Bluetoothで高音質伝送、「apt-X」をMacで使う裏ワザ
■いよいよ「素のMac miniでapt-X」
Bluetooth関連のフレームワークやコマンド、設定ファイルを調べること数時間。丹念にapt-Xに関連しそうな文字列を探索したところ、「Enable AptX codec」のエントリをBluetoothデバイス関連の初期化ファイル(com.apple.BluetoothAudioAgent)へ作成すれば、apt-Xが無効化されてしまう事象を回避できるかもしれないことがわかった。
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$ defaults write com.apple.BluetoothAudioAgent "Enable AptX codec" -bool true
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結果は…正解! ATH-CKS99BTを接続したところ、今度は「有効なコーデック」欄に「aptX」の文字が表示されている。
念のためATH-CSK99BT(レシーバー部)の中央にあるLEDを見たところ、apt-Xで接続したことを示す信号パターン(2回連続で点灯してしばらく間が空く、SBC接続時は1度点灯したあとしばらく間が空く)を確認できた。音質についても、SBC接続時と比べ解像感や定位感が改善され、本機の強みである低音域についてもベースやバスドラの輪郭が鮮明に描写されるようになった。
この方法が有効なMacだが、Appleからはapt-X対応の有無が公表されていないため、トライ・アンド・エラーで試すしかない。前述したSENNHEISER(米)の情報によれば、MacBook AirとMacBook(Pro?)も対応機に含まれるらしいが、筆者はテストしていない。これは推測だが、チップは機種間で共通化されることが多いため、2011年後半以降に発売されたモデル、かつOSにMountain Lion(v10.8)を使用していれば、同じ方法でapt-Xを有効化できると考えられる。
なお、使用するコーデックを初期化する場合は、以下のコマンドラインをTerminalで実行すること。これで、もとどおりSBCで接続されるようになるため、apt-X接続時との音を聴き比べてはいかがだろう。
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$ defaults delete com.apple.BluetoothAudioAgent "Enable AptX codec"
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