トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > レビュー記事一覧

公開日 2016/11/30 10:00
【特別企画】純正アダプターとも比較試聴

手持ちイヤホンでiPhone7でも高音質再生!ラディウスのLightning DACアンプをレビュー

高橋 敦

前のページ 1 2 次のページ

オーディオファンであっても、普段の外出時の音楽再生にはスマートフォンを利用しているという方も少なくはないだろう。そのスマホのトレンドリーダーであるiPhoneの最新世代、iPhone 7での「イヤホン端子廃止」は、予想はされていたがそれでも大きな衝撃だった。おそらくiPhone7ユーザー的には「既に購入したお気に入りのイヤホンを使いたい」という方が最も多いと思われるが、付属のLightning - 3.5mmヘッドホンジャックアダプターはやや頼りない。

ということで今回紹介するのはラディウス「AL-LCH81」というアイテム。これを使うことで何が実現するかというと…

「いままで使っていたイヤホンを、
 イヤホン端子がなくなったiPhone 7でも使い続けられる!
 しかもよりよい音で!」


せっかくなので今まで使っていたお気に入りのイヤホンを活かしつつ、音質確保&使い勝手も良くできるアイテムを選ぼうじゃないか、ということだ。


音質にこだわり!挿すだけ簡単、リモコン機能もプラス

「AL-LCH81」はLightning端子に直接接続できるDACアンプ。iPhoneのLightning端子からデジタルの音声データを受け取り、AL-LCH81の中でアナログの音声信号に変換して、イヤホン端子から出力する。そういう仕組みだ。

Lightning端子に「AL-LCH81」を接続し、そこにイヤホン/ヘッドホンを挿すだけでOK

その機能自体は目新しいものではない。そういう製品は「ポータブルヘッドホンアンプ」として多くあるし、iPhone 7標準付属のLightning変換アダプターも実は、超小型のそれなのだ。

ではこの「AL-LCH81」ならではの特徴とは何だろうか?

単刀直入に言おう。最も大きな違いは「音質」だ。

AL-LCH81はデジタル音声データをアナログ音声信号に変換する回路の心臓部であるDACチップとして「AK4430」を採用している。これはオーディオ用ICメーカーとして定評ある旭化成エレクトロニクス(AKM)のチップだ。新開発のアドバンスド・マルチビット方式によりS/Nの高いサウンド再生を可能にしてくれる。


AKM製DACチップ「AK4430」を採用
また、アンプ部にも工夫。音質劣化に影響のある出力コンデンサーをなくし、アンプを駆動する電源を内部で生成する独自の構造とした。これによりデジタル回路で発生したノイズがアナログ回路に伝わってしまうことを防ぐことに加え、失われやすい低域を保ちつつヘッドホンをパワフルに駆動してくれる。こういった設計は回路の置き場所にある程度の余裕、大きさがないと難しい。超小型な純正アダプタには期待しにくいところだ。

そして「ハイレゾ対応」もポイント。AL-LCH81は192kHz/24bitまでのハイレゾ音源に対応しており、本機を接続中はラディウスの再生アプリ「NePLAYER Lite」のハイレゾ再生機能を課金なしで利用できる。つまり、iPhoneがハイレゾ再生プレーヤーになるということだ。


ラディウスのハイレゾ再生アプリ「NePLAYER」と接続し、ハイレゾ音源の再生も可能だ
メリットは音楽リスニングだけにとどまらない。iPhoneで再生する音は全てAL-LCH81を介して再生されるため、YouTubeや動画配信サービス(NetflixやHulu、dTVなど)、音楽ストリーミングサービス(Apple MusicやAWAなど)も高音質で楽しめる

そのほか、既存の多くの「ポタアン」と比べた場合、このモデルはかなり小型。イメージとしては「ポタアン」と「アダプタ」の中間くらいのサイズ感。身軽さで勝る

Lightning端子からの電源供給で動作する点も嬉しい。多くのポタアンは内蔵バッテリーで動作しているので、充電の手間やバッテリー切れの心配があるが、AL-LCH81にはそれがない。前述したAKM製DAC「AK4430」はバスパワー駆動でも大出力を可能にしてくれるので、クリアで迫力ある再生を楽しめる。

そしてリモコンボタンの搭載。これは普通に便利。ポタアンの多くにはこの機能はない。


リモコンを備え、再生/一時停止/音量調節/早送り/巻き戻し/曲送り/曲戻しなどの操作を行える。カバンからAL-LCH81を出しておけば簡単に操作可能だ
「純正アダプタ」との比較では、バッテリー要らずなのはどちらも同じ、身軽さなら純正アダプタ、リモコンボタンはこちらのみというのは、ここまでの話からおわかりと思う。

今回はそんな「AL-LCH81」を、同社の"シリーズ最高音質"を謳うダイナミック型イヤホン新製品「HP-NHR31」との組み合わせで、純正アダプタとの音質比較を行ってみた。


AL-LCH81(左)とアップル純正Lightningアダプター(右)

「AL-LCH81」の音質を純正アダプターと比較検証!

前のページ 1 2 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新

WEB