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【特別企画】「第27回 Acoustic Audio Forum」取材レポート

「照明はオーディオ再生に影響を与えるのか?」 をブラインドテスト − “音楽家のための防音会社”による試聴会を突撃取材!

公開日 2016/02/10 12:33
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「照明はオーディオ再生に影響を与えるのか?」をテーマにしたオーディオ試聴会「第27回 Acoustic Audio Forum」が開催された。音を発するわけではない照明機器がオーディオに影響を与えるとはどういうことなのか? 編集部記者が取材を敢行した。


■照明機器の電気的ノイズがオーディオ機器に影響する?

本イベントは、“音楽家のための防音工事専門会社”を謳うアコースティックラボが毎月開催している試聴会の最新回。プロミュージシャン向けのスタジオやオーディオファン向けの防音室施工を数多く手がけている同社が、音楽再生の大元となる“部屋”の重要性を説明するというイベントだ。

デモにはスフォルツァートの最高級ネットワークプレーヤー「DSP-01」などを使用。スフォルツァートの小俣氏も参加して製品の解説などを行った

毎回テーマを変えながら行われている同イベントの最新回のテーマは「照明はオーディオ再生に影響を与えるのか?」。オーディオ愛好家の間で昔から言われる「蛍光灯から発生するノイズがオーディオ機器にも影響するから、オーディオルームの照明はノイズ発生のない白熱灯にしたほうがいい」という話題が本当かどうかを確認しようという回となった。

一般的に電源は部屋ごとに系統が割り振られることが多く、オーディオ機器もそのほかの機器と電源を共有することになる等の基礎知識も解説

数年前、ある商店街で街路灯をLED電球に変えたところ、アナログテレビやラジオに受信障害が起き、その原因はLEDの発する電気的ノイズだったという新聞報道があった。また、古い蛍光灯では「ジーッ」という直接的なノイズが気になった経験を持っている方もいるのではないだろうか。このように、照明機器は少なからず何らかのノイズを発しているのだ。

一方、電熱線を高音にして光らせる白熱灯では、電極間の放電によって光らせる蛍光灯のような放電由来のノイズは原理的に発生しない。このことから、白熱灯のほうがオーディオへの影響は少ないとされてきた。

電灯から発生する電気的ノイズでラジオの音が乱れるかをテスト。白熱灯ではラジオの音は乱れなかった

しかし2015年11月、政府は省エネ推進のために、蛍光灯と白熱灯の国内生産および国外からの輸入を2020年をめどに実質的に禁止する方針を打ち出した。LEDへの移行が推奨された格好だが、「LEDはオーディオに影響するノイズを発生させないのか」「ノイズが発生するなら今のうちに白熱灯を買いだめしておいたほうがよいのでは…」と疑問に思うオーディオファンもいるかもしれない。

実際にそうしたファンが過去の本イベントにも参加していたようで、アコースティックラボ代表の鈴木氏は「前回のイベントで雑談していたら、たまたま照明の話を出した方がいたので改めて検証してみようと思った」と、今回のイベントでのテーマ設定理由を説明した。

アコースティックラボ 鈴木氏

■蛍光灯などの電源オンオフで音質は変わるのかを“ブラインドテスト”

当日は、プリアンプをつないでいるものと同じコンセントから蛍光灯やLED電灯の電源もとるという方式でデモ。電子レンジやパソコンなど照明以外の機器も用意し、それらのスイッチのオンオフでオーディオ再生に影響が出るのかどうかを実際に確かめる試みが行われた。

同社ショールームの電源回路図。プリアンプの電源をとっているコンセントに照明器具等も接続し、その影響を確かめた

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