統的に用いてきたC-CAM合金を用いたリボン型トゥイーターを搭載していた。同社上位シリーズ「Gold」にも採用されたこのC-CAMリボントゥイーターをあえて採用せず、新旗艦シリーズでは新開発されたハイルドライバー型トゥイーターを採用した。
MPDトランスデューサーはカプトン素材による“超軽量プリーツ振動板”を採用。ドーム型トゥイーターと比較して8倍の表面積を備えることで、高能率と低歪みを実現した。能率については96dBという値を可能にしたと説明された。
また、一般的なハイルドライバー型のユニットでは、25kHz付近に大きなブレークアップポイントが出てしまうとのこと。しかしMPDトゥイーターにおいては、コンピューターシミュレーションによる設計を行うことで、60kHz以上の超高音域再生を実現しつつ、ブレークアップ・ポイントが存在しないという特徴を可能にしたという。振動板自体がショック・アブソーバーとして機能することにより、優れた減衰特性も得られ、不要な表面振動を抑制。これにより、100kHzまでの高域再生を実現しつつ、大きな入力レベルにおいても歪みのないサウンドを実現できると説明していた。
またフラットなインピーダンス特性により、ダインピングファクターの小さいアンプでも高いパフォーマンスで再生できるという。また、各スピーカーのL/Rにおいてペアマッチングが図られている。
■ウーファーには第二世代「RDT II」ドライバーを採用
ミッドレンジ/ウーファーには、第二世代となる「RDT II(Rigid Diaphragm Technology II」)ドライバーを採用する。コーンのコア部には、軽量かつ高い高度を備えたNomex複合素材を使用。表面はハニカム構造のディンプル(くぼみ)を施し、超薄型に仕上げられている。このコア部の表面側にモニターオーディオでお馴染みのC-CAM(セラミック・コーンテッドアルミニウム/マグネシウム合金)によるコーンを、背面側には撚り構造のカーボンスキンを特殊接着によって組み合わせ、3層のサンドイッチ構造としている。
このRDT IIは、高い硬度と、センターホールを廃した精度の高い放射形状により、ブレークアップ共振モードを回避し、スムーズなロールオフ特性を実現。300Hz以上の音域で8dB以上の歪みを低減できたという。こうした成果には、FEA(有限要素解析)を用いて最適化されたコーンデザインや、振動板各層の新たな接着方法も寄与していると説明していた。
ユニットコーンの背後には、特許技術となるDCF(ダイナミック・カップリング・フィルターを搭載する。これはナイロンリング状のメカニカル・フィルターで、振動板の動きに対して吸収材のように働く。さらにユニット駆動時の背圧を逃す空気穴を配置するとともに、ドライバーが動くことで発生する高周波エネルギーを効果的に減衰させ、駆動時に発生するボイスコイルの熱を冷却。歪みを低減し、さらなる高能率化と、自然なロールオフ特性の獲得に寄与する。
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