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【特別企画】林正儀のイチオシ作品

エプソン「EH-TW5350」で、林正儀が話題のBDソフトを堪能する

公開日 2015/10/30 10:13 林 正儀
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エプソンのプロジェクターを満喫できるイベント「最新!3D・4Kホームシアター体験」が、二子玉川ライズで10月30日(金)〜11月3日(火・祝)まで開催される(詳細はこちら)。今回は、イベントで使用するエプソンの最新プロジェクター「EH-TW5350」を使い、会場で投影予定の話題の最新映画を林正儀が視聴した(編集部)。

■エプソンの最新プロジェクター EH-TW5350で話題の映画を堪能する

エプソンから、EH-TW5350が登場した! 片手で持てるコンパクトさで、明るい100インチ投写ができるフルHDエントリー機だ。前モデルは、2013年に登場して大ヒットした「EH-TW5200」。そのコストパフォーマンスの高さを受け継ぎながら、さらに新時代にふさわしい画質アップと機能拡張を果たしてパワーアップしたのが本機である。

EH-TW5350(単体)¥OPEN(直販サイト価格104,980円・税抜)/EH-TW5350S(スクリーン付属)¥OPEN(直販サイト価格109,980円・税抜)

改良の目玉は「明るさ」と「ダイナミックレンジ」だ。ランプを200WのUHEに変更し、光学系設計を見直して輝度を従来の2,000ルーメンから2,200ルーメンに高めるとともに、コントラスト比も35,000対1に強化された。画質調整の項目も変更され、さらに上位機の「EH-TW6600」にはないフレーム補間機能まで搭載していることもポイントだ。

前モデルの機能性を踏襲し、ナナメからの投写にも対応する

ではそんなエプソンの新鋭機で、話題の映画4作品を丸ごと堪能しよう。


▼EH-TW5350で『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』を観る

まずは、“ナイトミュージアムシリーズ”最終章となる『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』を楽しむ。作品は真夜中になって展示物が動き出すシーンの連続で、謎の石板(タブレット)が鍵になるストーリー。もちろんナイトシーンが中心だが、全体的に高コントラストな映像だ。

『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密 2枚組ブルーレイ&DVD〔初回生産限定〕』発売中 ¥3,990+税/20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント/(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

冒頭の発掘シーンにおける砂漠の照りつけるような日ざしなどは、EH-TW5350が持つ輝度の高さによってより再現性の高い映像を楽しめる。続いて、底が抜けて遺跡の中へ落ちるシーンは、一転してぎゅっとした“黒の締まり”がポイント。落ちたそこには、黄金のまばゆい光を放っている石板があった。そして20年ののち、石板はNYの自然史博物館に…。だがなぜか錆のように変色し、輝きを失っていく。EH-TW5350の大画面で見ると、その石板の凹凸や微妙な色の変化も生々しく、これは何か起きそうな予感だ。

前半の大きなみどころとしては、プラネタリウムの星座群だろう。巨大な空間に獅子やオリオン、さそりなどのシルエットを幻想的に映し出す。これぞ、スクリーンで視聴する醍醐味といえる。だがストーリーとしてはその間にも錆は進み、猿や騎士のテディ、猛獣など展示物たちの様子がおかしい。そしてそれらが会場にどっと突入して大暴れとなる。

主人公ラリーは、その謎を解く鍵が大英博物館にあると知りロンドンへゆく。ここでは、EH-TW5350によって、名画をみるようなシックな町並みが映される。テームズ川やロンドンブリッジの自然なフォーカス感もなかなかのみどころだ。博物館の石像たちが夜に動き出す暗いシーンも、つぶれずリアルに見せてくれる。そして突然そこにやってくるトリケラトプスの骨。ランスロット卿とのバトルも細部まで解像度が高く、その動きを臨場感たっぷりに楽しめる。ポンペイの火山の噴火は真っ赤な溶岩が迫り来て、もうダメかなと思うほどリアルだ。

そして最後のハイライトである、エジプト王と王子との再開シーン。ここでEH-TW5350の色再現性の高さが見事に生きる。衣装は深みのあるゴールドが美しく映え、色あせた石板を月にかざすと黄金の輝きがよみがるのだった。


▼EH-TW5350で『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を観る

続いて2015年度のアカデミー章4部門受賞作の『バードマン』だ。かつてスーパーヒーロー映画で主役を演じ、いまは落ち目の60代の男・リーガン。彼がブロードウェイの舞台で復活をはかろうとするのだが…。

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)ブルーレイ』発売中 ¥4,752+税/20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント/(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

作品は、いきなりリーガンがブリーフ姿でぷかぷかと宙に浮くシーンだ。画質は鮮明、色もビビッドだが、見たままスッと理解できる映画ではない。不安定な精神状態から、現実と幻想のはざまでリーガンが追い込まれる様を描いたブラックコメディなのだ。奥深いストーリーとマイケル・キートンのみごとな演技。そしてほぼ全編ワンカットで進行する高度な撮影技法が生み出す映像世界を、EH-TW5350でどう楽しめるのか。

インパクトのある場面満載だが、まず印象深いのは黒バックのクレジットに続く、隕石が落下するシーンだ。EH-TW5350で視聴すると、大幅にコントラストが向上しているからこそ、雲間をつきぬける光のパワーが力強く描かれ“予期せぬ奇跡”を予感させる。

ミーティングシーンでは、突然照明が落下して役者の頭を直撃。指を鳴らすと車が爆発する。鳥のように空だって飛べるぞ…。ウソだろうと思うリーガンの超能力も、実は妄想。笑える場面もあればダークな場面もある本作だが、10万円前後の価格帯のプロジェクターとは思えないほど高S/Nで良質な1080p映像に目がクギづけになる。

実在するセント・ジョーンズ劇場で撮影した広いステージや客席は、細部までリアル。照明も役者の表情も、計算され尽くしたナチュラルさがあり、高性能なダイナミックアイリスで、暗部のすみずみまで階調の高い映像を楽しめた。

特に見ておきたいのが女優たちのメイクと肌の質感だ。EH-TW5350で映された娘役のエマ・ストーンの大きな瞳には吸い込まれそうになる。「お前はスーパーヒーローだ!吠えてみろ!復活しろ!神になって空にまいあがれ!」。ブロードウェイの路上シーンでは、リーガンにつきまとうバードマン(内なる声)のスーツや羽のこまごました感触、そして戦闘員や巨大な怪鳥も立体的に描かれ、気がつけば私自身がバードマンの世界に羽ばたいているかのような錯覚を覚えた。

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