CES2009レポート
<マイクロソフト>「Windows 7」初の一般公開 − DLNA1.5に「完全準拠」
■DLNA 1.5に準拠、AV機器との親和性も向上
Windows 7は、オーディオビジュアルファンにも恩恵をもたらすことになるはずだ。Windows 7のexplorerにはDLNA 1.5が統合されており、「同規格に完全に準拠している」(マイクロソフト株式会社 コンシューマーWindows本部 エグゼクティブプロダクトマネージャー 森洋孝氏)のだ。
DLNA 1.5では、著作権保護技術の搭載が必要となる。DLNAのホワイトペーパーを読むと、DLNAの著作権保護技術では、DTCP-IPを必須、Windows Media DRM for Network Devicesをオプションと位置づけている。DTCP-IPはデジタル放送などをネットワーク内に伝送する際に使われている規格であり、これをサポートすれば、OS標準でデジタル放送コンテンツをDLNAで伝送することができるようになる。また、PCに保存したコンテンツを、ネットワークメディアクライアントや対応AV機器で容易に再生することが可能になり、AVとPCの親和性が高まる。
ほかにも、DLNA 1.5ではプリンターやメディアサーバー、デジタルメディアプレーヤーなどのデバイスクラスも定義。これにより、たとえばPCで選択した画像を右クリックすると「playto」というメニューが表示され、選択するとDLNA経由で接続できる機器をリスト表示。そのうちデジタルフォトフレームを選ぶと、フォトフレームに選択した画像を表示する、などという使い方が可能になる。playto対応機器では、フォトフレームのほか、ニコンのデジタル一眼レフカメラ「D90」をベースにした試作機も展示。カメラからの写真取り込みも、Windows 7ではよりかんたんに行えるようになるかもしれない。
なお、Windows 7は高機能でありながら、動作が軽いのも特徴の一つ。実際に、国内ではXPを搭載している工人舎のUMPCでWindows 7が動作していた。
■モバイルやカーエレクトロニクス向けソリューションなども展示
Windows 7のほかにも、同社ブースでは様々な製品群やソリューションが紹介されている。Windows Mobileは20機種ほどの搭載機種をずらりと並べ、実際に手にとって確かめることができる。
またゲームコーナーでは、Xbox 360の最新ゲームを紹介し、来場者が列を作って遊んでいた。さらにミュージックコーナーでは、北米で展開するオーディオプレーヤー「Zune」を紹介。さらにナビゲーションやカーオーディオ向けのソフトウェアプラットフォーム「Windows Automotive」や、ネット機能「Windows Live」、新ブラウザ「Internet Explorer 8」のデモなど、非常に盛りだくさん。IT業界の雄である同社にふさわしい、非常に充実した展示が行われていた。