新マウントで勝負に出た戦略モデルの実力
ソニー“α”は新たなステージへ − 新開発デバイスてんこ盛りの「NEX-5」を試す
ソニー“α”NEX-5の出足が好調だ。5月末から6月初旬のBCN調査では、レンズ交換型カメラのシリーズ別販売台数シェアが初登場で2位になったという。より手頃な価格の「NEX-3」が6月10日に発売されたので、シリーズ全体の売上はさらに加速していくだろう。
今回NEX-5を試用し、その高い完成度とソニーの「本気度」に触れ、売れている理由があらためて納得できた。包括的なレビューはすでに多くのサイトに掲載されているので、今回は記者が気に入ったいくつかのポイントに焦点を合わせながら、本機の魅力に迫ってみよう。
■異様に小さく質感の高いボディ
これは皆さんご存じかと思うのだが、NEX-5のボディは小さい。いや、小さいというだけでは言い足りない。「異様」と言っていいほど小さい。これだけ小さく薄い筐体にマウント部や大型センサー、バッテリー、チルト可能なディスプレイ、その他もろもろの回路が詰まっているとはにわかに信じがたい。
しかも軽い。ボディ質量はたったの229g。比較対象として適切ではないかもしれないが、いま話題の「iPhone 4」は137g。iPhone 2台を持つより全然軽い。これで分かりにくければ、同じソニーのコンデジ「DSC-HX5V」のバッテリー/MSカードを含む質量が約200gなので、これより少し重い程度、と言えば伝わるだろうか。
ふつうは小さく、軽くすると質感が犠牲になって安っぽくなってしまうものだが、NEX-5は違う。マグネシウム合金がボディに使われており、細部の仕上げもとても丁寧。いかにも精密機器然とした隙のないスタイルは、デジモノ好きの所有欲を呼び覚ますのに十分だ。今回はブラックを試用したのだが、小さいのにいわゆる“カタマリ感”があり、鈍く黒光りするボディを見るたびに「カッコいいな〜」とニヤけてしまった。
もちろん剛性にも配慮している。借り物なのであまり無茶はできないのだが、レンズ部分を持ってボディ接合部との強度を確かめてみても、微塵も脆さを感じなかった。もちろん筐体が傾いだりすることもない。
個人的に気に入ったのは、捻って操作するON/OFFスイッチ。クルマのイグニッションキーを模したのだろうか、電源を入れるたびに、まるでドイツ車のエンジンに火を入れるような感覚が味わえる。スイッチ一つでこれだけ触るのが楽しくなるとは思わなかった。スイッチを切るとき、かすかに「キューン」という音がするのだが、これもメカっぽさを感じさせて好ましい。
今回NEX-5を試用し、その高い完成度とソニーの「本気度」に触れ、売れている理由があらためて納得できた。包括的なレビューはすでに多くのサイトに掲載されているので、今回は記者が気に入ったいくつかのポイントに焦点を合わせながら、本機の魅力に迫ってみよう。
■異様に小さく質感の高いボディ
これは皆さんご存じかと思うのだが、NEX-5のボディは小さい。いや、小さいというだけでは言い足りない。「異様」と言っていいほど小さい。これだけ小さく薄い筐体にマウント部や大型センサー、バッテリー、チルト可能なディスプレイ、その他もろもろの回路が詰まっているとはにわかに信じがたい。
しかも軽い。ボディ質量はたったの229g。比較対象として適切ではないかもしれないが、いま話題の「iPhone 4」は137g。iPhone 2台を持つより全然軽い。これで分かりにくければ、同じソニーのコンデジ「DSC-HX5V」のバッテリー/MSカードを含む質量が約200gなので、これより少し重い程度、と言えば伝わるだろうか。
ふつうは小さく、軽くすると質感が犠牲になって安っぽくなってしまうものだが、NEX-5は違う。マグネシウム合金がボディに使われており、細部の仕上げもとても丁寧。いかにも精密機器然とした隙のないスタイルは、デジモノ好きの所有欲を呼び覚ますのに十分だ。今回はブラックを試用したのだが、小さいのにいわゆる“カタマリ感”があり、鈍く黒光りするボディを見るたびに「カッコいいな〜」とニヤけてしまった。
もちろん剛性にも配慮している。借り物なのであまり無茶はできないのだが、レンズ部分を持ってボディ接合部との強度を確かめてみても、微塵も脆さを感じなかった。もちろん筐体が傾いだりすることもない。
個人的に気に入ったのは、捻って操作するON/OFFスイッチ。クルマのイグニッションキーを模したのだろうか、電源を入れるたびに、まるでドイツ車のエンジンに火を入れるような感覚が味わえる。スイッチ一つでこれだけ触るのが楽しくなるとは思わなかった。スイッチを切るとき、かすかに「キューン」という音がするのだが、これもメカっぽさを感じさせて好ましい。